イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

崖下の金いろ菩提樹と日本食、オルヴィエート

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 今日の午後、久しぶりにオルヴィエート(Orvieto)を訪ねて散歩していたら、思いがけず並木の菩提樹(tiglio)が黄葉しているのを見て、うれしくなりました。

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Orvieto (TR), Umbria 8/10/2020

 いつもの崖下周遊トレッキングコース(Anello della Rupe)を、時計回りに歩いて、

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このローマ門(Porta Romana)へと続く、菩提樹並木がある道路に、着いたときのことです。

 山の紅葉にさえまだ早いだろうと考えていたので、オルヴィエートで黄葉に出会えるとは、思いもしませんでした。傾き始めた夕日の光に、葉が柔らかな金色となり、敷きつめられた落ち葉も、日を浴びてきれいです。

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 今日は、わたしは自然と写真撮影を楽しみながらゆっくり歩いたのですが、夫は、たまったストレスを発散するためにも速く歩きたがっていたので、オルヴィエートの町を頂く凝灰石(tufo)岩壁(rupe)の下をぐるりと回るトレッキングコースを、夫は2周、わたしは1周することにしました。

 そうして、わたしが1周を終える前、ちょうど冒頭の写真を撮影した頃に、2周目を歩く夫の姿が見えたので、この上の写真の奥に見えるベンチで落ち合って、しばらくいっしょに休んでから、ローマ門まで行って、菩提樹並木の傍らにそびえる岩壁の上にある通りを歩いてみることにしました。

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 二人で休んだベンチから、ローマ門へと来た道を引き返していきます。黄葉を見るだけで、心がはずむのですから、不思議なものです。

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 そうして、ローマ門をくぐり、オルヴィエートの歴史的中心街に入って、坂道を登り、

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つい先ほどまで、その下を歩いていた崖の上の通りを歩いていきました。

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 ふり返ると、今度はローマ門が下方に見えて、その後方には凝灰石の岩壁が続き、右手には緑が広がっています。

 ローマ門の上にある彫像は、オルヴィエートの紋章にある町の象徴、ワシとガチョウです。

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 さらに崖の上の通りを歩き続けて、ふり返って撮影したのが、上の写真です。ここまで来ると、ローマ門はほとんど菩提樹に隠れてしまい、上部とワシとガチョウの彫像が、かろうじて見えるばかりです。

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 さらに崖のふち沿いに進んでいくと、黄葉のきれいな菩提樹が見えてきました。

 このあとは、さらに進んで坂道を下り、

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菩提樹のてっぺんとほぼ同じ高さから、岩壁と黄葉、緑の風景を楽しみました。

 どこから見ても、きれいです。

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Duomo di Orvieto, Orvieto (TR), Umbria

 崖下周遊コースを、わたしはまだ終えていなかったのですが、このあとは、崖下のトレッキングコースではなく、中心街を歩いて駐車場まで戻りました。

 オルヴィエートの大聖堂(Duomo di Orvieto)は、いつ見てもすばらしく、二人でしばらく、大聖堂前の石のベンチに座って、正面の美しい装飾を見つめました。

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 聖母やイエス・キリストの生涯を語る絵の背景もまた、金色をしています。

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 中心街を通り抜けて、ようやく駐車場への下り坂が近づいてきた頃には、北の空はたそがれの色に包まれていました。

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 左に曲がり、駐車場へと坂を下ると、西の空には、まだピンク色のきれいな夕焼けが見えました。

 他の欧州諸国ほどではないものの、イタリアでもこの数日、新型コロナウイルスの感染者が増え続けています。今日は、夫は山を歩きたかったようなのですが、行き先がなかなか定まりませんでした。そこで、再び食べられなくなってしまう前に、オルヴィエート郊外のいつもの日本料理店、Nihoriに行って食べておきたいと思っていたわたしが、

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店で昼食を食べてから、オルヴィエートの崖下周遊トレッキングコースを歩こうと言うと、幸い夫が了承してくれました。

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 久しぶりにおいしい日本料理を食べて、そうして、風景と自然が美しく、秋が感じられるオルヴィエートを歩くことができて、うれしかったです。

関連記事へのリンク
- 花彩る崖下周遊トレッキング、オルヴィエート (3/5/2019)
- 崖下を歩き寿司で祝う結婚記念日、オルヴィエート (16/6/2020)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by yuki0901671 at 2020-10-10 08:23
おはようございます。

イタリアの古都市らしい風情ですね。
ヨーロッパの街灯がともった直後の雰囲気が好きです。
それにしても見事な日本食ですね。日本人が経営しているの
ですか。
Commented by ciao66 at 2020-10-10 17:21
菩提樹の黄葉がとても美しいですね!
思いがけない時期に見るととても得した気分になったことでしょう。何度も通っていると、いいものに出会えるということなのでしょう。
崖の散歩道はいつ見ても気持ちよさそうです。
街灯と夕焼けの写真もとてもいい雰囲気ですね。
食べ物もおいしそうだし、
秋を感じられるいい散策になりましたね!
Commented by cometsan1966 at 2020-10-10 22:48
素晴らしいですね・・立派な菩提樹が黄葉し整列して何とも美しいです(^^)/

こんな素晴らしい風景の中をトレッキングコースにされていて
羨ましいです・・空気も美味しそうですね・・うろこ雲のような
細かい雲が秋の空を感じてまた黄葉とのコントラストが美しいです☆

オルヴィエートの大聖堂・・素晴らしいですね・・絵の背景も
金色に塗られその絵たちの神々しい輝きが増していますね!

