イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

美しい村と山で望むトラジメーノ湖、パニカーレ

 昨日は、ウンブリア州に数あるイタリアで最も美しい村の一つ、パニカーレ(Panicale)から山を登るトレッキングコースを歩きました。パニカーレは、トラジメーノ(Lago Trasimeno)の南の丘の上に建つ村です。

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Panicale (PG), Umbria 5/1/2021

 湖の南と言っても、岸辺からはかなり離れているおかげで、それほど標高が高くないのですが、少し高みに登るだけで、湖が見えてきました。

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 登っていく道の左手には、白雪を頂くアッペンニーニ山脈の連峰も、きれいに見えます。
 
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 さらに歩くと、トスカーナ州のキウーシ湖(Lago di Chiusi)も、右手に見えてきました。

 ただ、夫の言葉でキウーシ湖に気づいた約20分後、さらに歩いた道のその先でも、まだ右手にキウーシ湖が見えて、これはおかしいぞと気づきました。

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引用元:https://www.google.com/

 トレッキングコースでは、山頂付近からは南へと進んでいくことになっているため、キウーシ湖はどんどん後方に移動して、やがては見えなくなってしまうはずだからです。そのため、地図で確認して、左に曲がるべきだった分岐点で曲がらずに、まっすぐと歩き続けていることに気づき、ずっと前を歩いていた夫に電話をして話し合い、引き返すことにしました。

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 分岐点まで来た道を引き返すのかと思ったら、夫はせっかくだから山頂まで登ってみようと言います。山頂近くで、本来歩くはずだったトレッキングコースの道しるべが見つかったのですが、今回はパニカーレまで、来た道を引き返すことにしました。

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 行きは時々後ろをふり返ってトラジメーノ湖を見やったのですが、逆方向に山を下っていけば、湖がしばしば見えて、そうしてだんだん近づいてきて、眺めが楽しめるだろうと思ったからです。

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 こうして、3時間弱のトレッキングを終えて、パニカーレの駐車場に戻ったあとは、せっかくだからと、

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少しだけ村を散歩しました。

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 入り口の門の近くに、まだ飾ってあったプレゼーぺがかわいらしかったです。

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 村の城壁の外を通る道を歩いて、駐車場に向かうと、

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杉の木立の間から、トラジメーノ湖が見えます。この写真で右手に見える細長い島は、ポルヴェーセ島(Isola Polvese)です。

 あんなところに猫がいるよと夫が言うので、下の方を見やると、



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確かに1匹、 

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なぜか木の柵の上でじっとしている猫がいます。

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 北の岸近くにある2島も、遠くに小さく見えています。左がマッジョーレ島(Isola Maggiore)、右がミノーレ島(Isola Minore)です。

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 さらに歩いて、車を駐車していた城門が近づいてくると、

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こんなふうに湖全体が見渡せるところもあります。右手には細長いポルヴェーセ島、左手、西の岸から突き出した岬には、カスティッリョーネ・デル・ラーゴ(Castiglione del Lago)の町があります。

 数時間ではありましたが、久しぶりに山歩きと、湖や雪山のすばらしい眺めを楽しむことができました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:お気に入りの場所やお勧めスポット・お店を教えて!
Commented by tokotakikuh at 2021-01-17 13:24
この時期のトレッキングは、一汗?出ますか
それとも、ほこほこする程度でしょうか

それにしても、3時間ですか
この風景だと、時間の過ぎるのが、もったいないですね
( ´艸`)

猫・・イイネ・・
あんな場所で?何を見ているのかしらね・・
Commented by meife-no-shiawase at 2021-01-17 16:07
ここもまた素敵なところですね~♡
あまり他の方がいらっしゃらないのは、外出を控えて
いる方が多いのでしょうか?

