イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

燃える空と月と猫 近づく土星・木星

 火曜は、ちょうど夕日が沈む頃、その方角に、燃え上がる炎のような雲が見えました。

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Perugia, Umbria 15/12/2020. 16:40

 我が家からは、丘に遮られて、夕日が地平線の向こうに沈むところは見えないのですが、トラジメーノ湖で夕日を見送る経験から、こんなふうに明るい黄色の光が一帯に満ちるときは、

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今この瞬間に、夕日が沈もうとしているのだろうなと思います。

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 12月14日月曜日が新月だったので、15日火曜日は、ほっそりとした二日月も、雲がなければきっと見えていたはずです。

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 カメラを片手に、2階の窓から上を見上げていたのですが、ふと気づくと、近所の猫が、そのわたしを見上げていました。

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Passignano sul Trasimeno (PG), Umbria 17/12/2020 16:18

 その翌日、16日水曜日に、夕日がトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)の向こうに沈むのを見送ったときは、南西の空が雲に覆われていたので、湖畔では月が見えなかったのですが、

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Perugia, Umbria 17:15

帰り道、三日月が空に見えることを夫が気づいて教えてくれて、道中、見えたり隠れたりする月を、何とかこんなふうにとらえることに成功し、

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17:29

さらにうちに帰ったとき、日曜の町の丘の向こうに沈む直前の月を、撮影することができてうれしかったです。

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 しかもこのとき、その上空に明るい星が二つ輝いていたのですが、今調べてみて、それが、1623年以来、397年ぶりに大接近している土星(Saturno)木星(Giove)だと知って驚きました。

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17/12/2020

 17日木曜日は、久しぶりに空がからりと晴れて、あまりにも日ざしがまぶしいので、よろい戸を半分閉めようと窓を開けると、駐車場の屋根の上でひなたぼっこをしていたミケが、こちらをまっすぐに見つめていました。

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 昼食後に、太陽が移動したので、もう片方のよろい戸を閉めようと窓を開けると、今度はミケは、オリーブの木の下で、やはりひなたぼっこをしているふうでした。すぐにわたしに気づいて、まっすぐにこちらを見つめています。

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16:58

 木曜の夕方は、居間でクリスマスツリーの飾りつけに専念していたのですが、一度だけ用があって仕事部屋に戻ったときに、空に月が見えているのに気づきました。空に雲が多い上、近所で何かを燃やす煙も上がっていたため、土星と木星は見えなかったのですが、夕方の空に月が見えると、やはりうれしいです。

 来週火曜以降は、曇りの日が多く、雨も降るようなのですが、しばらくの間は、夕焼けばかりではなく、月に土星に木星と、空を見るのが、ますます楽しみな日が続きそうです。

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Arde il cielo al tramonto,
sta crescendo la luna,
si avvicinano così tanto Saturno e Giove dopo 397 anni.
Begli spettacoli ogni sera nel cielo in questi giorni.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:猫とのひと時
Commented by mahoroba-diary at 2020-12-19 11:58
なおこさん、こんにちは。

土星と木星の接近の空、凄いですね!鳥肌が立ちました。
西洋占星術に詳しい知人の話によると、今年はとても特別な年でなにかが起こる、と前から言われていたそうです。そうしたら世界はコロナになって・・・12月21日?だったかな?詳しくは忘れましたが、この12月は天体の動きがとても特殊なんだそうです。なおこさんのお写真でそれを直に拝見して、とても驚きました。月も見えて幻想的ですね。
それにしてもこれだけの広い空を眺められるローケーションが素晴らしいです。フランス語の本や南仏の歴史などもとーっても興味深くていつも唸りながら拝読しています。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-20 01:37
まほろばさん、こんにちは。なんと西洋占星術の世界では、そんなにも前から言われていた特別なできごとだったんですね! 月を撮ろうとして気づいて撮影した星たちが、実はそんなにも長い期間の後に再び遭遇した土星と木星だとは知らなかったので驚きました。

我が家は急傾斜の西の斜面に建っていて、東向きの窓に対しては1階なのですが、唯一風景が眺められる南西の窓は2階の高さにあるので、目の前に丘があっても、幸い広い空を見ることができて、ありがたいです。 この丘に建つ建物は大きいピザ屋なのですが、遠くから夕日を背景に見ると、おとぎの世界の家のようで、冬は夕焼けがきれいなことが多く、この窓からの風景、大好きです。

ありがとうございます。わたしも、まほろばさんの記事を、日本やドイツの慣習や健康や環境に配慮されての美しくおいしそうなお料理、本のお話も楽しみに、拝読しています。今回紹介されていた方、さっそく拝読しフォローしましたし、まほろばさんが紹介されていた『京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ』も、来年の手帳を日本から取り寄せるにあたって注文し、到着を楽しみに待っているところです♪
Commented by yuki0901671 at 2020-12-20 08:35
おはようございます。

何かイタリア映画の一部のようで
ラテンの色合いがあるお写真ですね。
どこかフィルターをかけたような
優しい空気に包まれているような感じがします。
Commented by cometsan1966 at 2020-12-22 00:20
ご自宅からの夕暮れ風景・・稜線と木と建物のシルエットが
映えてとても綺麗ですね~そして印象に残りますね(*^^*)
月が稜線に三日月状に浮かびとても見事ですね・・絵になります!

火曜日は本当に燃えるような炎のような雲でしたね!
私のところも燃える雲が富士山を覆いまるで山火事のようでした(汗)

ミケさんも日向ぼっこで温められ被毛がふかふかですね!
木製と土星の天体ショーは次は60数年後だと聴きました・・
もうその頃にはこの世にはいませんね(^-^;ふふふ
Commented by milletti_naoko at 2020-12-22 02:12
yuki0901さん、こんばんは。
写真を様々なレンズやカメラで撮影されていて、いろいろな美しい風景や写真を見てこられてのお言葉、光栄です。ありがとうございます。
長い間イタリアに暮らしていると、気づかないうちに色彩感覚が、イタリアの美的感覚や風景などに影響を受けているかもしれませんね。夕焼けの頃は空の色が鮮やかである一方で、冬はまた湿度が高く、霧や霞、雲があるおかげかもしれません。
Commented by milletti_naoko at 2020-12-22 02:23
お馬さんのお宅からご覧になった雲も、燃えていましたね。富士山も夕日にあかあかと美しく、山が高いので燃える雲も低く見えるのもおもしろいです。

なんと次回は60年後! 近いようで遠いですね。と言うことは、2度見ることができる人も、若い世代には出てくるかもしれませんね。

今夜は、丘に近づいたときには雲に霞んでよく見えなかったのですが、まだ少し空の高みにあるときに、きれいに二つ並ぶ木星と土星が見えて、うれしかったです♪
by milletti_naoko | 2020-12-19 08:49 | Umbria | Comments(6)