イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ゆく年に感謝し作るカレンダー

 今年一番印象に残った旅は、9月の南イタリア旅行です。わたしが特によかったと思うのはマテーラなのですが、

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夫は、フェデリーコ2世ゆかりの古城があり、海辺の大聖堂も美しいトラーニが、一番気に入ったと言います。ポリンニャーノ・ア・マーレの風景やカステル・デル・モンテにも感嘆しました。

 と言うわけで、昨晩、いえ、今朝4時半過ぎまで苦労しながら写真を選んだ2021年カレンダーの9月には、今の段階では、こんなふうに、旅行の写真を三つ並べてみました。アルベロベッロでは観光客の多さに辟易したと言う夫も、マテーラはよかったと言うのですが、悲しいかな、旅行中に撮った二人いっしょの唯一の写真は、この左の写真で、夫が高く伸ばした腕にカメラを持って撮影しています。

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Trani (BA), Puglia 19/9/2020

 今になってもまだ迷っているのは、この写真なら、トラーニの海岸がきれいに写っているので、この1枚を大きくそのまま使った方がよかろうかと、今ブログに記事を書くために、写真を見返していて、思ったからです。

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 人にカメラを渡して写真を撮ってくださいと頼むのが、いつにも増してはばかられた今年、夫と二人で撮った写真は、この10月のカレンダーの上の写真のように、わたしたちばかりが大きく写って、肝心の風景がさっぱり分からない写真が多い上に、紫外線から瞳を守ってくれる眼鏡は、屋外ではレンズが黒くなってしまうので、他の二人の記念写真は、1枚だけ選んで載せるにはどうも今ひとつというものが多いのです。

 義父母の結婚61周年記念を祝う昼食での記念写真も、と言うわけで、店の人には頼みづらいので、わたしが座っている席から、カメラを構えて撮影しました。日本の友人との右上の写真も、カメラの自動撮影機能を使って写しています。

 ウンブリア州のおいしいオリーブオイルをと、10月下旬にやって来た友人たちと、トラジメーノ湖での昼食後に撮影した写真で、皆が後ろ向きなのは、トラジメーノ湖の風景を入れたかったからでもありますが、皆が顔を見せた写真では、マスクが顔を覆っているからでもあります。

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Rifugio Casina dell'Alpe (970m), Chitignano (AR), Toscana 30/10/2020


 ちなみに、上の写真でわたしが背景として取り込めたらと思っていたのは、紅葉したアッペンニーニ山脈の秋の風景です。

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Perugia, Umbria 19/4/2020

 3月からは長いロックダウンもあって、それほどいい写真がないだろうと思っていたら、義父の養蜂を夫が助ける写真が何枚かありました。ミケも、花が咲いたリンゴの木の左手に、小さく写っています。

 この春は、何度もミツバチたちが分蜂して、飛び去ったミツバチたちを捕まえる必要があり、いつも手助けを頼んでいる専門家に来てもらうことができないため、在宅勤務の夫が、しばしば駆り出されました。こうして、養蜂箱はいくつも増えたのですが、ハチミツを取り出す作業に、専門家が来てくれるのがかなり遅くなり、ようやく来たときには、たくさんあったはずのハチミツは、ミツバチたち自身が食べてしまっていたので、わずかしか残っていなかったそうです。義父は残念がっているのですが、本来ハチミツを口にすべきミツバチたちが、こうして食べる機会をたまに与えることも、ミツバチたちの健康のために、実は大切なのではないかと、感じています。

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Migiana di Monte Tezio, Perugia, Umbria 7/6/2020

 ようやく州境を越えて移動できるようになったのが6月3日からだったため、わたしたちが出かけたのも、遠方から来る友人たちをミジャーナに迎えたのも、今年は6月以降です。

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Bolsena (VT), Lazio 17/6/2020


 アジサイがちょうど美しい頃だからと、結婚記念日は、ラッツィオ州ボルセーナ湖(Lago di Bolsena)のほとりの同名の村、ボルセーナ(Bolsena)で祝いました。二人でいっしょに撮った写真がないので、4枚の写真を、こんなふうに並べてみました。

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 この夏は山を訪ねる人が多かったので、できるだけ人の少ない静かなところを選び、夫が木にかけてくれたハンモックに寝そべって、涼しい緑の森の中で、二人で読書を楽しんだりもしました。

