イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

「イタリア 旅先での感染対策と危惧、各州の感染状況」、World Voice連載第3回

 南イタリアは9月半ばになっても、日中は日ざしが強く、ひどく暑かったためか、洞窟住居サッシ群で知られるマテーラでも、海辺の町、トラーニでも、日がとっぷり暮れて涼しくなった夜に、子供も大人も、大勢の人が町の通りや海辺を歩いていました。

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Matera (MT), Basilicata 15/9/2020

 マテーラ(Matera)の目抜き通りでは、特に、両側に店先のテラス席があって通路が細くなっているところで、大変な混雑となっていたため、人が少ない場所を歩くときにもマスクを着用する人も多かったのですが、大勢がひしめくような場所でも、マスクをしていない人もいました。

 午後6時以降は、公共の場所では屋外であっても、互いに安全な距離を保つことができないときには、マスクの着用が義務づけられているにも関わらずです。

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Trani (BA), Puglia 18/9/2020

 プーリア州のトラーニ(Trani)は、夜の町もにぎやかで活気があり、十代ではないかと思われる地元の少年少女をはじめ、大勢が午後9時を過ぎた港沿いの歩道を、歩いていました。そうして群がる若者たちのほとんどがマスクなしで、すれ違うときは通行人がかなり近づかざるを得ない歩道でも、マスクはしない人が、残念ながら大半でした。

 博物館やレストラン、宿泊施設などでの感染対策は徹底していただけに、夜の屋外での人々のこうした危機感のない行動に驚くと同時に、不安も覚えました。

 ニューズウィーク日本版姉妹サイト、World Voiceでのわたしの連載、「イタリアの緑のこころ」第3回は、「イタリア 旅先での感染対策と危惧、各州の感染状況」と題して、この夏旅行先で目にした観光施設の感染対策や、気になった人々の行動、そして、イタリアの新型コロナウイルス感染状況について、わたしが信頼し、よく参考にしている情報源と、先週の各州住民10万人あたりの新規感染者数・感染増加率・検査数について、書いています。

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https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/2020/09/post-2.php


 よろしかったら、ぜひお読みください。記事へのリンクは以下のとおりです。

- Newsweek Japan - World Voice - イタリア 旅先での感染対策と危惧、各州の感染状況

関連記事へのリンク
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cometsan1966 at 2020-09-27 21:41
今年は南イタリアが9月半ばでも暑かったのですね。
涼を求めて夜に活動されるのは気持ちは分かりますが、
マスクをしない方は6時以降の着用義務づけと罰金もあると
World Voiceの連載に綴られていましたね(汗)
ペナルティーがあるのは凄く良い政策だと思います!

それにしてもマスクをしない若者は本当に困ったものですね(*_*;
日本もこういう輩がいて関係ありません的なそぶりをしている人が
一定数います(@_@)

いくら施設側が感染対策をしてくれても出歩くのが怖くなりますね
来年もこのコロナ禍と共存しなければと思うと本当にうんざりします(+_+)

しかし・・現実を受け止めて逞しく生きて行くのが人の道ですものね☆彡
Commented by milletti_naoko at 2020-09-27 23:41
お馬さん、さっそくWorld Voiceの記事も読んでくださったんですね。ありがとうございます。近隣の欧州各国での感染者数の急増を見ても、イタリア国内でも徐々に増加しつつあることを考えても、感染を食い止めるには、店や観光施設だけではなく、一人ひとりが行動に注意することが大切なのですが、罰金や罰則があるにも関わらず、気がゆるんで気にかけずにマスクをせずに群れる若者たちに、無症状のことが多いであろう若者たちの感染、そして、その家族、高齢者の方の感染や命が心配でなりません。共存は大変ですが、できるだけ早くこの疫病をおさらばするためにも、もっともっと留意して行動してほしいものです。

幸いイタリアでは良識ある人の方が多いようで、マスク着用反対などと公に言ったりデモをしたりする人は少数であるのが幸いです。
Commented by sunandshadows2020 at 2020-09-28 13:03
やはりイタリアにもそんな若者達もいるんですね。どこの国にも居るらしいけれど困り者。こちらではまだ罰金を科せるところまでいかないけれど、そうした方が取り締まれると思われます。ハワイでは最初から罰金だったそうでその結果は目に見えていると思います。
冬にかけて風邪もインフルエンザも多くなるでしょうからコロナ対策しっかりしておきたいです。
Commented by tokotakikuh at 2020-09-28 15:00
怖がり過ぎる必要はないですが
ひとたび感染すると、多大な迷惑が起きます
その点を、少し考えてもらいたいですね

