イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

Word Voiceでイタリア情報発信、初記事は「イタリアの心のふるさと ウンブリア」

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 ニューズウィーク日本版の姉妹サイト、海外在住の邦人ブロガーによる自由投稿形式の情報プラットフォーム、World Voiceにぜひと、うれしく光栄なことにお誘いをいただき、連載をすることになりました。


 最初の記事は、「イタリアの心のふるさと ウンブリア」です。

 わたしのブログのURLがhttps://cuoreverde.exblog.jpであるのは、私が暮らすペルージャのあるウンブリア州が、Cuore Verde d'Italiaと呼ばれているからです。cuoreには「中心」という意味があり、ウンブリアは緑が豊かで、イタリアの中央に位置するために、こう言われるのですが、cuoreにはまた「心」という意味もあります。

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Grotte abitate dai monaci ed eremiti siriani nel V secolo, Preci (PG) 26/5/2012

 476年の西ローマ帝国滅亡後に、混乱を極めたイタリア半島で、地域を支え、文化を後世に伝えたのは修道院の活動で、その修道院の制度を創設したのは、ウンブリアの南、ネーラ渓谷の町、ノルチャに生まれた聖ベネデットでした。そのネーラ渓谷では、5世紀に東ローマ帝国から迫害を逃れてきたシリアの隠者たちが、洞窟で祈りを捧げ、5世紀末には修道院を築いていました。

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 緑が豊かであるために、シリアの隠者たちがウンブリアを庵、修道院を築く地として選び、その影響を受けて聖ベネデットが西欧修道院制を創設し、その自然豊かで精神性にあふれた風土だからこそ、イタリアの守護聖人の一人である聖フランチェスコがアッシジに生まれた、そう考えると、ウンブリアは「イタリアの緑の中心」であるばかりではなく、「イタリアの緑に満ちた心のふるさと」と言えるのではないか、そういう思いから書いたのが、この記事、「イタリアの心のふるさと ウンブリア」です。

 ノルチャや聖ベネデット、アッシジや聖フランチェスコは、わたしのこのブログでは何度も登場しているがために、すでにした説明は繰り返さないことが多いのですが、このWorld Voiceの連載では、一般の日本の読者を対象として書いていますので、それまで知らなかった方にも分かるように詳しく説明しています。ぜひ記事を読んでいただけると幸いです。

- Newsweek Japan / World Voice - イタリアの心のふるさとウンブリア (2020/8/28)

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Basilica di San Francesco, Assisi (PG) 27/5/2017

 上の記事をご覧になった方にはお分かりのことと思うのですが、そうです、先日の記事(リンクはこちら)で、アッシジの大聖堂の向こうに夕日が沈む写真を探していたのは、この記事に添えるためだったのです。

 向こうに夕日が沈む写真を見つけたあとで、アッシジと聞いて日本の方がすぐに思い浮かべる聖フランチェスコ大聖堂が大きく見えるこの写真の方がよかろうかと、一瞬思ったのですが、この大聖堂は、聖フランチェスコの死後に建てられたもの、つまり聖人が生きた時代にはなかったものです。そこで、スバージオ山の高みに登って聖フランチェスコが眺めたことがあるであろう遠くの山や下方の平野が見える写真の方が、ウンブリアの緑の豊かさも分かってよかろうと、やはり沈む夕日が写る写真を選ぶことにしました。

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https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/

 World Voiceのわたしのブログの題名も、先述の理由から、「イタリアの緑のこころ」としました。とは言え、ウンブリアにとどまらず、イタリアという国やその文化について、幅広くご紹介していけたらと考えています。また、専門であるイタリア語についてもぜひとのことなので、狭い意味では、イタリアに関わるわたしの専門は、外国語・第二言語としてのイタリア語教育なのですが(大学院での専攻と卒業後の専門家の資格取得)、イタリア語学習メールマガジンとは違って、特にイタリア語を学習しようとしていない方にも、興味を持っていただけるようなイタリア語に関する記事もいろいろ書いてみたいと考えています。

 二つ目の記事、「2020年夏 イタリア観光業とイタリア人の旅行動向」(リンクはこちら)も、すでに公表されているのですが、詳しくはまた、後日ご紹介するつもりでいます。


 今後もWorld Voiceに書いた記事は、随時このブログやイタリア語学習メールマガジンでご紹介していくつもりではありますが、上記の「イタリアの緑のこころ」へのリンク、あるいは編集者、森田雄介さんがツイートに付されているWorld Voice表紙へのリンク、newsweekjapan.jp/worldvoice/からご覧になることができますので、こちらも読んでいただけると幸いです。

 わたしも今は少し慌しいのですが、落ち着いたときに、他の方の記事も楽しみに拝読したいと考えています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by tokotakikuh at 2020-09-04 16:13
先ず・・ありがとうございます
誤字脱字、大切なことへの配慮は
先入観で、見ているようで、見ていない
なんですよ・・

そうですか・・緑、心
こうくれば・・いつもみせていただける風景が
なんとなく、しみいる気持ちがわかります

見慣れた風景
見知った場所・・
改めて視点を変えれば、絵画になるような気持ちですね
Commented by meife-no-shiawase at 2020-09-04 17:16
記事、拝見しました♪
イタリアの緑のこころ・・・いいですね♡
そして心のふるさとウンブリア・・・♪
なおこさんがイタリアの生活を大切にされて、そこで幸せに
生活されているのが、タイトルからも伝わってきます♡

ウンブリア・・・
実はなおこさんのブログを拝見するまでは知らない土地でした。すいません!
でも今はイタリアのどこに位置するのか地図で示せますし(笑)
どんなお花が咲いていて夕陽がどんなに美しいか・・・
少しずつ親しみのある場所になっています。

なおこさんがまたイタリアを発信されることで
イタリアをもっと知りたいと思う方が増えると思います!
もう一つのほうも、こちらも応援します♡
Commented by ciao66 at 2020-09-04 20:14
World Voiceへの初投稿おめでとうございます!
News weekの関連ブログということで、それは凄いことだと思ったのです。私は今までWorld Voiceを知りませんでしたが、各国に在住する日本人からの発信ということで、興味を持つ方も多いでしょう。連載がうまくいきますように!

