イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

虹色ほたると満月とシモーネ・クリスティッキ人生の応援歌

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 オレンジゾーンである12月30日のうちに、中心街のあちこちの店で少しずつ買い物をして、10%の還元金がもらえるようにしようと考えていたのですが、朝は晴れ間が見えたのに、昼頃から空が曇り、降り始めた雨が、午後にはどしゃ降りになったので、あきらめました。

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Perugia, Umbria 30/12/2020

 夕方には雨が小降りになったものの、空はすっかり雲に覆われていたのですが、午後9時過ぎにひょっとしたら満月が見えるだろうかと、東向きのテラスに出てみると、

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 空の高みに、雲とも霧ともつかないベールをかぶり、月が輝いていて、右手には星もきれいに見えています。

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 イタリアでは、1月6日の主顕節までクリスマスを祝う期間が続くため、我が家でも今も、屋内ではクリスマスツリーの、屋外ではテラスの屋根に取りつけたイルミネーションの明かりが、日が暮れるとともり、

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虹色の光を点滅させて、冬の夜を彩ってくれます。クリスマスツリーの明かりは寝る前に消すのですが、それで、わたしが屋外のイルミネーションも電源コードを抜いていたら、夫から、外の明かりは一晩中つけておくものなんだよと言われてしまいました。

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 この明かりの向こうに月が見えたらきれいだろうと考えて、あれこれ角度を変えて撮影を試みたのですが、

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テラスの屋根がどうしても入ってしまって、残念ながら今ひとつです。

 夜はブログの記事を書いて、本を読んで早めに寝ようと考えていたら、夫がシモーネ・クリスティッキ(Simone Cristicchi)の番組があるよと教えてくれたので見ることになり、


深い洞察力と細やかな感受性、弱者への温かな思いに満ちたクリスティッキの、演じて描き出す歴史の情景や、歌と言葉に感動しました。

 その言葉と感動を少しでもお届けできたらと、今夜はとりあえず、昨年シモーネ・クリスティッキがサンレモ音楽祭で歌い、今夜も歌った『Abbi cura di me』の映像と、その歌詞の一部をご紹介します。




“La vita è l’unico miracolo a cui non puoi non credere
Perché tutto è un miracolo tutto quello che vedi
E non esiste un altro giorno che sia uguale a ieri
Tu allora vivilo adesso come se fosse l’ultimo
E dai valore ad ogni singolo attimo”

「人生は、君が信じずにいることなどできない唯一の奇跡だ。
なぜなら、すべてが奇跡、君が目にするすべてが奇跡であって、
昨日と同じ1日など他には存在しないのだから。
だから君も、今日という日を今、まるで最後の1日であるかのように生きるんだ。
そして、あらゆる瞬間に価値を与えていくんだ。」(「 」内は石井訳)

 歌のこの部分は、イタリア語学習メルマガ第118号の学習教材となっているので、訳は、その号から引用しました。この118号をはじめ、まだブログに移行できていないバックナンバーを、できるだけ早く移行しなければいけないと考えています。

 それでは皆さん、夜遅いので、おやすみなさい。

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Con Simone Cristicchi, Bad King, Perugia 13/4/2016 foto: Emanuela Lamanu

 4年前、ペルージャのパブでシモーネ・クリスティッキのコンサートがあったとき、それを知って参加することができた上に、なんと二人での記念写真も撮ってもらえたのも、トラジメーノ湖畔での彼のすばらしい劇をわたしがブログの記事やSNSで紹介し、それを、上演に関与したペルージャの方が知って、喜んでくださったおかげです。

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 真に危険な狂者はだれか、シモーネ・クリスティッキ / Simone Cristicchi "Lettere dal Manicomio" (13/9/2015)
- シモーネ・クリスティッキ@ペルージャ / Simone Cristicchi a Perugia (13/4/2016)
- ブログのおかげ、シモーネ・クリスティッキと写真 / Foto con Simone Cristicchi! (13/4/2016)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by Penta at 2020-12-31 11:00 x
夜の外のイルミネーションはLEDなんですか?
わざわざ消したのに、夜間は点けておくように言われたんですか。
これまでの電球よりは電気代は安いと思われるので、点けておいてもいいかも知れません。(笑)

へ~、Simone Cristicchiと一緒の写真があるんですね。
2007年のサンレモ音楽祭で優勝しましたね。
1960年代のようなカンツォーネとは違ってラップ調の歌を歌う歌手のような感じですね。

イタリア語のWikipediaをGoogle翻訳で読んだんですが、俳優もして、そちらでも公演をしたんですね。
Commented by tokotakikuh at 2020-12-31 14:17
ネットは・世界を駆け巡り
張り巡らされた、隙間からの「愛」を
今年は、イタリアから、たっぷり頂きました
ありがとうございます
貴女の、素晴らしい「生き方」をたっぷり拝読
来年も、こんなばあちゃんですが
宜しく、お付き合いくださいね

