イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

秋色のラヴェルナに今も咲くバラとヒナゲシ

 今日土曜日は、紅葉を楽しみに、ラヴェルナ(La Verna)の岩壁を取り囲む森を歩いて、崖の上に築かれた修道院へと向かいました。

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Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 17/10/2020

 今年は例年に比べて、紅葉が遅いようで、本格的な紅葉は、まだこれからだという印象を受けたのですが、シクラメンの花が咲き、ブナやトネリコ、カエデの葉が色づき始めています。

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 修道院の上にあるペンナ山の頂上へは、トレッキングコースでは、修道院の境内を通って、登っていくようになっています。ところが、今日は夫は、なんと崖下から登れそうなところを上へと登っていったら、修道院を通らずに、そのまま頂上にたどり着いてしまったのだそうです。と言うわけで、電話で連絡を取り合って、教会正面前にある大きな広場で待ち合わせることにしました。

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 先に着いたわたしは、教会や広場の十字架の写真を撮り、できるだけ他の人が写らないように、また他の人に近づきすぎないように気をつけながら、

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風景を眺めたり、写真を撮影したりしました。そして、そうこうするうちに、夫が「山を下って、広場まで行けると思う」と言っていた時間を過ぎてしまいました。

 夫に電話すると、あと10分くらいかかると思うとのことだったので、

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教会の脇にあるこちらの階段を登って、眺めを楽しみ、またもし時間があるようであれば、さらに少し上にあるブナの大木を見てから、階段を降りて、広場に戻ることにして、夫にそう言って、階段を登っていきました。

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 さっと登っていって、ブナの大木を見ようと思っていたら、ところが、登り始めてすぐに、驚いたことに、今もまだ咲いているヒナゲシ(papavero)の花があることに気づきました。

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 初夏に咲くヒナゲシの花が、今も健気に咲いていることがうれしくて、位置が遠いので苦労しながら、花の写真を写していたら、階段の下を夫が通りかかりました。

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 夫も、まだ咲いているヒナゲシがあるとはと、驚いていました。

 しかも、この花たちは花びらにかなりシワがあり、ということは、ようやくつぼみから出たばかりだということです。しかも、手前の花の下には、まだ緑のつぼみもあります。

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 夫が、教会だけ訪ねて、それから広場でわたしを待つと言ったので、わたしは階段の上までだけ歩いて、それから広場に戻ることにしました。

 この赤いバラ(rosa)も、まだきれいに咲いています。

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 ブナには会いに行かずに、階段の上から教会へと下っていくと、右手に、鮮やかなピンクのバラも咲いていました。

 自然を愛するアッシジの聖フランチェスコが聖痕を受けた聖地では、秋になっても初夏の花たちが、太陽の光と熱の恵みを受けて、今もきれいに咲いているのではないか、そんなふうに感じながら、思いがけず出会えた花たちを後にしました。


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Primi passi dell'autunno alla Verna.
Vicino al Santuario, eppure, fioriscono ancora i papaveri!
Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 17/10/2020
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by tokotakikuh at 2020-10-18 14:00
素晴らしい光線に、素晴らしい構図が映えますね

ひなげし、薔薇・・赤が素敵・・

風景、を撮られると、抜群ですね
居ながらにして、イタリアを闊歩させていただきます
楽しみですよ
もう、そう容易く
「じゃ、イタリア」へとはいかなくなった世の中です
Commented by meife-no-shiawase at 2020-10-18 15:54
十字架のお写真。
なんだか神秘的ですね。
太陽の光が十字架を照らしていてすごく素敵♡

バラのお写真もすごくお花が際立っていていいですね~♡

なおこさんのブログを拝見するとお散歩に出たくなります。
景色が全然違って悲しいけれど。笑。
Commented by ciao66 at 2020-10-18 17:43
少し秋色がかったラヴェルナ修道院の様子は、いつも拝見しているところでもまた違って見えて新鮮に美しく感じます。
秋の空の色と紅葉が調和して綺麗ですし、思いがけない花々も、ここがフランチェスコの聖地だと思えば格別ですね。
Commented by cometsan1966 at 2020-10-18 22:30
シナゲシの花・・見事に美しく可憐に咲いていますね(*^^*)
真っ赤な色が情熱的でひときわ目を惹きますね・・☆
岡の上ヒナゲシの花で・・アグネス・チャンの懐かしの歌が
聴こえて来そうです(^^)ふふふ

今年は夏が暑かったので咲くのが遅くなったのでしょうかね
・・こちらのムクゲさんも夏の間元気が無くてあまり咲かず
秋の入り口から元気になり今頃までロングランで咲いています。
いつもならもう開花の季節が終わっているのに(^-^;汗
それだけ今年は暑さが厳しかったのだと思います☆

