イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ダブリンで会って魅かれたイタリア文化、World Voice 連載第10回

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 「日本人学習者にとってのイタリア語の難しさと、楽しく学べて力がつく学習法・教育法の在り方」を主題としたいとわたしは考えていたのですが、担当教官からは、わたしが日本人なので、「日本におけるイタリア語学習の位置づけや日本人の学習動機、またイタリアがどういう国ととらえられているか」を主題としてはどうかと勧められ、後者を主題として力を注ぐことになりました。シエナ外国人大学の大学院課程で卒業論文作成に取りかかるにあたって、担当教官の先生に相談したときの話です。

 卒業論文の発表が2009年2月で、そのために参照・引用した資料はそれよりも古いものなのですが、卒論に引用した複数のアンケート結果を見ると、

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"L'Italia e l'italiano - uno sguardo dal Sol Levante",
la mia tesi di specializzazione in Didattica dell'Italiano come Lingua Straniera

アンケート対象が大学などでイタリア語を学習する人と限られ、調査人数自体も多くても500人ほどではあるのですが、イタリア料理(cucina italiana)、食べ物、ワイン(vino)など、食を通してイタリアに関心を持つ人、そして、イタリアへの旅行・観光に関心を持つ人がとりわけ多いという調査結果が出ています。

 食に芸術の町、ファッションにサッカー(calcio)、音楽と、イタリアに関心を持つ理由は様々だと思うのですが、わたしは、一般の人とは少し違うきっかけと動機からイタリアに興味を持って、イタリア語の勉強を始めました。わたしが初めてイタリアに魅かれたのは、1999年の夏で、それもアイルランドのダブリンで出会ったイタリア人たちがきっかけなのです。当時、愛媛県立高校国語教諭として、三つ目の高校で教えていたわたしは、1993年から英語の再勉強を始めて、赤毛のアンの舞台であるカナダのプリンス・エドワード島には2度行ったことがあるものの、イタリアには興味を持っていませんでした。

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Roma, Lazio 7/5/2016

 身近で、イタリアに実際に行ったことがある人と言えば、文部省の研修でヨーロッパの学校を視察した数学の先生だけで、しかも、イタリアの感想が「ローマはゴミばかりで汚いし、スリが多くて油断がならない」だったのです。

 ニューズウィーク日本版姉妹サイト、World Voiceでのわたしの連載、「イタリアの緑のこころ」第10回は、「ダブリンで会って魅かれたイタリア文化」と題して、そのわたしが、イタリアに興味を持ってイタリア語を勉強し始めるきっかけになったロンドンでの出会いについて語っています。

 よろしかったら、ぜひお読みください。

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https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/2020/11/21---1.php

 記事へのリンクは、以下のとおりです。

- Newsweek Japan - World Voice - ダブリンで会って魅かれたイタリア文化


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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by Penta at 2020-12-01 10:31 x
既に高校で国語の先生として仕事を持っていて、それを辞めてまたイタリア語の勉強を1から始めるとは、すごく決心がいったんじゃないでしょうか。
学習意欲も相当なものですね。(笑)
それまでイタリアには興味がなかったのも、逆にのめり込む事になったんでしょうか。
僕は上の項目から歌によってイタリアとかイタリア語に関心を持ったと言う事になると思います。
初めてサンレモ音楽祭をテレビで観たときは、外国人はみんな英語を喋ると思っていたので、英語の歌だと思いました。(笑)
その頃は、イタリア語を勉強して喋りたいと思ったんですが、結局、叶いませんでしたが。(笑)
Commented by meife-no-shiawase at 2020-12-01 22:10
なおこさんが何故イタリアの方に嫁いだのかな・・・
いま、どうしてウンブリアというところにおすまいなのかな・・・
そんなところがちょっと気になっておりましたが(笑)
記事を拝見して、そのようにイタリアの方との交流が始まったのだな~と、
人生は色々と面白いな~と自分のことも重ねて思いました。

異国の中で暮らすことは文化や歴史が違ってときに戸惑うこともあります。
でもそれがまた楽しく、日本とは違った考え方や生活の様子を知って
ますますその国に惹かれていく・・・
そしてその逆に母国の日本の良さも悪さも改めて知ることができます。

欧米の方はスキンシップがとても多いですもんね。
挨拶のキスやハグが普通であったりして、そこは日本人には驚くことも多いです。
台湾も実は日本と比べるとかなりスキンシップがあるほうです。
同性であっても腕を組んだり、手をつないだり。笑。
(男性同士はないですが。笑)