日本食のお店のお寿司と天ぷら・・とても美味しそうです(^^)/
私はアメリカに出張した時は初日からホテルの前の日本食の店
京都という名前でしたが(^-^;そこで日本食ばかり食べました
でも天ぷらが山盛りで胃もたれ起こし酷い目に遭いました(爆)
アメリカンな量とアバウトな作りでしたので・・(^-^;汗
Commented by Penta at 2020-10-11 02:33 x
西陽に照らされた黄葉と岸壁、まるで名画のようですね。
この写真は、プログラムでの撮影ですか?(笑)

この壁は、城壁でなくて山肌をレンガで囲った岸壁と言うことなんですね。

日本の城壁のように、壁で囲んで街を敵から守る役目なんでしょうか。

写真の寿司、別のリンクを読むと経営は日本人ではないんだそうですね。
でも、なおこさんが美味しいと感じるので、日本人の舌でも合格点なんですね。
Commented by sunandshadows2020 at 2020-10-11 12:26
ああ、私の大好きなオルヴィエートまたアップしていただいて嬉しいです!並木の紅葉も素敵ですし、高台から見下ろした緑も美しいですね。
見逃した大聖堂、堂々としていて、しかし金箔を使った絵が外壁なのが最も感動物です。
お寿司も鮮度の良さそうなお魚ですね。
Commented by tokotakikuh at 2020-10-11 12:47
秋色が出てますね・・素敵です
風景を撮られると、絶品ですね
私は、風景が苦手だから、絵葉書のような
この写真に・・魅入ります

日本料理は
寿司にてんぷらですか・・
( ´艸`)
海外だと、懐かしいのでしょうね

お寿司、食べたいですね
特にランチには・・(笑)
Commented by meife-no-shiawase at 2020-10-11 13:24
あまりにも美しい風景にお写真の前でしばし
動けずにいました。
なんと美しい。なおこさんもきっとカメラを構えながら
感激されていらしたのだろうな…。

そして大聖堂で再び…感動〜。
素晴らしい!!!

そしてお寿司♪
やはり日本人としては日本食にはホッとできますね。
イタリアの方は生のお魚には抵抗がないんでしょうか。
台湾は以前は生はあまり食べる習慣がありませんでした。
でも今は黒マグロなどをはじめ、美味しいお刺身が
あちこちで食べられます。
台湾ではサーモンが人気です。
私も昨日港へ行きお刺身をいただきました。
なおこさんもサーモンなどを召し上がっていて
一緒だ〜と嬉しくなっちゃいました♡
Commented by tawrajyennu at 2020-10-11 13:32
こんにちは♪
菩提樹の黄葉、見事ですね~
まだまだと思っていた時に、思いがけず見られると本当に嬉しいものです。
夕日に照らされた菩提樹がまた綺麗!!
オルヴィエートには、行きましたが、このような場所があること、知りませんでした。
知っていたら、絶対に歩いていたのにと残念です。
大聖堂は、本当に素晴らしいですよね。
長いことみていても飽きません。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 22:32
yuki0901さん、こんにちは。

ありがとうございます。街灯の明かりが照らし始める頃の空の色や街の様子、美しいですよね。

この店で料理を作っているのは東洋のどこか他の国の方だと思うのですが、手頃な価格でしかもおいしく、しかも店内どこも清潔感があって、ペルージャからは遠いのですが、たまに行くのを楽しみにしています♪
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 22:43
ciao66さん、崖下にはまだ咲く花も多く、そのあとで菩提樹の黄葉に出会って、きれいだなあと感嘆しました!