ノルチャの倒壊する前の聖ベネデット教会の写真を拝見して、倒壊後どうなったのかその姿を見ると、とても痛々しいですね。何とか早く再建されますように!
Commented by milletti_naoko at 2020-09-04 21:25
zakkkanさん、どういたしまして。本当にそうですよね。

わたし自身、実は、今回World Voiceに新たに書いた記事、二つ目の題がなんと「2002年」で始まっていたのに、教えていただくまで気づかずにいたんです! ワードの下書きには2020年とあり、本文は何度も見直して、書き直したのですが、自分が書く文章はどうしても見直しの際に見落としやすくなるのだと思います。

ありがとうございます。zakkkanさんが紹介してくださる京都の美しい寺社や伝統、花や緑もとても美しく、興味深いです♪
Commented by milletti_naoko at 2020-09-04 21:33
メイフェさん、ご多忙の中、さっそく読んでくださって、ありがとうございます。

いえいえ、イタリアはアジアからは遠いので、どうしても訪ねられる日数が限られるからか、旅行ガイドも、フィレンツェ、ベネチア、ローマなど主な観光都市以外は、どうしても説明や案内が駆け足になり、日本でも知る方が少ないのは想像していました。だからこそそういうウンブリアの魅力も知っていただきたいとも思って記事を書いていますので、そんなふうに夕日や花を楽しんでくださっていること、ありがたいです♪

イタリア情報のブログランキングでも、あるいはグーグルの検索結果でも、ローマやトスカーナに比べると、知られていない土地在住というのはある意味ハンデではあるのですが、それにしてはメイフェさんをはじめとする皆さんのおかげで、健闘できているなとありがたいです。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-04 21:48
ciao66さん、ありがとうございます。わたしも大変光栄だと、ありがたく思っています。

World Voiceはサイトの打ち上げ、公表は、記事最後に埋め込んであるツイートにあるように今年9月3日、つまり昨日だったんです。最初に声をかけていただいたのは7月だったのですが、執筆依頼はもちろん、ウンブリア州や旅行情報にこだわらず、幅広くイタリアについて現地から自由投稿をとのことで、書く題材に対する選択眼にも信頼をいただけたのだなあと感じ、そういうこともうれしかったです。ブログを書いていると、誰にでも彼にでもとりあえず同じ文面で声をかけていく、そういう編集者の方も多く、またその依頼者のサイトの表紙にあるリンクや広告案内から、どうかなあと思われて、丁重にお断りしたり、あるいは「下手な鉄砲も」方式と感じた場合には返事もせずにいたりすることも少なくありません。声はかけられたけれど、わたしがどんな記事を書いているか、電話で話してみたら知りもしなかった、そういう方もおられました。

地方ニュースでは、今日も被災地の再建に向けての動きについて報道がありました。アッシジの聖フランチェスコ教会は、世界中からの寄付ですぐに再建されたと聞いているのに、どうしてこのノルチャの、ヨーロッパの守護聖人である聖ベネデットの教会は4年経ってもと思うのですが、地下には古代ローマ時代のひょっとしたら聖ベネデットと聖スコラスティカの生家ではないかと思われる家があるほど、歴史もある建造物で、国立自然公園内であることもあって、再建が遅れているのかもしれません。本当に、一刻も早く再建を願っています。ありがとうございます。
Commented by cometsan1966 at 2020-09-04 22:12
情報プラットフォームWorld Voiceへの連載☆彡
おめでとうございます!!
新たなメディアを得て益々のご活躍ですね(^^)

素晴らしい趣旨のサイトですね・・早速ブックマークしました!

「アッシジ城塞から夕日と聖フランチェスコ大聖堂を望んで」
こちらの写真なるほどそういう想いがあり選ばれたのですね
とっても素晴らしい写真だと思います!(^^)!

歴史的な背景を含めて分かりやすく解説され・・ご自身の
考えも明確に述べられていらっしゃるので私のような
イタリアについて言語も地理も歴史も右も左も分からない
前知識ゼロの者でも安心して興味深く読むことが出来ます☆

これからが益々楽しみですね(*^^*)
Commented by milletti_naoko at 2020-09-05 22:12
cometsan1966さん、温かいお祝いのお言葉とさっそくのブックマーク、ありがとうございます!

移動ができないなら、すでに海外に住んでいる人の発信する情報をという発想、わたしもすばらしいなあと思います。特にアメリカ圏、英語圏というのは、つい自分たちの情報、自分たちの考えだけを何となく基準と考えがちなきらいがあるように思うので、日本版と言えど、アメリカ発信の雑誌のサイトでありながら、世界の様々な文化圏、国に暮らす、日本人の在住者の情報を集めよう、発信しようというところが、二重の意味で、まさにWorld Voiceの名前に見えるように、世界に向かって発信するだけではなく、世界からの発信をという心が感じられて、すばらしいなあ、と。

楽しみながら読んでくださって、分かりやすかったとのお言葉、心強いです。これからも皆さんが興味を持って、楽しんで読んでいただけるような記事を書いていけるよう頑張ります♪

Commented at 2020-09-08 10:23
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-08 16:13
鍵コメントの方へ

ありがとうございます。さっそく拝見いたしました。うまく行っています!
by milletti_naoko | 2020-09-04 08:07 | Umbria | Comments(10)