3月上旬からの2か月にわたるイタリア全土ロックダウンのゆるやかな解除が始まり、久しぶりに
カステッルッチョの高原(Piani di Castelluccio)へと向かった昨年5月半ばには、
18/5/2020
高原への下り坂が始まる峠の路傍に、野スミレと忘れな草、
レモン色の花がたくさん咲いていました。
リンゴの木も花盛りで、
高原には一面に、白い自生のスイセンの花が咲いていて、高原やシビッリーニ山脈(Monti Sibillini)の風景と野の花の美しさを、楽しむことができました。
今年の4月の我が家のカレンダーの写真は、この日夫が撮影してくれた、スイセンの花に彩られたカステッルッチョの高原(Piano di Castelluccio)とヴェットーレ山(Monte Vettore)の写真です。
Piani di Castelluccio, Norcia, Umbria 14/7/2018
カステッルッチョの高原は、例年、夏には真っ赤なヒナゲシなど、野の花が一面を彩って美しく、多くの観光客が訪れます。
昨年の夏は、花に彩られた高原がことさらに美しいと、地方ニュースで知っていました。けれども、新型コロナウイルスの感染を防ぐための外出・移動規制のために、春には長い間うちにこもることを余儀なくされ、夏にもまだ移動の制限があったためか、あまりにもおびただしい数の観光客が平日も大勢訪れて、環境への害が問題になるほどだという報道さえありました。
17/7/2020
渋滞と喧騒を避け、カステッルッチョの高原の花を見ることをためらっていたわたしたちが、昨夏ようやく高原に行くことにしたのは、花の季節が過ぎ始めた7月半ばのことです。
午後は雷雨になるという天気予報が出ていたため、人が少ないだろうと判断して行きました。空は雲に覆われ、散歩を終える頃には雨もぱらついていましたが、幸い人は少なく、美しい高原を、花を楽しみながら歩くことができました。
ヒナゲシなどの野の花が高原一面に咲くのは、除草剤を用いないためであり、また、レンズマメ栽培のために土壌が耕されて、野の花が育ちやすくなっているためです。
その夏の高原を彩る花が育つためにも、そして何よりも、2016年のイタリア中部地震の被災地であるカステッルッチョの再建・復興のためにも欠かせない、名産のおいしい上質のレンズマメの種まきが、今年も復活祭前日である4月3日に始まり、現在も行われています。
ニューズウィーク日本版の姉妹サイト、World Voiceに、この種まきとウンブリアのサッカーチーム、テルナーナとペルージャの活躍について記事を寄稿しました。
よろしかったらぜひお読みください。
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Il mio articolo su Newsweek Japan World Voice su
Semina di lenticchie a CastelluccioTernana & PerugiaLINK: https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/2021/04/post-19.php
foto: Piani di Castelluccio 18/5/2020
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Articolo scritto da Naoko Ishii
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