ありがとうございます。歩く方向を変えると、美しいピンクの雲が突然目に入ってきて、うれしかったです。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 22:52
お馬さん、ありがとうございます。オルヴィエートは、ペルージャのうちから80km余りで、車で約1時間半かかるのですが、崖下周遊コースは、見晴らしのいいところもあって季節も感じられ、町も見どころが多いので、最近では訪ねるのが楽しみです。

そうなんです。うろこ雲に、天使の羽のような雲と、空の雲もとてもきれいでした。

やはり慣れた日本の料理がおいしく、恋しく、体にも合うということがありますよね。通訳で同行する日本からのお客さまの中にも、お米や日本料理が食べたいと希望される方が時々いらっしゃいます。出張中で胃もたれとは大変でしたね。アメリカの量も多いのでしょうね。カナダで、何を頼んでも予想の倍以上の量の食べ物や飲み物が運ばれてきたので、困ったのを思い出しました。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 23:19
Pentaさん、ありがとうございます。すみません、プログラムモードの撮影について、使用説明書を読まなければと思いつつ、まだ読めていませんので、今回の記事の写真も、オートモードで撮影しています。

オルヴィエートは、周囲が切り立った崖となっている凝灰石の岩山の上に築かれた町で、町はこの断崖の上にあります。時々岩壁をレンガで補強してあるのは、石や岩が崩れ落ちるのを防ぐために、補強したのではないかと思います。実際、最近は歩いていると、大雨で崩れ落ちたのではないかと思われる岩や石が転がっているのを見かけることが、たまにあります。

長いイタリア生活で、そこそこの日本料理でもおいしいと思えるようになったというところも、あるかと思います。けれど、個人的には、ローマで日本の方が作られる料理と遜色ないくらいおいしいように思います。昼ごはんは、前菜・プリモ・セコンドと水・コーヒーで12ユーロというお手軽価格である一方、選べるメニューは限られてはくるのですが、おいしくて気軽に食べられるので、ありがたいです。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 23:32
お転婆シニアさん、木によってはまだてっぺんが緑の菩提樹もあって、それが上から見るとよく分かるのも、おもしろいです。

大聖堂、感染拡大で入場が制限される前に一度訪ねたのですが、その日は天気のせいか時間のせいか内部が暗かったので、いつかまた明るい日にじっくり訪ねられたらと考えています。美しいですよね。教会正面の中で、個人的に特に好きな絵を、写真で切り取ってみました。

日本料理、お寿司もですが、この日は特にてんぷらがおいしくて、うれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2020-10-11 23:47
zakkkanさん、ありがとうございます♪ 菩提樹の並木はペルージャにも、アッシジにもあり、若葉がそろい始めた頃の優しい緑や満開の頃の花がきれいだなあと思い、季節を感じることがあるのですが、菩提樹の黄葉がこんなに美しいと感じたのは、今回が初めてではないかと思います。

寿司とてんぷら、懐かしさもあって、なおさらにおいしいです♪ 焼き鳥やトンカツなど、他のメニューもあれば、食べてみたいなあと思うものの、都会はともかくウンブリアでは、こういうメニューがおいしく食べられる店は、まだ残念ながら出会ったことがないように思います。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-12 00:01
メイフェさん、そんなに感動してくださったなんて、こちらこそ感激です。ありがとうございます。冒頭の写真の通りへと坂道を登っていたら、思いがけず黄葉した木々が目に飛び込んできたので、わたしも感動しました!

思いっきり反則の不意打ちです。この並木の存在は知っていて、何度もそばを歩いたのですが、まさか黄葉がこんなにきれいだなんて!

イタリアでも生魚に抵抗がある人は多く、夫もできるだけ生魚は避けて注文しているようですが、昨日はなぜか寿司セットを頼み、生魚は今日は食べる気分じゃなかったのにと言っていました。焼き飯も頼めたのに、ならどうして寿司をというところなのですが。

台湾ではサーモンが人気なんですね。海外で手に入りやすくおいしい魚ということもあるのでしょう、わたしもイタリアの日本料理店では、食べて一番おいしいなあと思うのはサーモンです。なんとメイフェさんも昨日同じサーモンを食べられたなんて! わたしもうれしいです♪ 時空を超えて、まるでお食事をごいっしょしているかのようですね。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-12 00:17
タワラジェンヌさん、こんにちは♪ 長い坂道を登って、そろそろ車道に出ると思っていたら、並木の黄葉がきれいで、感動しました。

オルヴィエートは海外からの旅行で慌ただしい中訪ねると、崖の上の歴史的中心街だけを訪ねることになりがちなのだと思います。それだけでも見どころが多く、わたしたちも実は、訪ねていない中心街の名所がいくつもあります。

大聖堂も、内部訪問は今は有料ですし、すでに閉まっていたのですが、本当にすばらしいですよね。外から眺めるだけでも、心が落ち着いて豊かになるように思います♪
Commented at 2020-10-12 06:46
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-12 16:31
鍵コメントの方、こんにちは。

イタリアでも、たとえば国立公園で、「紅葉を楽しみましょう」とか「紅葉が美しいトレッキングコース、トレッキングの集い」という案内があったり、紅葉の写真コンテストが催されたりと、紅葉を愛でる心も慣習も、日本のように、古典の詩歌で大々的に取り上げたり古来紅葉狩りを行う習慣があるわけではなくとも、あるんですよ。

なんとマグロがトルコから! 食材流通もそういうところまで地球規模化しているんですね。
by milletti_naoko | 2020-10-10 07:31 | Umbria | Trackback | Comments(18)