2020年 08月 12日
湖で白鳥と猫に出会う夕暮れ、トラジメーノ湖


空や白い館、白鳥たちの姿が、緑とともに湖に映って、きれいでした。

昨年の秋、10月13日日曜日のことです。秋分を過ぎて、日が短くなった上に、この日は空を雲が覆っていたので、午後5時半過ぎにも、もう薄暗いほどでした。

けれども、空には晴れ間もあり、漁船が並ぶ波止場では、穏やかな水面に青い空が映ってきれいです。

そうやって岸辺を散歩していたら、近くに白鳥たちがいるのに気がつきました。見ると、下方の石の浜辺で、白鳥たちを撮影している人たちがいます。

そこでわたしたちも、その人たちの邪魔にはならないように距離を取りつつ、石の浜を歩いて、白鳥たちがもっと近くに見えるところまで歩いていきました。

数年前までは湖畔で見かけることがまったくなかった白鳥も、この頃ではたまに、あちこちの岸辺で見かけるようになっていました。このサンタルカンジェロでは、 過去にも美しい夕焼けの中を進んでいく2羽の白鳥や、子供たちを守るためか、他の鳥たちを威嚇し続ける白鳥を見かけたことがあり、親子連れも見たことがあるのですが、こんなにたくさんの成長した白鳥たちを見るのは、このときが初めてでした。
すくっと伸びた首と頭が湖面に映る様子も優雅です。

と思ったら、鳥たちがいっせいに頭を水に沈めました。何か水草を食べているのだろうと、夫が言います。

しばらく観察していると、そのうち白鳥たちは、岸辺近くから湖の中心へと向かって、少しずつ泳いでいきました。この写真の右手奥に霞んで見える横長の山は、ミジャーナのあるテッツィオ山(Monte Tezio)です。
ちょうど白鳥たちの食事の時間だったのか、それとも、とびきりおいしい水草がちょうどこの辺りに生えているためか、白鳥たちは前に進みながらも、食事を続けています。

白鳥たちはさらに進み、背景にポルヴェーセ島(Isola Polvese)が見えるようになりました。

ひょっとしたら、進みながらも食事の機会を逃さないのではなくて、食べられる水草があるところを求めて、あちらへこちらへと移動していたのかもしれません。

トラジメーノ湖畔で、こんなに近くから、そしてこんなにたくさんの白鳥に出会えたのは初めてだったので、夫もわたしもしばらくの間、うれしくて白鳥たちを目で追いました。

雲の間から、金色の太陽がわずかに顔を出してはいたのですが、空がここまで雲に覆われていては、それほどきれいな夕焼けは望めないだろうと、日の入りを待たずに帰宅することにしました。

サンタルカンジェロのこの岸辺は、猫たちの保護区になっていて、猫の家もあるため、あちこちに猫がいたのですが、すぐに逃げてしまったり、あるいはこちらにあまりにも近づいてきたりするために、撮影するのは楽ではありません。
そんな中、こちらをのんびりと見やっているのんびり猫もいました。

恥ずかしがり屋なのか、そうして、それでも興味があるのか、恐る恐る近づいてくる猫もいます。

こんなにもたくさんの白鳥たちを近くから撮影できてうれしいと、この日は、できるだけ早く記事にしようと考えていたのに、それが10か月後の今日になってしまったのは、当時の記事を見返すと、ちょうど他にも記事にしたいことがあれこれあった上に、複数の仕事のお客さまを日本から迎える日が迫っていたために慌ただしかったためではないかと思います。写真をたくさん撮ってしまったために、選ぶのに時間がかかりそうだと考えたためであり、また、いつか夕焼けがもっと美しいときに、この白鳥たちを撮影できる機会があるのではないかと期待していたためではないかと思います、けれども結局は、どういうわけかあれ以来、サンタルカンジェロでこの白鳥たちに再会することができていません。
昨日、8月11日は、アッシジの聖キアーラを記念する祝祭日で、アッシジを訪ねる巡礼者がことさらに多かったと、地方ニュースで報道がありました。今日はそのことを記事にしようと、聖キアーラやサンタ・キアーラ大聖堂、アッシジの写真を探したのですが、膨大な量の写真を二つのパソコンと外付けハードディスクに保存してあるためになかなか見つけることができず、探すうちにこの白鳥の写真が目に入ったので、代わりに、いつか書こうと考えていたこの白鳥の記事を投稿することに決めたのでありました。
関連記事へのリンク
- 白鳥がトラジメーノ湖に! (26/5/2013)
- 湖畔の巨大フライパンと白鳥、パッシンニャーノ (11/2/2017)
- 逃げる白鳥威嚇する鳥、トラジメーノ湖 (17/6/2018)
- 白鳥の親子たそがれのトラジメーノ湖に (26/6/2019)
↑ ひょっとしたら、このときの白鳥の子供たちが大きくなって、家族皆で戻ってきたのかもしれません。
- 日は燃えて白鳥飛びくる湖の夕、トラジメーノ湖 (30/9/2019)
↑ 過去記事で確認していたら、1羽少ないものの、6羽の白鳥を同じ岸辺で見かけていました。


