2020年 07月 03日
夏なのに工事で渋滞ウンブリア

3月上旬からのイタリア全土における新型コロナウイルス感染拡大防止のための移動・外出規制によって、行うべき道路工事を長い間始められなかったという事情も分かります。けれども、ようやく州外への移動が可能となり、観光客がやって来て、わたしたちもあちこちに出かけられるようになった今になって、あちらでもこちらでも道路工事が行われ、おかげでどの方面に向かっても、どこかで渋滞に出会いかねない状況には困っています。バスでローマに行ったり、車でフィレンツェに出かけたりするときに、目的地付近で巻き込まれる渋滞ほどではないので、あくまでふだんはそれほど渋滞がなく走りやすいウンブリアではいつもに比べるとという話ではあるのですけれども。
スポレート(Spoleto)に向かうとき、ふだんならペルージャから無料高速道路を走り続けるうちに、そのままこんなふうに、スポレートの歴史的中心街や大聖堂の鐘楼、丘の上のアルボルノス城塞が見えてくるのですが、先日はかなり手前で高速道路から降りなければならず、大変でした。

現在ウンブリアでは、上のANASサイトの地図に赤で記された大規模な道路工事以外のほかにも、片側車線を通行しなければいけない工事の箇所が何箇所かあります。ちなみに上の地図では、ウンブリア州の州境は灰色の点線で記され、工事の箇所が分かりやすいようにという配慮から、ウンブリアの北と南、南東の端は割愛していますし、地図には隣州のマルケ州(地図の東)やトスカーナ州(地図の西)、ラッツィオ州(地図の南西)も載っています。

ペルージャからは、高速道路(以下、今日のこの記事における「高速道路」という記載は、すべてsuperstrada「無料高速道路」のことです)を東のアッシジ方面に進もうとすれば、道路工事による片側通行のために渋滞している箇所があり、西のトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)方面に進もうとすると、わたしたちがいつも利用している入り口は工事中で進入禁止となっています。そのため最近は、高速道路と並行するひどく渋滞しがちな道路を進んだり、ぐるりと遠回りをして田舎道を走って湖に向かったりしています。

ペルージャからはまた、高速道路で東のアッシジやフォリンニョ、マルケ州へと行くためにも、南のトーディやオルヴィエートに行くためにも、工事中の区間を通る必要があります。上の写真は、ペルージャ・アッシジ間の道路で、こんなふうに片側通行となっている区間がかなり長く続きます。
この写真を撮った日は水曜日(ボルセーナに向かった6月17日)だったので、それほど渋滞していなかったのですが、

今週月曜の朝は、片側一車線の対面通行区間を、わたしたちがようやく抜けて、渋滞のない道路を走っていたとき、反対側のアッシジからペルージャに向かう車線では、片側通行区間にこれから入らなければならない車が、長い列をなして並んでいました。
ちなみに、この記事の写真はすべて今年6月にわたしが撮影した写真ですが、同じ道路の紹介をするのに、必ずしも同じ日に同じ目的地に向かって走った写真を使っているわけではありません。
さて、スポレートに向かったときは、まずはペルージャ・アッシジ間の渋滞で時間を取られた上に、さらにいったん高速道路を降りて、そのまま一般道路でスポレートに向かうのかと思ったら、案内標識に従って走っていると、

なぜか高速道路をスポレート方面とは反対方向へと走らなければいけない区間もあり、運転する夫もひどく困惑していました。

そこで、周囲をぐるぐると回ったあげく、前方にスポレートのアルボルノス城塞が見えてきて、その後まもなく高速道路に上ることができたときには、ほっとしました。

ちなみに、この日はフィオンキ山頂へと歩くつもりで、スポレートに向かったのですが、あまりにも暑いので、山頂までは歩かずに引き返しました。帰りに山を下る途中に、見晴らしのいい場所があり、

眼下に、フォリンニョからスポレートまでの平野が広がって見えました。

今は、ペルージャからオルヴィエート(Orvieto)まで車で行くのも大変です。
第一難関のペルージャ・アッシジ間の道路工事による片側一車線の対面通行区間を通り抜けたあと、

