2020年 06月 28日
湖と紫陽花の町で中世気分、ボルセーナ
町の高みから、中世の町並みとボルセーナ湖(Lago di Bolsena)を見晴らすことができます。
上の写真は、車でボルセーナに向かう途中に、歴史的中心街を北西から撮影したもので、この高みに建つモナルデスキ城(Rocca Monaldeschi)の博物館や塔の上からの見晴らしもすばらしいのですが、
城の近くの風情ある小路からの眺めもみごとです。
たとえば、この写真でピンクのアジサイ(ortensia)が傍らに咲くトンネルのような通路を通り抜けて、
左手を見やると、小さなクーポラも見える赤屋根の向こうに、ボルセーナ湖が見渡せます。この同じ場所から右手に見える風景を撮影したのが、冒頭の写真です。
ボルセーナの中心街には、迷路のようにあちこちに小路が張りめぐらされています。この写真で奥に見える建物の前に、シェフの人形が立っていて、この人形が立つ小路を右に見えるアーチを抜けて進んで行くと、先の風景に出会えるのですが、この人形の左手に見える小路は、U字型カーブになっていて、
その石畳の道を下っていくと、中世の時代に遡って町を歩いているような冒険気分が味わえます。石造りの建物と湖の眺めも趣があり、
ふり返ると見える町角には、どこから中世の衣装を身にまとった人が現れても不思議ではない風情があります。
坂道を突き当たりまで下って、
今来た方をふり返ると、小さなクーポラを下から見上げることができます。わたしたちは毎回この坂道を下るのですが、この日は、逆方向から苦労して登ってくる人と何度かすれ違いました。
さらに坂道を下って、内部が暗く見えるアーチへと向かっていきます。
見上げると、モナルデスキ城やアーチ、長い坂道やクーポラがきれいに見えます。
このあと、地下の通路のような趣のある暗いトンネルをいくつか通り抜けていくのですが、
外は日ざしがまぶしいほどなのに、この石造りの長い通路は暗くひんやりとしていて、
ふり向けばこんなふうに、昔のままほぼ変わらないと思われる天井や窓や扉が見えます。
ただ歩いて通り抜けるだけなのですが、この暗さと静かさと石の素朴で堅固な造りに、日中でも不思議と夜の中世の町にタイムスリップしたような気分になります。
下り道はさらにしばらく続きます。この下り道を逆方向に登っていく、町の北西から城を目指す登り道は、長い上に最後が急坂なので、登る人が皆、息を切らしていたわけです。
わたしはこの日、湖の岸辺をゆっくり歩いてアジサイの花を眺めたいと考えていたのですが、出発前に町の観光情報を調べた夫が、モナルデスキ城の近くにある館の庭園が美しいと知り、今は新型コロナウイルス感染拡大のために休園らしい庭園がどこにあるかを知りたがっていたので、坂道を登って城まで行き、城から再び岸辺まで坂を下りました。16世紀に建てられたという館、Palazzo del Dragoは訪ねることができませんでしたが、3枚目の写真のアーチを通り抜けて小路をしばらく歩くと、下方にその庭園が見下ろせるところがあり、その写真はこちらの記事ですでにご紹介しています。 庭園や見晴らし、内部の図書館やフレスコ画がすばらしいようなので、いつか機会があれば、この館もぜひ訪ねてみたいものです。
関連記事へのリンク
- 紫陽花の町と湖ボルセーナ
まるで、旅気分を味わいます・
紫陽花も、石の建物との相性がいいですね
石造りの街並み
ヨーロッパの素敵なワンシーンです・・
私はNHKの「世界ふれあい街歩き」という番組が大好きなのですが
なおこさんのブログへお邪魔するとあのテーマ曲が
いつも頭の中に流れます。笑。
今日は特にその音楽が大きく流れました。
街のどこも絵になるような。
なおこさんにはこういうところももう日常の一部なのでしょうか?
それともやはり母国日本とは違った街並みなどに
毎回、イタリアにいらっしゃることを実感されているのでしょうか。
石造りの通路・・・声が響きそうです。
昨日のブログで・・・
男の子も姪っ子ちゃんもおふたりとも試験がうまくいって
本当に良かったです。
一生懸命お勉強した努力が実りましたね♪
イタリアの小さな男の子が日本語を勉強しているのも
凄く嬉しいです。
可愛い間違いがまた微笑ましいです。
私も日本語の授業では思わずぷっ!と笑えてしまう
エピソードは色々あります。
でもそれ以上に自分の中国語でぷっと笑われたことも多くて。(・_・;)。笑。
でも間違えた時のことのほうがよく覚えていたりしますね。
きっと「しゅふ」を彼はずっと忘れないと思います♪
男の子が赤い顔をして笑ったところを想像して、
微笑ましい気持ちになりました♪
ペルージャでも似たような石畳の坂道な街の中のトンネルが面白かったのですが、ここのは石畳に草が生えていたりして、眺めはもちろん素晴らしいのですが、少し鄙びているような感じですね。それがまた雰囲気を出しているのでしょうが・・・。
素晴らしいという庭園が見たいですね!
トラジメーノ湖畔にも、古城があって石造りの町並みのあちこちから湖が見えて趣のある村がいくつかあるのですが、このボルセーナの風景と町並みは、かつて有力で裕福であった貴族が建てた建造物もあって、やはり独特だと思います。ペルージャも中心街には、エトルリア時代の門や城壁、中世の町並みが残っているので、そういう意味では、いつの間にか、こうした風景が旅も含めて日常の一部になってきています。わたしたちが暮らす住宅街は皆現代風の一軒家が並んでいるのではありますが、それでもうちはオリーブの木々に囲まれていますし。
ありがとうございます。日本だと13歳というと、まだ中学校に入ったばかりですよね。少年もまもなく14歳、イタリアでは中学校を卒業して高校に進学を控えていることもあって、子供のように無邪気でかわいらしいところがある一方で、少年と呼び続けてよいのだろうかと思えるほど、しっかりしているなと感じることもよくあります。
メイフェさんもそうすると、日本語を教えた経験がおありなんですね! 外国で暮らすと、あらあらという間違い、してしまいますよね。「しゅ」と「しょ」を混同してはいけない、しっかり覚えようと、少年もきっとそう感じたことと思います♪
確かに、石畳に草が生えていますね!日当たりも多く近くに緑も多いのですが、まだ外出規制が緩み始めたところで、観光客が少ないからということもあるかもしれませんね。