そしてそれらは私がこちらで見たようなプラスチックではないかとも(笑)10ヶ月前と言われてみればなるほど陽の光が柔らかですね。そして湖の向こうの白い館も素敵です。
トラジメー湖のそれぞれの時期の表情も楽しめますね。
それとも、ずっとトラジメ―ノ湖に住みついているのかな?
4月のベルギーでは、沢山の白鳥が卵を温めているのをブルージュの街でみかけて、保護されて大切にされてるのをみて感動でした~(^_-)-☆
白鳥のいる風景、癒されますね~♡
いつか、夕焼けの綺麗な日に出会えたら、また、お写真トライしてみてください~楽しみにお待ちしてますよ~♡
湖畔の別荘。私は以前ミステリーを書いていました
ので、こういう場面を見るとすぐにミステリー的な
発想をしてしまいます。湖畔の別荘に集まった人たち
次々に起こる殺人事件。湖畔に現れる怪人の影、とか。
そんな感じです。
どのようなやり方をしているのか、一度見たいものです。
イタリアは駆け足のバス旅行で、見たいところをじっくり見られなかったことが心残りです。
せめてローマに絞ってゆっくり行きたいねなんて老姉妹で話しております。
なお子さんのブログで、イタリアの良さを楽しみながら勉強しています。
丁寧な記事をありがとうございます。
素敵ですね・・優雅です
日本では白鳥が渡ってくるのは冬場です
ある先に北へと渡ります
ここの、白鳥は、渡り鳥ではないのでしょうね
猫の・・保護地区・・
いいな~・・これでも、行ってみたい場所です(笑)
今過去記事を見てみたら、6月や9月に白鳥がいたという記事もあるので、湖畔にずっと住みついているのではないかという気がします。白鳥も広い湖のあちこちに移動するので、たまに出会うだけなのですけれども。秋のトラジメーノ湖も風情があります♪
いつかまた夕焼けがきれいなときに、白鳥たちに出会えますように♪
連続殺人でこそないものの、トラジメーノ湖畔での殺人事件、恐ろしいことに、そして悲しいことに、本当にあったんです。


わたしも最初は、駆け足のバス旅行でイタリアを訪ねました。ローマと、そしてそのときにじっくり見たいと思われたところを、いつかお二人でゆっくりと訪ねられる日が来ますように。
こちらこそ、温かくうれしいコメントをありがとうございます。
トラジメーノ湖の白鳥たちは、7年前に初めて見てから増え始めていて、5、6月や9月に撮影した写真があるので、どうも渡ることなしに住みついているのではないかと思います。渡り鳥と言えば、近年時々、フラミンゴも渡る途中に数日トラジメーノ湖に来ることがあるらしいのですが、残念ながら、まだ他の人が撮った写真を見ることしかできていません。
猫も人と同じで、すぐに近寄ってくる子もいれば、遠くからじっと見つめる子もいるのですが、どの子たちものんびりと湖畔を散歩し、釣り人からのおこぼれを楽しみにしているからか、近くに陣取っているのを見かけることもあるんですよ。機会があれば、いつかぜひ♪
こちらこそ、優しくうれしいコメント、そして、見て楽しく笑顔になれる記事をありがとうございます♪ できるだけ多くの方に記事を読んでいただけたらと思って、ブログランキングに参加しています。いつも応援をありがとうございます。わたしも記事を楽しみにして、そうして、応援しています。いつかお会いできる日を、わたしも心から楽しみにしていますね♪
どうかお気になさらずに。わたしもうっかりして、せっかくいただいたコメントを削除して青くなることがあります。うっかり一度公開してしまったのですが、数秒後にすぐ削除して、けれどその前に温かいお言葉をせっかくなのでコピーして、わたしの方で再度鍵コメントとして投稿し直して、いつでも読めるようにいたしました。わたしもとてもドジなので、お仲間です♪
