イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

マテーラが舞台 昨夜の推理ドラマ 007最新作も

 先週旅行で訪れたマテーラ(Matera)が、今夜今から始まる推理ドラマの舞台になってるみたいだよと、夫に声をかけられて、まだ見ていない街角や景色が見られるのではないかと、わたしもテレビの前に腰を下ろしました。

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Matera (MT), Basilicata 16/9/2020

 ドラマが始まる数分前に、主要と思われる場面がいくつか流れたので、マテーラの風景に感嘆しつつも、こういう場面を流すということは、今夜が最初ではなく、ドラマはすでには始まっていたのかと思ったら、今夜が初回だけれど再放送みたいだよと夫が言います。去年の秋にすでに放映されたドラマの再放送で、昨夜放映されたのは全6回中の第1回だということが、今調べて分かりました。

 ドラマは、『Imma Tataranni - Sostituto procuratore』 です。


 上の映像には、最初と最後にごくわずかですが、マテーラの町並みが映っています。個性あふれる主人公、インマは、妻であり母であり、また娘でも嫁でもあって、男性が主人公の推理ドラマでは描かれることの少ない、そうした家族の中での女性としての様々な役割や、思春期の娘との関係がこじれてしまうなどといった問題も描かれています。「きれい」「かわいい」という枠からはみ出しつつも、正義感が強く、仕事に情熱を持ち、温かい心を持つインマには独特の魅力があり、こういう女性を主人公としたドラマは、ステレオタイプや枷から女性を解放していく大切な役割も果たしているのではないかと思います。

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 とは言え、第1回は、おもしろくて夢中になったというほどではなく、時々現れるマテーラの景観に、ここは行ったことがある、こんなところがあったのかしらと、夫と二人で、旅の思い出と重ねながら、物語が進むのを見ていたという感じです。

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 観光のために歩いた町に人々がどんなふうに暮らしているか、あの街角が、生活や仕事の場としてどんなふうに使われているか、そんなことにも興味を持ちながら、ドラマを見ました。

 水の上を、手から切られた指が流れて海まで届いていくという始まりの映像と、主人公が解決しようとする事件の残酷さが、のどやかに広く青い海やマテーラの風景と対照的で、また衝撃的でもあり、わたしは最初から落ち着きませんでした。このドラマでは、そうした犯罪そのものの場面は画面には現れないのですが、わたしはホラーやスリラー、残虐な場面の多いドラマや映画が苦手なのです。

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 マテーラを舞台にしたドラマは、3年前にもあり、その『Sorelle』の背景となっていた町並みや断崖、川の風景も、わたしたちが今回マテーラをぜひ訪ねたいと考えた理由の一つだと思います。

 「姉妹」と題されたこのドラマは、行方不明となった妹を探す女性が主人公で、推理物に加えて、スリラーの要素もありました。マテーラの住民が、因習にとらわれた冷淡な人々として描かれていたという記憶があり、町の人たちはどんなふうに思っているのだろうといぶかりながら見たように覚えています。次のドラマの紹介映像は、きわどい場面もあるものの、マテーラの風景も多数見ることができますので、興味がある方は、ご覧ください。


 また、ガイドつき徒歩ツアー中に、ガイドから聞いて知ったのですが、今年の11月に公開が予定されている007シリーズの新作映画、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題、『No Time to Die』)も、舞台の一つがマテーラとなっているそうです。この春公開予定だったのに、新型コロナウイルス感染拡大のために公開が延期になったとのことで、今、予告映像を見ると、予告編のところどころに、マテーラで撮影された場面も収録されています。


 イタリア語に吹き替えられた予約編に興味がある方は、こちらのリンクからご覧ください。

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 この写真で右上に写っているマテーラの大聖堂(Cattedrale di Matera)も映画に登場して、確か、大聖堂前の広場から誰かが飛び降りる場面があると言っていたように思います。