来年こそは、この夢をつなぎましょうね
よいお年をお迎えください
Commented by u831203 at 2020-12-31 20:32
イタリアも日本も、いえ、全世界がコロナに振り回された年でした
イタリアも大変なときに、素晴らしい景色と写真を見せていただき、ありがとうございました。
コロナとの戦いはまだまだ続きそうですが、くれぐれもお気をつけていただき、よいお年をお迎えください。
この1年、ありがとうございました。 秀子&masa
Commented by cometsan1966 at 2020-12-31 20:51
クリスマスのイルミネーション電飾~屋外は一晩中つけておく
ものなのですね~確かにその方がロマンティックな感じはしますね(*^^*)

今年最後の満月だったのですね~雲や霧のベールをかぶり妖艶
な美しさを月が醸し出していますね☆美しいです☆彡

ご紹介の歌を聴きました・・言語が分からない私ですが・・
一連の物にその昔フリオイグレシアスのカセットテープを
聞いていた頃を思い出しました・・あちらはスペインですが言語がイタリア語と同じラテン系なのか良く似ていました(^-^;
曲名は忘れましたがドン・キホーテになって風車に挑む歌が
好きでした・・流石に歌いはしませんでしたが(^-^;汗

今年はお付き合いありがとうございました!
どうか良いお年をお迎えください!
来年も宜しくお願いいたしますm(__)m
Commented at 2020-12-31 22:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2021-01-01 22:05
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-02 23:02
Pentaさん、かつてはイタリアのカトリック教会では、クリスマスなどの祝いの日に、たとえば大きいのでロウソクの光を設置するのが困難なフィレンツェのドゥオーモなどでも、たくさんのロウソクの明かりで、大聖堂を光に包んでいたそうです。夫は今もたとえば、死者の日などには、一晩中ロウソクの明かりを、倒れても大丈夫なようにコップのようにガラスの壁に包まれているのですが、亡くなった伯父などの写真の前にともしておくことがあり、こちらで言うとこういうロウソクの明かりは、日本の線香に通じるものがあると思います。電気代うんぬんというよりは、夜もクリスマスを祝いつけておこうということで、電気代は幸い、我が家は設置がクリスマス前の間際にはなったので、その点では節約できているかと思います。

シモーネ・クリスティッキは、歌も演劇も、作品を通して社会問題を問いかけるところがあり、人としても歌手としてもそうした社会的活動にしても、すばらしいと感嘆しています。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-02 23:10
zakkkanさん、ネットのおかげでこうして、イタリアの決して大きくはない町に暮らしていても、こうして日本や他の国に暮らす皆さんと、ブログを通じて交流できること、ありがないなあと感じています。

こちらこそ、温かいお言葉と京都などの美しい風景、伝統ある慣習、かわいい猫ちゃんたちを、ありがとうございます。

こちらこそ、新年もよろしくお願い申し上げます。新しい年が、うれしいことの多い1年となりますように。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-06 00:36
masaさん&秀子さん、こちらこそいつも温かいコメントを、そうしてお二人で営まれるブログの、ほんわかする記事と日常や花や果物、動物たちを優しい筆づかいで描かれたすてきな絵をありがとうございます。

お二人にとって、どうかうれしいことの多い、よき年となりますように。お体、どうか大切にお過ごしくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-06 02:19
お馬さん、夫の場合はおそらく、夜の間も灯りをともしておこうというのは、カトリック教の信仰心から来るものだと思います。日本だと線香を上げるのに対し、教会や家で、ロウソクの明かりにひをともしたりする慣習があるのです。

ドン・キホーテになって風車に挑む歌! 文学作品を踏まえて現代に生かす歌というのがいいなあと思いました。

こちらこそいつもお忙しい中、ご訪問と温かいコメントをありがとうございます。
お馬さんにとって新年がよき年でありますように。今年もよろしくお願い申し上げます。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-06 05:43
12月31日22:57の鍵コメントの方へ

ブログを通してお会いできたこと、わたしも本当にうれしく思っています。こちらこそ、ありがとうございます!

国や文化が異なると、あれということもあり、きっと現地の人もあれと感じる機会があると思うのですが、同じ人間、やはりお互いに心が通じるところ、すてきなところ、学び合えるところ、共感できるところも多く、いろいろありますが、わたしも夫と出会えて、結果としてイタリアに暮らせていること、イタリアの人も、日本の人も、温かい人たちに囲まれていることを、ありがたいなと感じています。

いつかお会いできる日を、わたしも楽しみにしています。どうかお体を大切に、新年がすてきな年となりますように。

こちらこそ、今年もどうかよろしくお願い申し上げます。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-06 05:49
1月1日22:05の鍵コメントの方へ

新春のお慶びを申し上げます。

彼の歌は、語りと歌がどこか一体になっているようなところがあるように思います。数か月にも、どこかの神父さんと共に創り上げていた番組があったのですが、言葉を聞くたび、歌を聞くたび、その言葉と洞察の深さ、視点の厳しさと温かさに感嘆しています。

遠くとおく離れているようで、ひょっとしたらかえって、今回の方が指揮者、演奏者と聴衆の心が、距離が近く、そのために音楽の感動も大きかったのかもしれませんね。そうして迎えられた新年が、すばらしいものとなりますように。

いつも温かいお言葉をありがとうございます♪
by milletti_naoko | 2020-12-31 09:26 | Film, Libri & Musica | Comments(12)