早く安心してスキンシップができるようになってほしいですね♡
Commented by cometsan1966 at 2020-12-01 22:41
愛媛県立高校を辞してイタリアに留学をされ今はそちらで
生活をされるほど・・きっとイタリアには素晴らしい魅力が
あるのだろうと思っていましたが・・そのベールが少し今回の
記事で剥がされたように興味深く思いました(*^^*)

そのイタリアの日本にはない人となりが大きいようですね!
人と人の距離感が全てにおいて日本より近そうですね☆彡
なのでどっぷり一緒に過ごし仲良くなりそれ以後ずっと
大切な友人なる・・そういう感じなんですね・・素敵ですね(^^)/
日本はたてまえだけのお付き合いが多いですからね~一歩下がり
本音をオープンにしないのが美徳みたいな意識が根強いですな(^-^;汗
コロナ禍ではほどほどにですがスキンシップ大事ですね!
日本人の一番苦手な分野でしょうね(^-^;ふふふ
Commented by milletti_naoko at 2020-12-03 00:48
Pentaさん、外国語を勉強するのはずっと好きで、よく考えると、古文や漢文もある意味、外国語的要素があり、イタリアに行きたいという思いと、自分の力を試してみたいという思い、あと10年生きられるとしたら何がしたいかという考えから、イタリアに行くことを決意しました。

Pentaさんもイタリア語を勉強して話したいと思われるほど、そうしてサンレモ音楽祭までご自分で行かれるほど、イタリアの音楽がお好きだったのですよね。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-03 01:06
メイフェさん、ありがとうございます。ちょうど抱いてくださっていた疑問に、折りよくお答えを伝えられたようで、うれしいです。テレパシーが通じたのかもしれませんね。断捨離ではありませんが、何かわくわくする記事を書いてみたいなあと思い、書くことにしたのがこの記事なんです。目安とされている字数を大幅に上回ってしまったので、ふだんは削って削って字数以内に収めるのですが、今回は、社会事象も盛り込まなければいけないこともあり、削るのが難しいので、二つに分けることにいたしました。

そう言えばわたしも、メイフェさんがどうして台湾に暮らされるようになったのか、興味あります♪ 人生って本当におもしろいですね。おっしゃるとおりだと思います。困ったところもまたいいなあと、暮らす国についても、日本についても、どうしてもこれではいけないという問題は解決しないといけませんが、ゆったりと暮らしていけたらいいなあと考えています。

台湾では同性でも腕を組んだり、手をつないだりするんですね! イタリアは女性同士だと、腕を組むのは見かけますが、手をつなぐのはあまり見かけたことがないように思います。でも、イタリアは1861年まではそれぞれ別の国だった事情もあって、地域差が大きいので、地域によることと思います。

本当に、早く安心して、義父母が姪たちの顔を見て、ハグできる日が来ますように。 
Commented by milletti_naoko at 2020-12-03 01:25
お馬さん、こんばんは。思いついて寄稿記事に書いたのですが、メイフェさんやお馬さんなど、最近交流が始まったブログのお友達には、確かになぞの部分も多かったようですね。もともとイタリア語学習メルマガの副教材的位置づけで始めたために、一般のブログにある「はじめまして」がそう言えばありませんもの。興味を持ってくださって、ありがとうございます♪

夫の友人の中には、アジア旅行中に出会って、今も以来数十年親交があるなどという人も多いんですよ! 旅行中に知り合って結婚したという人たちさえいるんです。

たとえば招待された先での料理でも、おいしくない、好みではないと率直に言う場合が、特に親しい友人や家族の場合にはあるので、傷つくこともありますが、思っていることがはっきり分かるので、ありがたいときもあります。
Commented by sunandshadows2020 at 2020-12-05 09:13
私もこちらで生活していて必ず聞かれる事はどのように夫と知り合ったかです。人それぞれの性格とチョイスがあってその中で発生した海外生活ですね。
イタリアは家族の絆が強い国だと聞いています。
その中での体の接触、無くてはならないものですね。私でさえ友人達のハグやキスはコロナ発生以来無いのでとても寂しい思いをしております。何か足りない感強しです。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-06 05:47
お転婆シニアさん、そう言えば、わたしも気になっています。人生も出会いも不思議ですね。アメリカでの生活の長いお転婆シニアさんはさらにひしひしと感じられていることでしょうね。義父母も残念そうですが、やはり健康や命のためには仕方ないとも考えているようです。
by milletti_naoko | 2020-12-01 09:06 | Ricordi | Comments(8)