 屋内に長時間いることになる映画を見るのはずっと避けていましたし、007シリーズを映画館で見たのは、遠い昔なのですが、この最新作はマテーラも舞台となっていることもあって、映画館で見たみたい気持ちになってきました。

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Ambientato a Matera la fiction, "Imma Tataranni"

che abbiamo visto ieri sera alla TV e
girato a Matera anche il film di James Bond 007 "No Time To Die"
che, rimandato da aprile, uscirà a novembre.
Sassi di Matera, Matera (MT), Basilicata, Italy 16/9/2020
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented at 2020-09-23 22:05
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by cometsan1966 at 2020-09-23 22:26
マテーラ・・素晴らしい断崖絶壁の街ですね・・☆☆☆
映画でも人がそこに暮らしている日常が垣間見れるのは
観光の思い出をより深く回想してくれますね(*^^*)

最初の動画は最後少し前に写真のような場面が出てきましたね
・・イタリア語早口ですよね・・何言ってるか全然分からないです(^-^;
英語とかはそれでも大学まで習いますし耳が慣れているので
何となく聴けて理解は出来そうですが・・全く知らない
言語に触れた耳って独特の感覚になりその分を視覚の情報
で補おうと頭はくるくる忙しく働きますね(^-^;ふふ

007の最新作!!・・これは是非観てみたいです(*^^)v
予告編ですが久しぶりにアクション洋画の世界に触れました・・
スパイ大作戦のミッションインポッシブルと同じく007も面白いです☆

映画のところどころでマテーラの美しい街並みが観れそうですね!楽しみです!
Commented by milletti_naoko at 2020-09-24 05:51
鍵コメントの方へ

こちらこそ、いつもありがとうございます♪
旅行中にいただいたコメント、お返事はすぐにはできませんでしたが、うれしかったですし、皆さんがどんなふうに感じられているか、皆さんにとってはどういう場所や歌なのかが分かって、興味深かったです。

イタリアのランキングは、ローマやフィレンツェやベネチアなど皆に知られた人気のある町ではなく、ペルージャに住んでいるわたしは、ハンデが大きいので、にも関わらず皆さんのおかげで上位にあって、ありがたいことだと感謝しています♪

温かいお言葉、いつもありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-24 06:10
お馬さん、マテーラは以前から、いつかいけたらと思っていたのですが、数年前にドラマを見て、さらに旅情を誘われ、旅行から帰ると、またドラマや映画でそのマテーラが舞台になっているということで、いろんな意味で楽しみが増えました♪

おっしゃるセリフは、主人公が娘を抱きしめながら言っている、
"Io lo so che sotto sotto sei tanto buona."
「(表面だけ見ていると分からないけれど)本当はあなたは優しいいい子だって、(わたしは)知っているわ。」
という言葉でしょうか。この言葉の前半は、(Io) lo soもsotto sottoも、それぞれよく使われる言い回し、慣用句なので、確かにまるで一語であるかのようにさっと発音されていますね。母の娘への言葉だからということもあるし、後半、若干ゆっくりめに話している「あなたは優しいいい子だ」という言葉を強調するためでもあるかもしれません。

英語の知識を活用すると、イタリア語はこういう日常の話し言葉より、妙に小難しい言葉が出てくる場面の方が、聞き取れたり読み取れたりする場面が多いかと思います。英語も、小難しい言葉になってくると、ラテン語起源の言葉が多くなり、イタリア語の語彙の大半はラテン語起源だからです。

理解までしようとくださってありがとうございます。自分が知っている言語の知識や、背景・話し方・表情など、画面が伝える情報から言っていることを読み取ろうとされるその姿勢、外国語の理解にとってはとっても大切なことです。すばらしい!

