イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア

 18日金曜日は、フェデリーコ2世が13世紀に築いた美しい城、カステル・デル・モンテ(Castel del Monte)を訪ねました。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_6382150.jpg
Castel del Monte, Andria (BA) 18/9/2020

 夫もわたしもいつかぜひ訪ねたいとは考えていたものの、プーリアからペルージャに向かって少しずつ北上する途中に寄ることに決めたのは、当日の朝、宿を発つときになってからです。

 そのとき初めて、インターネットで城の訪問について調べると、あらかじめサイトで予約して、入場券を印刷して持参しなければいけないと書かれていたのですが、旅先で、プリンターが手近にありません。また、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、1時間ごとに入場できるのは28人以内という制限があります。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_6473477.jpg

 せっかくなのでとにかく城まで行って聞いてみようということになり、正午前に到着して、入り口で係りの人に尋ねました。やはりオンラインでの入場券購入が必要ではあるけれども、印刷しなくても、ダウンロードした入場券をスマートフォンの画面で示せばいいとのことです。また、この日は午後2時までは空きがないけれども、午後2時ならまだ入場券が購入できるとのことです。

 そこで、駐車場に車を置きに行き、歩いて登ってくる途中だった夫と電話で話し合い、午後2時からのガイドつき訪問を予約することにしました。このオンライン予約・購入がかなりめんどうで時間がかかったので、ようやく終わったときにはほっとしました。1時間ごとの入場では45分訪問することができ、料金は入場料のみなら8ユーロ(うち1ユーロは予約手数料)、ガイドつきなら合計13ユーロとなり、サイトではペイパル、あるいはクレジットカードでの支払いが可能です。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_6563276.jpg

 オンライン予約・購入を終えてから、待ち時間を利用して、城の少し下方にあるレストランで昼食を食べ、それから城の周囲を散歩しました。少し早めに行っても入場ができるのではないかと夫が言うので、15分ほど前に行ってみたのですが、ようやく入れるようになったのは午後2時直前でした。

 このカステル・デル・モンテについては、これまでにも、中世史やイタリア語の歴史の授業で学んだだけではなく、テレビの歴史番組や旅行番組の紹介も何度か見ていたので、駆け足ではありましたが、ようやく訪ねることができて、感慨深かったです。ちなみに、この古城は、イタリアの1セント硬貨のデザインとなっています。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_752885.jpg
Trani (BA)

 この日もやはり風が強いようだったので、泳ぐことはできないまでも、散歩が楽しめる海辺の街に行こうと、やはりフェデリーコ2世が築いた城のあるトラーニ(Trani)に宿を取ることにしました。城は修復中で訪問はできなかったのですが、夕焼けの海辺に眺めることができてうれしかったです。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_78616.jpg

 同じ場所から、反対方向には、やはり海の近くに、美しい大聖堂も見えました。

 カステル・デル・モンテの訪問を終えたあと、トラーニのB&Bで、中心街にあって海に近く、しかも格安、一晩46ユーロの部屋を予約したのはよかったのですが、宿の近くに空いている無料駐車場がなかったため、夫が宿の主人に駐車場や部屋について聞きに行っている間、わたしは車で待つことになりました。ところが、この宿の主人との待ち合わせは午後5時のはずだったのに、わたしは長い間蒸し暑い広場の駐車場で夫を待つことになり、ようやく宿の部屋に入れたのは、午後7時前のことでした。

フェデリーコ2世築いた城と消えた車の鍵騒動、プーリア_f0234936_7145843.jpg

 まずは、宿の主人が他の客に対応していたために、夫がしばらく主人を待つことになり、さらに、わたしたちが宿泊した部屋は、こんなふうに眺めはすばらしいのですが、最上階にあって階段がないために、夫がわたしのところまで戻ってくるのに時間がかかったからです。

 わたしが夫を待っていたのは、この広場です。そうして、ようやく夫が戻ってきたと思ったら、車の鍵が見当たらないとのことで、また部屋に引き返して探したものの見つからず、次に夫が来たときには、今度はわたしが最上階まで登ったものの見つかりません。最後には、車のドアを鍵をかけることなしに閉めた状態で、仕方なしに二人で部屋まで行ったのですが、そのときになってようやく、夫が、リュックのサイドポケットに鍵を入れていたのを見つけたのでした。

