光る月をぱくり雲の魚トラジメーノ湖

　日曜の夕方、ヴェルナッツァーノの斜塔を訪ねたあとは、ペルージャのうちに帰る前に、トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）のトゥオーロ（Tuoro）の岸辺に立ち寄りました。

Lago Trasimeno, Tuoro (PG) 25/10/2020
　白い月が、ちょうどマッジョーレ島（Isola Maggiore）の上に輝き、島から砂浜へと、光の帯を投げかけています。
　空はたそがれ、月の右手に、大きな魚のようにも見える灰色の雲があります。

　しばらくすると、大きな雲の魚が、風に吹かれてこちらへとやって来て、ちょうどその口から、白い月をぱくりと食べようとしているように見えました。

　けれども、雲の間に隠れても、月とその明かりが、きれいに見えていました。

　湖に投げかけられていた光の帯は、短くなり、わずかにマッジョーレ島の周囲に残るばかりにはなったのですけれども。

　南西を見やると、夏はにぎわっていた砂浜はひっそりとしていて、空はまだ明るいのに、湖は暗い色をしています。そして、激しい風に、波が立っています。

　北東を見やると、暗い雲が立ち込め、岸辺には、帆を下ろしたヨットが並んでいます。

　駐車場へと戻る途中に、湖の方をふり返ると、大きな雲の魚のおなかあたりに、月の明かりが見えていました。

　ちなみに、ヴェルナッツァーノの斜塔から、湖の方を見やったときも、この写真で細長く湖面へと突き出した岬と手前の岸辺との間に、トゥオーロの桟橋と砂浜が、遠くに小さく見えていました。

****************************************************************************************************La luna viene mangiata da una grande balena di nuvola,ma continua a brillare nella sua bocca e nel suo ventre.Tuoro sul Trasimeno (PG), Umbria****************************************************************************************************

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Articolo scritto da Naoko Ishii

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