007シリーズ、イタリアでは時々、いろんなチャンネルで特集があって、よくテレビで放映しているんですよ。夫が好きなので、たまにわたしもいっしょに見ています。
Commented by yuki0901671 at 2020-09-24 07:28
おはようございます。

イタリアの山間の小さな町というのは
魅力的ですね。自然の地形を生かした
石造りの街は中欧や北欧などとは違った
南欧の美しさだと思います。
こういう景色を見ていると、かつてイタリアで
西部劇が盛んに作られていた理由が分かる
気がします。
Commented at 2020-09-24 12:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tokotakikuh at 2020-09-24 16:07
この街の風景は、いかにも、推理が働きそうな
ムードを秘めてますよ

内容より、街並みのいるくんだ風景画にのめり込めそうですね(笑)

石の文化
まさにその意に的を得た街づくりに、私は魅力いっぱい感じます

旅・・心そそられます
いつ?いけるかな??(笑)
Commented by milletti_naoko at 2020-09-24 16:15
yuki0901さん、自然の地形が興味深く、その地形をうまく生かして造ってある町や村が多いように思います。

夫が西部劇が好きで、特にセルジョ・レオーネの西部劇の大ファンなのですが、彼はなんとスペインのアンダルシアに西部劇の映画のセットを作って、映画を撮影したそうで、数年前に知って驚きました。

詳しくはこちらの記事に書いています。↓
西部劇がアンダルシアで!
https://cuoreverde.exblog.jp/23942122/
Commented by milletti_naoko at 2020-09-24 16:27
鍵コメントの方へ、はじめまして。
こちらこそご訪問とコメントをありがとうございます。ご紹介されていた本がとても興味深く、機会があればぜひ読んでみたいなあと思いながら拝読しました。
楽しみにされていたであろう、人生の節目でもあった旅行、いつかきっと行けるときが早く来ますように。こちらこそ、よろしくお願い申し上げます。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-24 16:38
zakkkanさん、確かに推理にうってつけの地形、何か起こりそうな雰囲気を持つ場所ではありますよね。わたしは、前回のドラマも、マテーラの風景が見られるからと見始めて、こわいとは思いつつも結局最後まで見ました。今回のドラマはファンも多いようで、これからを楽しみにしています。

地形をうまく生かした、地域の石材でできた家と町並み、美しいですよね。わたしたちも感嘆しました。

早く安心してこちらに来られる日が来ますように。
Commented by sunandshadows2020 at 2020-09-25 08:43
全くイタリアという国はどこをみても景観が素晴らしく歴史を感じさせますね。この町の名前は今まで聞いた事がなかったのでどの辺りだろうと検索してみました。かつてイタリア南部は治安が悪いと聞いていたので南部には興味がなかったのですが、バリと組み合わせて訪ねるのも良いかなと思いました。なおこさんのブログのお陰でイタリアをブログ上で訪ねることが出来てとても楽しいです。実際に訪ねる事が早く出来るよう強く望みます。
まず先に007の映画を見ましょうか。

Commented by milletti_naoko at 2020-09-25 23:39
お転婆シニアさん、南イタリアも、訪ねる町や場所、時間帯にもよりけりだと思います。わたしもナポリは治安がどうかなあと思って行ったことがありませんし、夫はカンパーニア州での運転のとんでもなさに辟易して行きたがらず、かつて私が日本語を教えたナポリ出身の社会人の生徒も(私より年上なのですが)、「ナポリは日本人がうかうか行くと、地元の住民でさえ危険な地域があるので危ない。ぼくが付き添わないと」と言っていたのですが、それでも日本の方で、個人旅行で行かれた方、留学や仕事で暮らされている方もいらっしゃるので驚いています。プーリアも、ずいぶん前に夫の同僚が駐車場に置いていた車を盗まれて以来、ずっと行きたがらないでいたのですが、その後巡礼で旅して以来気に入ったようで、今年もまたわずかな間ですが訪ねて、いいところだなあと思いました。

記事を通して興味を持っていただけたようで、うれしいです♪ 007の映画、この調子だとまた公開が延期になるのではないかと心配しているのですが、どうか11月には見ることができますように。
by milletti_naoko | 2020-09-23 19:11 | Basilicata | Comments(12)