霜でおしろい庭の花たち緑たち

　北風が雲を吹き払い、澄んだ空から湖へと沈む夕日を、テッツィオ山から見送った翌朝は、テラスで深さ５センチほどの水がすっかり凍ってしまっているほどに寒く、

Perugia, Umbria 27/1/2021
うっすらと白い霜に彩られた庭のヒナギクの花や緑の草が、きれいでした。

　雨が降ったり、ひどく寒かったりで、庭を歩かない日が続いていたので、霜が降りた庭を撮影しようと庭に出てはじめて、もうあちこちにヒナギクの花が咲いているのに驚いたのですが、

年中咲いているよと、夫は言います。最近では早朝の気温が氷点下になることも少なくない上に、真夏には体温ほどの気温になることさえあるので、もし本当に年中咲いているとしたら、その順応力とたくましさは、すばらしいと思います。

　花や緑は寒さに耐えるのに大変なのではないかと思うものの、白く装った緑の葉がきれいです。

　さまざまな色や形の草たちが、うっすら、あるいは一面に、あるいは縁だけ白い霜に覆われていて、

自然の美しさに感嘆しました。
　寒がりで、夫に出かけようと言われると、あれこれ着こんでからでないと外出しないのに、庭に日が当たらないうちに、霜が降りた庭の草花を見て写真に撮ろうと思うと、それほど着こみもしないで、カメラひとつで外に飛び出してしまうわたしなのでありました。
　そうして、そのかいあって、いつもとは違う表情の庭を楽しむことができて、うれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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