十字架が太陽の光を受けて神々しい感じがしますね(*^^*)
Commented by yuki0901671 at 2020-10-19 05:58
おはようございます。

さすがキリスト教の本場。
修道院は日本では少ないですね。
一本の十字架。
猛々しさと荘厳なものを感じます。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-19 23:23
zakkkanさん、あまりに太陽がまぶしいので、レンズだけ太陽と十字架の方に向けて撮影したら、その光ときらめきが、写真にきれいに写っていたので、驚きました。

少しずつわび・さびの色になっていく風景の中、真っ赤なヒナゲシとバラがきれいで、健気で、思わず撮影しました。楽しみにまでしてくださって、そうして、いつも温かいお言葉をありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2020-10-19 23:33
メイフェさん、ありがとうございます。

撮ったわたしも、撮れた写真を見て驚きました。太陽と十字架が、何かをわたしたちに語りかけてきているかのような。

ぜひお散歩に出てみてください。台湾にもきっとすてきな公園や紅葉があちこちに見られることでしょう♪
Commented by milletti_naoko at 2020-10-19 23:35
ciao66さん、去年の今日の記事を見ると、今の時期はもう鮮やかに赤いカエデがあちこちに見えて、思わずその方向に歩いて行ったのですが、今年は紅葉が遅いようで、まだ緑が残っていたり、オレンジ色になりかけているところでした。

ありがとうございます。花の色が映えるように、青空が背景となるように撮影してみました♪
Commented by milletti_naoko at 2020-10-19 23:49
お馬さん、野に咲くかれんなヒナゲシの花、まさか今の季節にも咲いているとはと驚きました。アグネス・チャンの歌、懐かしいです。幼かったあの頃は、ヒナゲシがどういう花かを知らずに、ただよく聞く歌の冒頭をメロディーと共に覚えてしまっていたのですが。

ラヴェルナは標高が高いのですが、それでも5、6月には咲いた花を見た覚えが今年もあるので、山は夏も涼しかったおかげで、秋になっても咲き続けているのだと思います。お馬さんのムクゲも、驚くほど長い間花を咲かせていますね。

わたしも自分が撮った写真の十字架に降り注ぐ日の光を見て驚きました!
Commented by milletti_naoko at 2020-10-20 05:43
yuki0901さん、修道院は確かに、イタリアにはたくさんあります。わたしが知っていて、行ったことがあるところだけでも、ペルージャに三つ、アッシジに二つあるのですが、二つの町の修道院は他にももっとあるのではないかと思います。最近でこそ修道士や修道女になる人が減ってきているようで、イタリア人の修道士・修道女に対して、外国から来た方の割合も増え、全体的に人数が減ってきているような印象を、いろんな修道院や教会で話を聞いて、受けるのですけれども。

聖フランチェスコが、十字架に架けられたイエスと同じ場所に傷を、聖痕を受けた場所がラヴェルナで、確かそのとき、聖フランチェスコがまぶしい光に包まれたと読んだようにも記憶していますので、この聖地でのこの十字架に降り注ぐこの日の光には、わたしも荘厳なもの、神秘なものを感じます。
Commented at 2020-10-20 06:32
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-20 21:58
鍵コメントの方へ

やはり今年は世界的に気性がいつもと違うので、花もいつもより長く咲いたり、早くあるいは遅く咲いたりするのですね。宮沢賢治の物語にも、ヒナゲシの咲き方への言及があるんですね。

つぼみの殻から出たばかりのヒナゲシの花びらにしわが寄っていることについては、次の記事に写真と説明がありますので、よろしかったらご覧下さい。↓
・衣脱ぎ咲くよヒナゲシ寒い朝
 https://cuoreverde.exblog.jp/27749212/

すてきなお言葉をありがとうございます。
Commented by sunandshadows2020 at 2020-10-21 22:28
景色やひなげしの花の儚さに詩を感じます。
特に十字架、背景の人に比べると大きいのでしょうが、コンクリートでなく木製なのが寧ろその命を感じさせて太陽の光と共に神々しく映ります。素晴らしい画像だと思いました。
Commented by milletti_naoko at 2020-10-21 23:39
お転婆シニアさん、ありがとうございます。この十字架、とても大きいのですが、この修道院が、聖フランチェスコが十字架に架けられたイエスと同じところに傷を、聖痕を授かった場所であるということを思うと、その大切な象徴ではないかと思います。ここでは毎日午後3時半に、祈りを捧げながらの十字架の行進もあるんですよ。
Commented at 2020-10-23 06:21
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by milletti_naoko | 2020-10-18 07:32 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(15)