 そもそも、わたしが広場で待つことにしたのは、夫が有料駐車場で料金を払うことなしに、無料駐車場まで車を移動できるようにするためだったのですが、結局はだれもいない状態で車を後にすることとなったため、1日分の駐車料金、4ユーロを払うことになり、こんなことなら、宿泊料金も安いのですから、初めから払っておけばよかったのですが、後の祭りです。

 ゆっくり休んだり、観光を楽しめたりしたはずの2時間を、二人とも暑い中、焦った思いで過ごすことになりましたが、とりあえずは鍵が見つかって、ほっとしました。

*************************************************************************
Castel del Monte, poi il castello di Trani
,
suggestivi i castelli costruiti da Federico II.
Adria & Trani (BA), Puglia, Italy 18/9/2020
*************************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  
 
ブログテーマ:お気に入りの場所やお勧めスポット・お店を教えて!
Commented by 3841arischan at 2020-09-20 14:16
なおこさん、プ―リアのカステル・デル・モンテ、訪ねる事が出来て良かったですね~中も興味深いです♡
トラ―二のB&B、眺めのよいところですね(^_-)-☆
でも、中心街にあると、駐車場の問題、確かにありますね!
ツアーでも、旧市街に泊るときは、必ずバスを降りて歩いて行ったと思います!観光には便利なのですが(*^^)v
2時間と言う時間は大変でしたが、旅先ではいろいろとあるものですから、鍵もみつかり良かったことにしましょう^^
Commented by tokotakikuh at 2020-09-20 14:48
建物と人の構図が素敵ですね
より引き立たせるには、人を入れて撮影
基本中の基本ですよね

素晴らしいです、建造物で
夢の旅が、また一つ増えました
Commented by cometsan1966 at 2020-09-20 23:03
丸の円筒状ではなくて多角形なところが凄く印象に残る
カステル・デル・モンテですね!13世紀に築いたお城が
美しく残っているのには驚かされました(@_@)

車の鍵騒動が無事におさまって良かったですね!
旅行先で鍵を紛失したら大ピンチですものね((+_+))

2時間ハラハラドキドキで大変でしたが・・これもまた
旅の良い思い出に残りますね(*^^*)ふふふ
Commented by ciao66 at 2020-09-21 15:31
リュックのサイドポケットから見つかったとは!
どこに仕舞ったか判らないとき、
ポケットか部屋を探そうとしますが、
それはちょっとした盲点でしたね。

私も時々やらかします。
同じものは同じところへ仕舞うように
なるべくはしているのですが・・・
無事解決で何よりでした。

Commented by milletti_naoko at 2020-09-23 02:15
アリスさん、ずっと訪ねたいと思っていた城を訪ねられて、うれしかったです。城の訪問後、「カステル・デル・モンテから近く、城や大聖堂がみごとだし、海辺にあるから」と、トラーニに行って泊まることにして宿を探したら、値段もですが、場所が三方とも海に近く中心街にあり、駐車場も無料とのことで、夫と二人ですぐここに決めました。鍵行方不明事件がなければ、もっと町を訪ねられたかとは思いつつ、夫がひどく気に入ったようなので、またいつか再訪できたらと思います。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-23 02:20
zakkkanさん、ありがとうございます。

ずっと訪ねてみたかった城を訪ねることができて、うれしかったです。近くから見て、そして遠くから見て、その大きさに改めて驚きました。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-23 02:32
お馬さん、中心となる建物も、外側にある小さな塔も、すべて八角形になっているんですよ。中は残念ながら、今はがらんとしているのですが、建造物が当時と同じように残っていること、ありがたいです。ちなみにペルージャには、2300年前にエトルリア人が築いた門も、今も残っているんですよ。

車の鍵、はらはらしましたが、見つかってほっとしました。鍵を見つけませんでしたかと、夫は町のいろんな人に聞いて回り、人の温かさに励まされてもいたようで、そんなことも、今はいい思い出です♪
Commented by milletti_naoko at 2020-09-23 03:50
ciao66さん、いつもと違う場所に入れてしまうと、どこだか分からなくなる、そういうことってありますよね。

ありがとうございます。本当に、見つかってほっとしました。
by milletti_naoko | 2020-09-20 07:21 | Puglia | Comments(8)