 久しぶりに友人のヨットで、夕日が沈む頃までトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)を周遊したのも、いい思い出です。食事は屋外が望ましいと、この夏はいつにも増して、湖畔のいつものお気に入りの店で、美しい夕焼けとおいしい食事、なじみの店の人たちの温かいもてなしを楽しみました。

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La Verna e le Foreste Sacre, Chiusi della Verna (AR), Toscana 23/10/2020

 11月11日はウンブリア州がオレンジゾーンとなり、11月15日にはトスカーナ州がレッドゾーンとなったため、トスカーナのラヴェルナ修道院とその森を、次に訪ねられるのは、まだかなり先のことになってしまうと思います。

 10月半ばからは紅葉が美しいからと、また、狩猟がなく安心して歩けるからと、ほぼ毎週訪ねていたのですが、上の10月23日の写真は、11月のカレンダーを飾っています。

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Pian Grande, Castelluccio di Norcia, Norcia (PG), Umbria 18/5/2020

 例年にも増して、カレンダーに使える写真が少ない今年は、夫に呼びかけて、夫のカメラの写真も2枚使わせてもらうことにしました。わたしと出会うずっと前から、アナログの一眼レフを持っているものの、重たいからと家に置いて出ることが多かった夫は、数年前にデジタル一眼レフカメラを購入したものの、やはりカメラの出番はまれで、きれいに撮れないと言いながら、タブレットや携帯電話で撮影しています。

 5月に訪ねたカステッルッチョ・ディ・ノルチャ(Castelluccio di Norcia)に、自生のシクラメン、口紅水仙(narciso selvatico Narcissus poeticus L.)が一面に咲いていて感動したのですが、その風景を夫が撮った写真の中に、わたしも写っている1枚があったので、4月の写真に選びました。

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Deruta (PG), Umbria 8/2/2020

 今年のカレンダー12か月の写真の中に、1枚だけきちんと撮ってもらえて、ありがたかった写真があります。わたしも俳句とそのイタリア語訳で参加した、女性写真展、Donna vede Donna「女が見る女」が、陶器の町、デルータで開催されたとき、開会式前に会場で、以前からインスタグラムで写真がすばらしいと感嘆していた写真家、PicArt65さんが、親切に撮ってくれた写真です。

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Rimini (RN), Emilia-Romagna 31/12/2019

 昨年の大みそかに、リミニの友人たちと、フェデリーコ・フェッリーニ生誕100周年記念展、Fellini100を訪ねてから、映画を見て、華やかに彩られてにぎわうリミニの中心街で、新年を迎えたときは、まさか新しい年が、イタリアでも日本でも世界でも、こんなに苦しみの多い年になろうとは思いもしませんでした。

 来年1月末には、イタリアで、まずは医療機関従事者や高齢者の方をはじめとする、最も必要な人へのワクチンの接種ができそうだというニュースを聞き、また、そのワクチンがどんなふうに免疫をつくるかという説明を聞いて、予想に反して体にとっての異物ではなく、効果的に感染を抑止してくれそうだと思い、長く暗いトンネルの果てに、ようやくわずかな希望の光が見えてきたように感じています。

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Ponte Tiberio, Rimini (RN), Emilia-Romagna 1/1/2020

 新型コロナウイルスに明け、新型コロナウイルスに暮れていく2020年は、身近には幸い、今のところ感染で健康を害した人のいないわたしでさえ、不安や不自由が多いように感じているのですが、来年のカレンダー作りのために、今年の写真を見返していたら、それでも実は、うれしいことや楽しいとき、美しい風景も散りばめられた1年だったのだと、改めて感謝の気持ちが湧いてきました。

 他の仕事もありますので、もうしばらく考えたらけりをつけて、カレンダーをいつものように、Vistaprintに注文するつもりでいます。今回は、壁かけカレンダーを作るための作業や、選べるデザインなどが、従来とは大きく変わったために、いつも以上に時間がかかってしまいました。さらに、卓上カレンダーについては、これまでは横長で丈が低く、日付が升目型だったので、場所を取らず見やすくて便利だったのに、来年度用は、縦横20cmと大きい正方形型で、日付がすべて一列に並んで見づらくなっています。それで、夫は、そんなに大きくては職場で使いづらいから今年はいらないと言います。確かに正方形型の方が写真は大きくなるけれども、卓上カレンダーとしてはいろんな意味で問題があるので、さて、別の業者で注文したものかと、考え中です。

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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2020-11-17 23:48 | Viaggi