プレゼーペ、可愛いですね~。
なにか優しい生地でできていて。赤ちゃんのおくるみも可愛い♪

そして猫ちゃん。
あれ?どこに猫ちゃん?木の中?って思ったら
手前の柵にいたんですね!笑。
それにしてもなんてバランスがいいんでしょう~♪
じーーーっと何か前を見つめていますね。

なおこさん。山歩きで運動量はかなりあると思います♪
こんな美しい自然の中を歩けるのは羨ましいです♡
Commented by ciao66 at 2021-01-17 17:32
遠くの山も良く見え、湖も、美しい平原も見下ろせて、とてもいいところですね。
 ご自分の位置をチェックしながら進んだので、ルートの間違いが早めに解ったのでしょう。そうでなければ遥かかなたまで行ってしまったかもしれず、現在位置のチェックはやはり大事だと思いました。
誰が作ったのか、パニカーレの美しい街にふさわしい、かわいい手作りプレゼーベでしたね!
Commented by milletti_naoko at 2021-01-18 03:06
zakkkanさん、標高が千メートルを超える山は、氷点下で雪が積もっているからと、標高の低い山を歩いたのですが、それでも登りは、用心にと着こみすぎていたためもあって汗をかき、けれども引き返して下るときは、汗が凍りそうなほどの冷たい風が吹きつけていました。

行きは湖は、ふり返ったら時々見えるところがあったのですが、帰りの方がその時々見える様子がよく分かって、歩くのが楽しかったです。夫がどんどん歩いていってしまうので、地図で確認したいんだけれどと思いながら、追っていったら、やはり曲がり道を逃してしまっていました。

そうなんです。この猫ちゃん、誰もいない場所に1匹ぽつんと、どうしてこんなところにいたのだか、不思議です。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-18 03:39
メイフェさん、この日はひどく寒い日で、山は狩猟のない金曜日に歩くのが安心と、わたしたちは外出したのですが、平日の金曜日でちょうど昼食の時間帯だったこともあり、人が少なかったのではないかと思います。外出を控えているということも、もちろんあると思います。

このプレぜーぺ、かわいらしいですよね。村の人や訪ねる人が、ふっと笑顔になるようなすてきなプレぜーぺだと思います。

そうなんです。この猫ちゃん、こんなところにいたのですが、それも驚きであると同時に、そんなところまで見て気づいた夫にも驚きです。

久しぶりに自然の中を歩けて、うれしかったです。かなり歩いたのですが、このあとかなり食べて、やはりメイフェさんのように、日々コツコツ運動を続けていかないといけないなあとは感じています。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-18 04:04
ciao66さん、それほど高い山ではないのに、見晴らしがとてもいいので、歩くのが楽しかったです。
地図のおかげで、行き過ぎたに気づくことができました。でもそのおかげで、キウーシ湖を見ることができましたし、来た道を戻ることになったおかげで、下りながら、湖や白雪の連峰を見ることができて、かえってよかったです。本来のコースだと、疲れ果てた挙句に、最後が長い登り道でもありましたし。

趣ある村の城門に置かれていたかわいらしいプレぜーぺ、色も素材も風景と溶け込んでいて、ほほえましかったです♪
Commented by sunandshadows2020 at 2021-01-18 14:00
起伏の多いイタリアの風景ですね。
一体国全体で如何程小山の上に有る町なのかと数えてみたくなるほどです。
石の建物は頑丈長持ち、歴史を感じさせる建造物に深みを感じます。
トラジメーノ湖近くにその様な美しい街が有るのですね。
見落としました。
Commented by milletti_naoko at 2021-01-18 18:22
お転婆シニアさん、おっしゃるとおり、イタリアでは古代から外敵から守るために、丘の上に町を築くことが多かったので、ウンブリアですぐに思いつくだけでも、ペルージャ、オルヴィエート、トーディ、カステッルッチョと、いくつもあります。

地震では崩れたときの被害が大きく、再建に何年もかかってしまうのですが、やはり石だからこそ残るのだとは、ペルージャで古代エトルリア人が2300年前に築いた城壁の下部や城門などが、今もそのまま残っていることを見るたびに、感じています。

トラジメーノ湖畔には、他にも中世の町並みが残る美しい村が多いんですよ。いつかまたぜひお越しください。だんなさまが故国に帰られる機会があれば、今はこういう状況ですが、普段は、ライアンエアーでペルージャ・ロンドン間を飛ぶ便もあることですから。
by milletti_naoko | 2021-01-16 23:35 | Umbria | Comments(8)