2020年 07月 28日
古代ローマ人引いた水今も生き美しい村、ヴェナーフロ
その清らかな水が観光名所であると同時に、人々の憩いの場でもあり、水辺には緑の公園があります。
さらに、なんと町中でマスやウナギを養殖したり、
スイカを冷やして売ったり食べたりと、活用されていることを知って、驚くと同時におもしろいなあと思いました。
魚たちがたくさんいることは、照明がついた夜に撮影したこの写真の方が、よく分かります。養殖場を囲う金網も、写ってしまっています。
養殖場を流れる水は、路傍の水路へと滝のように流れ落ち、さらに村を流れていきます。この道を奥へとしばらく進んだところに、水を利用したかつての公共の洗濯場もあったのですが、すでに暗かったので、この晩は訪ねませんでした。
夜になって涼しくなると、スイカを買いに来る人や、テーブルに座って、スイカを食べる客も見かけました。
スイカ屋の写真は、遠くから撮影したこの写真の一部を切り取ったものです。
館の前を満たし、魚の養殖やスイカ売りにも活用される清らかで豊かな水は、このアーチの下からも流れ出て、村を流れていきます。
すぐ近くには、水を飲むことができる給水場もあります。
澄んだ美しい水の豊かなヴェナーフロに、やはり山のふもとにあり、名水の里である愛媛県の西条市を思い出し、重ねていたら、けれども翌日訪ねたヴェナーフロ考古学博物館(Museo archeologico di Venafro)で、
ヴェナーフロの水は、約30km離れた水源から、古代ローマ人が水路を築いて運んだものだと知って、驚きました。ヴェナーフロは、古代ローマ時代に、名高いオリーブオイルの生産地、交通の要所であったために、経済が栄え、避暑地としても人気があったそうです。
7月21日火曜日は、村はずれのピザ屋での夕食のあと、夜明かりに照らされた風景を楽しみながら、宿へと歩いて戻りました。
ヴェナーフロは標高222mで、日中は暑いのですが、夜の水辺は心地よく、公園ではたくさんの子供たちが遊んでいます。
緑の照明とアーチも。町並みとその明かりも、水面に映っています。
ガチョウたちが囲いの外をじっと眺めていたので、いったい何を見つめているのかしらと言うと、夫は、道を挟んだ隣にある養殖場の魚たちを眺めているのだろうと言います。
ヴェナーフロに絶えず注ぎ込み流れゆく豊かな水に感嘆したわたしたちは、ロッケッタ・ア・ヴォルトゥルノ(Rocchetta a Volturno)にある水源、sorgente Capo Volturnoを訪ねました。
南イタリアでは最長という、長さ175kmのヴォルトゥルノ川(fiume Volturno)の水源でもあり、なんと1秒に平均6.6立法メートルもの水が湧き出るのだそうです。今では水力発電にも利用されるその水は、囲われていて外から見ることしかできませんでしたが、広大で清らかで、鳥たちが水辺でくつろいでいました。
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色々な歴史を経て現在までこんなに美しさを保っているなんて・・・。
今や地球のあちこちで汚染が進んでいたりしますが
そういうこととは無縁な感じがしてホッとします。
水に冷やされているスイカがなんともいえずいいですね♪
自動販売機で冷えている飲み物ももちろんいいですが
お祭りや海の家などでこうやって水で冷やされて売っている飲み物は
ちょっと特別な感じがしたのを思い出します。
ガチョウの視線の先についての、ご主人さまの回答に
声を出して思わず笑ってしまいました。
それは確かに気になりますね!笑。
ここが100年後、もっと先まで、この美しさを保っていてほしいなって思います♡
水路を見せていただくと、京都の「蹴上」を思います
水路は、石の合間を通過することで、ろ過作業にもなるのでしょうか?
すんだ豊かな水が、人々の生活を潤すのでしょうね
スイカや、川魚、日本に似ているのでしょうか?
どんどん流れてくる水が清らかでひんやりとしているので、こういうことが可能なのでしょうが、電気を使うわけでもなく、環境にも優しいし、流水を利用しているのがいいですよね。少し違いますが、そう言えば、愛媛県で冷たい湧き水を利用した流しそうめんを食べたことがあったのを、思い出しました。
夫ったら、「あの魚たち、おいしそうだなあ」と思って見ているんだよと言ったのですが、ガチョウたちは魚は食べないような。もしそうだとしたら、おいしいものが目の前にあるのに食べられない状況がずっと続く、それはつらいですよね。
ありがとうございます。本当に後世にもずっと、この清らかな水が受け継がれていきますように。
スイカにマスに、ウナギ。夏の風物や川魚は、確かに日本と共通するものがありますね。スイカに塩をかけて食べたら、最初は驚かれたのですが、今はその方が甘さが引き立つと、同じように塩をかけるイタリアの友人が増えてきました。