日本でも、数は一進一退
減っては来てますが、何よりも
声高に「コロナ禍」を騒がなくなってきています
騒ぐ必要はないですが
ふとした気のゆるみは、避けたいですね

どの国も若人は、少しは目を外したがる傾向ですね
(;´д`)トホホ
Commented by milletti_naoko at 2020-09-28 16:07
お転婆シニアさん、昨晩はイタリアのテレビで、ファウチ博士へのオンラインインタビューがあり、アメリカではここで感染を封じ込まないとというときに、対応の甘い州があって感染者が増加したと言っていたように思います。封鎖を呼びかける医師や行政が敵で自由を奪うのではなく、敵はウイルスであり、命を守るためなのに、それが分からぬ人がいると、博士も訴えていました。自分の自由のために、ウイルスを蔓延させて人の命を奪う可能性があること、不自由がさらに長く続く状況を引き起こしていることを、そうした反対者や若者たちが自覚する必要があると思います。

そうですよね。まずはわたしたちにできる防衛策をしっかり取ることが、ますます大切ですよね。
Commented by milletti_naoko at 2020-09-28 17:05
zakkkanさん、昨夜のニュースでは、全国版でも地方版でも「増加が安定」という言葉を使っていて、危険や問題につながる急激な増加こそないものの、イタリアでは少しずつ確実に感染者が増えているので、無症状者が多いことを考えると、「もし自分が感染させていたら人を感染させてしまう、ウイルスを媒介してしまう可能性があるのだ」という自覚を、皆に持って行動してもらいたいものです。

日本で急増が今のところは見られないのは幸いですが、検査をしっかりしていないと、また疑わしいときはすぐに検査をできるようにしていかないと、インフルエンザや風邪が流行りだすと、見分けもつかなくなって大変なのではないかと心配しています。

悪気はないのでしょうが、配慮と自覚をもっと持ってもらいたいものです。本当に。
Commented by coimbra at 2020-09-28 17:22 x
なおこさん、朝顔にいいねをありがとうございます。
南イタリアの旅行記は楽しかったです。
私が絶対に行きたいと思っているマテーラ、やはり素敵です、サッシに泊まってみたいです!アルベロベロはあのとんがり屋根の写真が撮りたくて何度も父が計画したのですが、どうしても叶わないままこのコロナになりました。外出自粛のせいで足が弱り毎年続けてきた旅行もそろそろ無理かな?という気がします。
今度、父のパソコンでなおこさんの写真を見せてあげようと思っています。人が多かったそうですが、素敵に撮れましたね。。


Commented by milletti_naoko at 2020-09-28 20:22
coimbraさん、南イタリア旅行の記事、楽しんでくださったと知ってうれしいです。マテーラやアルベロベッロ、日本の方、意外とご存じなのですね。驚きました。確かにかなり歩くことになりますが、マテーラは特に見どころというところを、ミニバスで回るツアーもあり、アルベロベッロも、わたしたちもすべては回っていないので、観光客が少ない時期を選べば、そう歩き回らなくても、独特の家や町並みの撮影、きっとできるのではないかと思います。ご無理は禁物ですが、いつかきっと日本からの旅行がまた自由にできる日が戻ることを願っています。

ありがとうございます。夫も人混みが大の苦手なので、できるだけ人の少ないところをと選んで歩いて、ここならというところで撮影しました。
Commented by まこにゃん at 2020-10-05 18:49 x
こんにちは。イタリアの状況、よくわかりました。フランスも似た感じですが、毎日の感染者数が非常に多くて心配です。少し前まではテレビで見て(JSTVを入れています)あー、イタリア北部は本当に気の毒..と思っていましたがこのイタリアの感染者数激減に賞賛しています。すごいの一言です。フランスや日本のテレビでは言及されていないのですが、なおこさんが思いつく理由はありますか?
Commented by milletti_naoko at 2020-10-09 06:46
まこにゃんさん、コメントへのお返事が遅くなってしまってすみません。

イタリアもまた最近ではかなり数が増えてきているのですが、うまく封じ込めることができていた理由は、イタリアの政府や専門家の見解によると、他国に比べて厳しく長かった外出・移動規制が功を奏したとのことであり、また、当初の感染者数や亡くなった方があまりにも多かったため、皆の命を守るために、国民が皆規制を守ったということでもあるかと思います。

どうか各国の対策が功を奏して、ヨーロッパはもちろん世界各国で感染を食い止めていくことができますように。
by milletti_naoko | 2020-09-27 18:19 | Covid-19 Italia | Comments(10)