右折してトーディに向かう途中にも、やはり片側一車線対面通行の区間があります。

その上、ペルージャからオルヴィエートに行くときは、トーディ(Todi)で高速道路を降りて、まずはテベレ川の流れる渓谷を川沿いに進み、

さらに、テベレ川を堰き止めたダム湖であるコルバーラ湖(Lago di Corbara)の傍らを走って、オルヴィエートに向かうのですが、
ウンブリア南方のテルニからナルニを通って、ラッツィオ州のオルテに向かう道路の大規模な道路工事のために、

高さが3.8m未満のトラックもこのテベレ川沿いのカーブの多い片側一車線の道を通ることとなったので(詳しくはこちら)、大きなトラックはカーブをゆっくり回りがちである上に、反対方向からも大型車が来ると、無事にすれ違えるようにとかなりスピードを落とすため、オルヴィエートに着くまでに、かなり時間がかかってしまいます。
そうして、事情が事情なので、渋滞があっても、トラックがゆっくり走ったり止まったりしても、仕方がないとわたしは思うのですが、うちの夫は渋滞やトラックの登場やゆっくり走行のたびに、いらいらして腹を立てるので、わたしもずっとのんびりした気持ちでもいられません。ですから、この道路工事で一番わたしが困るのは、結果としては、この夫のいらいらかもしれません。まあ渋滞したからと言って腹を立てても仕方がないのと同じで、夫が不平ばかり言うからと言って、わたしが落ち込んでも嫌な気分になっても仕方がないわけで、どこ吹く風と聞き流すのが、お互いの精神の安定のために一番よいのですけれども。

余談ですが、ウンブリアの高速道路の速度違反取締装置(autovelox、詳しくはこちらの記事)は、手前の標識に隠れて見えにくいものが多く、ふだんなら見やすい速度違反取締装置さえ、今は緑に半分隠れてしまっています。ペルージャからトーディに向かうとき、トーディの手前にあるこのautoveloxもその一つです。

先日、マルケ州の魔女の山、ストレーガ山に登ったときは、上の地図の右上にあるサッソ・フェッラート(Sasso Ferrato)の村から、山あいの道を進んで行ったのですが、その帰り道も、高速道路のかなりの区間が工事中だったため、高速道路に上れるまでに、一般道路をあっちへ行ったりこっちへ行ったりと、走り回らなければいけませんでした。

帰り道にミジャーナに寄ったときにも、E45号線のポンテ・パットリとレージナが通行禁止区間となっていたために、高速道路を早めに降りて、一般道路をかなり長く走らなければいけませんでした。
同じ道路を、しばらくしてから再度通ると、工事が終わっていることもあれば、工事の場所が変わっていることもあり、まだ工事が終わっていない場合もあります。また、グーグルマップが最適な経路として指示する道路が必ずしも通行可能とは限りませんので、今の時期ウンブリアを車で旅行される予定のある方は、時間にかなり余裕を持って出発されることをお勧めします。
掲載する予定だった最後の2枚の写真が、今晩はどういうわけか、おそらくはエキサイトブログの旧管理画面の不調のためか、記事にアップロードすることができませんので、いずれ不調が直ることを期待し、その際にまた写真を追加するつもりでいます。
*追記
その後、写真投稿ばかりか記事投稿のための送信にも苦労したのですが、現れたエキサイトブログトップページの右上に「ログイン」の表示があったため、記事の投稿作業中なのだからログインしているはずなのにおかしいなあと思いつつログインをしたら、無事に記事の送信を終えることができ、そのあとに試みると、2枚の写真もすぐにアップロードすることができました。
日本でも、そういう事があるかもしれませんが・・・
まだまだ、お出掛け回数が少ないので、よくわかりません^^;
渋滞や、迂回でイライラすることは、よくあることですね!
家の夫でも同じかも?
そういうときは、関せずで・・・!私も対応しています(笑)
アリスさんのだんなさまもなんですね! やっぱり我関せずでふり回されないのが賢明なのですよね。