イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

キャッシュレス推進策恩恵への道遠し、イタリア

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 感染下で例年に比べて、クリスマス・年末年始の会合や贈り物への出費が抑えられる見込みとは言え、義家族や姪たち、夫への贈り物だけを考えても、12月には、やはりあれこれ飛んでいくお金が多くなります。

 そういうときですから、最近盛んにニュースでも報道されていた、イタリア政府がキャッシュレス化を推進するために導入した特別キャッシュバックキャンペーンには、賛否もいろいろあるようですが、参加したいと考えていました。

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https://www.cashlessitalia.it

 仕事のために購入する物品やオンラインショッピングには使えないなどの制限はありますが、恩恵を受けるためにIoというアプリをダウンロードし、必要な手続きを行えば、今年12月8日から31日までの間に、クレジットカードやキャッシュカードで店先で商品を購入したり、バールやレストランで支払ったりして、その回数が10回以上になれば、それぞれの支払いにつき、10パーセントが直接利用者の口座に、最大限度額150ユーロまで、来年振り込まれるという政策なのです。(政府サイト関連ページはこちら

 感染を抑えるためには、できるだけ外出を控えた方がよいはずの時期であり、多くの回数使うことを条件とするのは、国民に必要以上に買わせるためであり、業者も政府による割引を前提として値上げをするのではないかなどという反対論もありはするのですが、還元を受けるためだけに必要以上に買うことをせず、うまく利用すれば、家計にもわたしの懐にもありがたいです。

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https://www.cashlessitalia.it

 脱税を防止し、オンラインではなく実際の店舗での購入を促進することなどを目的とし、キャッシュバックは来年も形を変えて続いていきます。

 ただ、参加したいとは思いつつも、最初は不具合も多く、大勢が参加しようとするのでアクセスも難しいだろうからと、様子を見ていました。案の定、あれこれ問題があるようです。

 それで今日になって、郵便局口座を持っていれば、BancoPostaやPostePayのアプリケーションから、めんどうな手続きなしに、キャッシュバックキャンペーンに参加することができると知って、試みたのですが、わたしのスマートフォンが古いからか、システムが対応していないからか、BancoPostaのアプリケーションが、開きはするのに、正しいユーザーネームとパスワードを何度入力しても、「接続が不十分なようです」と画面に現れるばかりで、その先に進むことができません。



 かと言って、PostePayのアプリケーションをダウンロードすると、codice Poste ID を聞かれるのですが、取得したのが3年前で、しかも古い電話番号を使っていたときだったので、あちこち探しても書き控えてもいないようで、パソコンから何か情報を得ようとしても、その情報にアクセスするために必要な番号が、今は使っていない携帯電話の番号に送られているのではないかという不安もあります。

 郵便局の貯金口座は持たない夫は夫で、また自分なりにあれこれ試みたのですが、2時間無駄にしてしまったと、夕食後はハリー・ポッターの映画をテレビで見ていたようです。わたしは2時間ばかりか、夕食後さらに3時間をさらに進展のないまま、何とか成功させようと無駄に費やしてしまいました。

 今調べてみると、たとえイタリア郵便局のアプリケーションから自分のアカウントにアクセスできたとしても、その先でつまずいてしまって、立腹している人も大勢いるようです。

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Bolsena (VT), Lazio 17/6/2020

 というわけで、本当にお金が返ってくるように手続きを終えることができるのだろうかという思いと、郵便局のサイトとアプリで困っているということから、このカエルさんのかわいらしい郵便受けの写真を添えておきます。

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 6月にボルセーナ湖を訪ねたときに、中心街を散歩していて見つけて、なんてかわいらしいと感嘆したのですが、他にもご紹介したい写真がたくさんあったために、掲載しないままで終わっていました。

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 ボルセーナも、いつかまたぜひ訪ねたいと考えている町の一つです。

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 6月の花盛りの紫陽花も美しいけれど、冬もやはり美しい中心街や湖畔を、訪ねられる日が早く来ますように。

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Da ieri sera non posso accedere all'App BancoPosta.
In giapponese la rana si dice KAERU e KAERU può essere anche il verbo
che significa 'tornare'. Mi torneranno utili tutte queste ore che ho perso invano
per partecipare a Cashback? Poiché ho trovato questa cassette delle lettere
a Bolsena, nell'articolo ci sono anche altre foto del bellissimo borgo.
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関連記事へのリンク
- 紫陽花の町と湖ボルセーナ
- 湖と紫陽花の町で中世気分、ボルセーナ

