仲直り晴れた湖と湖畔の斜塔

　今朝は、「皆がミジャーナでオリーブを収穫するなら、わたしも行こうか」と思いつつも、搾油場に新オリーブオイルを買いに行ってしまって、誰もいない可能性もあります。昨晩夫に送ったメッセージには返事がなく、今朝試みた電話にも応じません。まあ山中の家ですから、場所によっては電話の受信ができないこともあり、メッセージは数時間、あるいは1日遅れて届くこともあります。どうしようかと困ったあげく、遠来の友人の一人にメッセージを送り、様子を聞くと、その後夫から電話がありました。そうして、友人たちが搾油場でオリーブオイルを購入するのにつきあってから、湖畔のいつもの店で昼食にしようと思うのだけれど、君も来るかいとのことだったので、迎えに来てもらいました。

Ristorante Pizzeria Giramondo, Magione (PG) 25/10/2020

　味見をして値段を聞いて、友人たちがオリーブオイルを購入することに決めたのは、二つ目の搾油場でした。こういう時期ですから、興味はあったのですが、わたしは中に入らずに、外で待ちました。先客がいた上に、友人たちもかなりの量のオリーブオイルを購入したため、待ったり準備したり運んだりするのに時間がかかり、いつもの湖畔の店に着いたときには、午後１時半を過ぎていました。

　友人たちが皆、おいしいと喜んでくれて、店の人にも喜んでもらえたので、うれしかったです。今朝は朝からずっと、雨が降りそうなほどどんよりと空が曇っていたのですが、

食事を終えた頃に、空が晴れてきました。

　昨日も、友人たちはどしゃ降りの雨の中を運転してきたらしく、ようやく晴れた空を喜んで、食事のあと、トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）の岸辺へと向かいました。

先客がいたので、今回はわたしたちは桟橋の上には行かなかったのですが、湖面に映る空や白い雲、桟橋の影が、波に揺れてきれいです。

　この岸辺の湖の水位が、こんなにも低いのを見たのは、初めてではないかと思います。

　黄葉もきれいです。甘えて鳴き出すので落ち着いて食事ができないからと、友人が車内に残していた犬も、ようやく外に出てうれしいらしく、あちらへこちらへとリードを引いて、走り回っていました。

　ふと気づくと、湖の上をアオサギが飛んでいます。飛んでいくのが速く、また、日の光のまぶしさに、モニターで鳥の位置が確認できなかったので、ズームを使わずに撮影しました。

　アオサギがよく見えるように、上の写真の一部を切り取ってみました。アオサギはちょうど、西の岸にあるカスティッリョーネ・デル・ラーゴ（Castiglione del Lago）の町の前を飛んでいます。

　風に飛ばされた金色の葉が、芝生の緑に映えて、きれいです。

　湖を見ながら日光浴をして、おしゃべりしている間にも、地平線近くの空が桜色を帯びてきました。

　これは何の木だろうと、友人たちが夫に尋ねている間に、

わたしは、かわいらしいなあと思ったドングリの実を撮影しました。奥に見えていた湖も写真に入れようと思ったのですが、日の光がまぶしいので、レンズはとらえていた湖が、写真には写っているはずなのに、見えません。

　このあと、拾った松ぼっくりから松の実を取り出してみせたり、さらに皆でひとしきりおしゃべりしたりしてから、エミリア・ロマーニャ州へと帰っていく友人たちを、あいさつして見送りました。いったい今度会えるのはいつになるんだろうねと、感慨深く思いながら、話しながら。
　友人たちが出発したのが午後5時頃で、あと１時間ほどで日が沈むからと、

Torre Pendente di Vernazzano, Tuoro (PG)

このあとは、夫の発案で、トラジメーノ湖の北の湖畔の丘の上にあるヴェルナッツァーノの斜塔（Torre Pendente di Vernazzano）を訪ねました。

　塔の近くからも、木々の間から、トラジメーノ湖を見ることができて、ほんのりと茜色に染まる空がきれいでした。
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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