イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1821051.jpg
 昨日は久しぶりに州境を越えて、トスカーナ州アレッツォ県にあるラヴェルナ修道院を訪ねました。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_17385221.jpg
Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR) 13/6/2020

 アッシジの聖フランチェスコ(San Francesco d'Assisi)聖痕(stimmate)を受けた地に後世に建てられた修道院は、カトリック教の聖地で、聖フランチェスコの足跡を追う数々の巡礼路の巡礼地でもあり、わたしたちも2009年秋に、カゼンティーノの森林(Foreste Casentinesi)を縦断してラヴェルナを目指す聖なる森林の山道(Sentiero delle Foreste Sacre)を歩きました。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_17482495.jpg

 夫はもちろん、カトリック教徒ではないわたしも、聖フランチェスコを敬愛しているのですが、昨日ラヴェルナに向かったのは、いつものようにラヴェルナ修道院を頂く岩山を取り囲む森を歩くためでした。

 この岩山の裾にあるブナの森を通って修道院を目指す周遊コース、anello basso della Vernaは、所要時間が約2時間で、緑のブナや岩、野の花や風景が美しいので、わたしたちのお気に入りです。国立公園なので、秋・冬の間に狩猟がなく、安全して歩けるのもありがたいです。

 岩壁にここまで近づくと、冒頭の写真に見える教会や十字架が木々に隠れてしまうのですが、よくよく注意してご覧になると、右端の木の向こうに、大きな十字架の上部が見えているのがお分かりかと思います。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_17575592.jpg

 出発地点であるラ・ベッチャ(La Beccia)が近づいてきたときに、車内から撮影したこの写真では、教会と大きな十字架も右手に見えています。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1802453.jpg

 駐車場からしばらくは、修道院への参詣路を歩きます。ヒナゲシ(papavero)の赤い花が、まだ元気に咲いていたので、うれしかったです。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1821051.jpg

 岩壁の下にある黄花藤(maggiociondolo)は、日当たりがいいために時期が過ぎようとはしていましたが、まだ咲いていました。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1852611.jpg

 このあとは、ブナの木々と苔むす岩の美しい森を通って、岩山の裾を歩いたのですが、今回は昨日咲いていた花と道筋、風景に焦点を当ててお話しします。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1881943.jpg

 森の入り口付近では、この鮮やかなピンク色の花を、あちこちで見かけました。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_1891414.jpg

 野に咲く白い星のような小さい花も、そこかしこに咲いています。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18101270.jpg

 ユリにはつぼみが育っています。何十回と歩いたコースですが、ユリの花やつぼみをラヴェルナの森で見かけたのは、昨日が初めてです。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18113934.jpg

 このきれいな蘭(orchidea)の花、ダクティロリザ・マクラタ(学名 Dactylorhiza maculata)も、たくさん咲いていました。

 なだらかな山道が途中から登りになり、そうして、雨の日が続いたあとのこの森ではよくあるように、ぬかるんだ道が多くなります。そのぬかるんだ登り道を進んで行くと、道がやがていったん森を出て、

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18482644.jpg

ふり返ると、遠い下方に、テベレ川の流れる平野が、山並みの間に見えています。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18221736.jpg

 日当たりがいいので乾いた山道を登りつめると、トレッキングコースの分岐点なので、案内標識が立っています。これまで歩いてきたのは53番トレッキングコースなのですが、ここから直進すると再び道は森に入り、この先は56番トレッキングコースとなります。ちなみに左に進む道は、パンがおいしいことで知られ、夏にはパン祭りも開催される村、リンボッキ(Rimbocchi)に向かいます。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_182667.jpg

 岩山の半周が終わり、そろそろ森を出ようとする頃に、あとから来た夫と合流しました。昨日は花や自然を観察しながら、ゆっくり歩きたいと、夫が出発時点からそう言っていたので、わたしも花や風景の写真を撮りながら、ゆっくり進んでいました。

 頭上に花盛りの黄花藤があり、日の光に輝いてきれいです。この少し先に、黄花藤の大きな木があって花がきれいだったことを、2年ほど前のことだったのですが、覚えていたので、楽しみにしていたら、

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18293697.jpg

そのときよりもさらに、たくさんの花が咲いていて、うれしかったです。どういうわけか、昨年はまったく花が咲いていなかったので、木が切られたのだろうかと思っていたので、なおさらのこと。イタリア語でmaggiociondoloと呼ばれる黄花藤は、5月(maggio)に咲く花が、ペンダント(ciondolo)のように枝から垂れ下がっていることから、その名があるのでしょう。昨年はおそらく5月に花を探したために、まだ時期が早くて見つからなかったのかもしれません。

黄花藤・蘭咲く森を修道院へ、トスカーナ ラヴェルナ_f0234936_18354813.jpg

 黄花藤がたくさん咲いている場所で、岩に腰を下ろし、花を愛でながら、うちで作ってきたパニーノを食べました。蝶は周囲を飛ぶだけでやって来ませんでしたが、きれいな花を見ながら昼食が食べられて、うれしかったです。

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 90kmの巡礼の旅〜聖なる森林の山道 Il Sentiero delle Foreste Sacre
- 秋のラヴェルナ 岩山の裾周遊コース / Anello basso della Verna in autunno
↑ 昨日歩いた周遊コースの登山地図も掲載しています。
- 生ハムのパニーノ好む美しい蝶、カプライア島 / Farfalla Giasone, amante del prosciutto crudo?

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

by milletti_naoko | 2020-06-14 18:38 | Toscana