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by AU3OGR at 2020-12-11 12:07
なおこさん

キャッシュレス推進をするってことはアナログ人間が
イタリアにもまだいるってことなんでしょうか?
意外だわ〜!
先進技術を持っていてもアナログを好むのは
日本人だけかと思ってました。
昨日スーパーで買い物した後、出入り口に置いてある
アルコール消毒液をしないまま出て行く人を見かけました。
お金って汚いですからね。
触ったら必ず直ぐ消毒してます。
こんなご時世ですからキャッシュレス化するだけで
感染者の数も抑えられるかもしれませんね!
でもアナログ派の私にとっては不便な世の中になっていきそう(*^^*)とほほ
Commented by u831203 at 2020-12-11 20:12
なんと! 可愛らしいポストですね
これなら大丈夫、お金は、カエルでしょう
masa
Commented by cometsan1966 at 2020-12-11 23:09
このような新たな制度・・始まりはシステムの不具合や予想外
に人々が殺到してパンクしてしまう事ってありますよね(+_+)
それは綿密な計算する余裕がある長いスパンでの計画後に実施
でしたらそのリスクも低いですが。。えいやあ!と急いで実施
の場合などは特に不具合で使えないという事が多々あります(@_@。

こちらにももう終了しましたがキャッシュレス決済還元事業
があって、私は父のお墓をその為にカード決済にしたので
7万戻って来ました・・そのお金で愛車に前後録画のドラ
イブレコーダーを付けて今凄く重宝しています(^^)/

普段使っていないアカウントパスワード・・突然聞かれると
ドキッとして最初間違ったりして大いに焦ります・・(汗)
このエキサイトブログも時々ログアウトさせられて・・
入力で焦る事が結構あります・・何かに書いておくのも
なんだか安全上良くない気がして記憶だよりですからね(^-^;汗
Commented by milletti_naoko at 2020-12-13 00:33
AU30GRさん、以前は確か金額が30ユーロ以上のときはカードが使えるということで、金額が少ないときは、店の人が払わないといけない手数料も思って、例えばバールでの朝食やコーヒーなどの場合は現金で払っています。こういうところでも、これからはキャッシュレス化が進んでいくのだろうか、ひょっとしたら店の人は手数料を値段に反映させるのだろうかなどと思いつつも、コメントを拝読すると、感染を抑えるという意味でも、カードは役に立ちますよね。

とりあえずキャッシュバックキャンペーンに参加するまでがまずは大きな山で、実は諸事情あって、郵便局口座のアプリを携帯電話で使っていなかったために、いろいろ大変でした。と言っても過去形ではなく、まだ参加できたのかできていないのか不明な状況なんです。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-13 00:44
masaさん、ありがとうございます。

突然現れたカエルさんの郵便受けに驚いて、かわいらしいなあと思いました。よく見ると、穴も自分で開けて開いているようで、何かを再利用した手作りのようですね。

ありがとうございます。現時点では参加できたのかどうかよく分からないのですが、カエルようになるとありがたいです。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-13 00:53
お馬さん、参加する人が多ければ多いほど、システムへの負荷も大きくなりますし、最初は初期不良ということが、大手企業のオペレーティングシステムでも少なくありませんよね。ワクチンのようにやはり前々から、いろんな人を対象にきちんと動作するかどうかを確認して実施に踏み切ればよいのでしょうが、そういうわけにもいかなかったのでしょう。緻密な計算をしてじっくり時間をかけたあとで実施されるシステム、構築に関わられたことがおありなんですね!  「えいやあ!」、イタリアの今回のシステムは、まさにその急ぎのための不具合だと思います。

日本でももうキャッシュレス決済還元事業が行われていたんですね! 効果的に利用されて買われたレコーダー、今も役に立っているんですね。

最近ではどこでもかしこでもアカウント名やパスワードを作らなければいけないので、聞かれると困ることが、特にめったに使わないサイトの場合にはよくあります。お馬さん、それは夜遅くにさあ記事を書こうという時に起こってしまったら大変困られることでしょう。安全と便利とどちらも確保できて、人の記憶に必要以上の負荷をかけない方法が何かあるとよいのですが。
by milletti_naoko | 2020-12-11 10:35 | Notizie & Curiosita | Comments(6)