1.お知らせ ~ブログを始めました~
《ブログ記事のご紹介》「復活祭(Pasqua) - 4月4日」
メルマガに書こうと思うと、構想を考えるのに時間がかかってしまって、結局書かないままになってしまう出来事やアイデアがたくさんあります。構えを捨てて、また読者の方とより交流もできるように、ブログを始めてみました。
内容は、メルマガと同じくイタリアの文化・暮らしです。メルマガに比べると「イタリア語学習についての解説」が軽く、文化・生活や旅行情報などが中心になります。ただし、イタリア語もことわざを引用したり、日本語のキーワードに該当する言葉をイタリア語でかっこ書きするなどして、イタリア語の学習にもなるように工夫しています。
こちらの方も、ぜひよろしくお願い申し上げます。
「絵日記」と言っても、「絵」ではなく、「写真」を使って、日々の暮らしやイタリア文化、美しい風景を読者の皆さんにお伝えしていくつもりです。
例として、4月4日復活祭当日の記事をここでご紹介します。ブログの方には写真も添えてあります。
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復活祭(Pasqua)
今年の復活祭は、4月4日(日)。
二世代住宅の我が家では、ふだんの食事は皆それぞれの家庭で食べるのですが、この日ばかりは私と夫も、朝食を義父母宅で一緒にいただきました。というのも、復活祭の伝統的な朝食は特別なものだからです。いつもは甘い朝食をとる夫と義父母も、この日ばかりは塩気のあるものを口にします。
上の写真は、この復活祭独特の朝食を撮影したものです。左手に見えるのは、torta di Pasqua(復活祭のパン)。義母の手になるTorta di Pasquaは、卵10個とチーズをふんだんに使った練り生地をオーブンで焼き上げたもので、その名のとおり、復活祭に欠かせない伝統の一品です。写真の右手には、祝福を受けた卵(uova benedette)があります。復活祭の日に食べるゆで卵とtorta di Pasquaは、共に、前日に教区の教会で、祝福(benedizione)を受けたものです。中央に見えるのは、我が家の自家製のvinsanto、甘口のワインです。
朝一番、まずは「Buona Pasqua!」(よい復活祭を!)とあいさつして両頬へのキスを交わし、それから朝食を共にします。その後、伯父たちや義弟夫妻にもあいさつをしてから、身支度をして教会のミサへと出かけました。祭壇には、花で飾られた十字架が掲げられ、「十字架に架けられたイエス・キリストの復活」を中心に、聖書の音読と説教が行われました。
我が家では、毎週日曜日は、義父母宅で3人の息子たちがそれぞれの家族を伴って、大きな食卓を囲んで昼食を共にします。復活祭、ということで、肉料理のメインは子羊(agnello)。食後は、復活祭定番のハト型のお菓子colombaを食べ、その後いよいよ、特に姪っ子たちが待ちに待った瞬間が訪れます。
華やかな包み紙に包まれた卵形のチョコレートを受け取ること。そして、このチョコレートの中に入っているおまけが何かを突き止めるのが、復活祭の楽しみの一つです。姪っ子たちは、わくわくしながら、大はしゃぎで包みを開けていきます。入っていたのは、かわいいデザインのサングラス、ベルトとビキニの水着。二人は大喜びです。私や義母が受け取った卵の中には、デザインのすてきな腕輪が入っていました。
元気いっぱいの姪っ子二人は、昼食中から最近聞きかじって覚えた歌をテレビの前で振り付けをしながら踊っていたのですが、昼食後は我が家の居間で、私と夫を聴衆代わりにこの歌を披露してくれました。古い歌で夫も「知っているけれども歌詞をよく覚えていない」ということで、その後は皆でインターネットで歌を見つけ出し、いろいろな歌を聞いたり一緒に歌ったりした挙句、最後は階下の義父母や姪たちの両親である義弟夫妻の前で、私も姪二人と共に合唱をして、楽しくにぎやかな1日となりました。
朝から暗雲が垂れ込め、空気は冷え込み、底冷えのする雨の1日となりました。ことわざによると、「Quarto aprilante, quaranta dì durante 」、つまり「4月4日に続く40日間の天気は、4月4日の天気と同じはずだ」ということなのですが、今年は、「このことわざが当たらず、晴れた暖かい日の多い4月でありますように」と祈るばかりです。
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いかがでしたか? たとえばメルマガで、もし「復活祭」を扱うとしたら、もう少し「イタリア語」に関する説明をふくらませる必要がでてきます。たとえば、上記に出てくるイタリア語の「卵」は、複数形が不規則である上に、単数形から複数形に変わるときに名詞の性が変わるので、そのあたりにも触れることになるのですが、ブログでは「イタリアの文化や暮らし・旅の情報」などを中心にお伝えしていくことになります。
ブログを通じて、より読者の皆さんとのコミュニケーションがとれることを期待しています。よろしくお願いしますね。
ちなみに、現在のブログのもう一つの記事の題は「トラジメーノ湖、ポルヴェーゼ島の散歩」です。特に、ウンブリア州を旅行する予定のある方、また、ペルージャにお住まいの方はぜひご覧ください。ドイツやオランダからは毎夏欠かさず訪れる人もたくさんいる美しいところですが、残念ながら日本人観光客にはまだあまり知られていない場所だと思います。
この記事へのリンクはこちらから、どうぞ。
2.次号までの宿題(歌の聞き取り)- Corrado 『Carletto』
まずは、リンク先から歌を聞いてみてください。
やんちゃなイタズラ坊主のカルレット(Carletto)と困り果てた父親のやりとりがとても楽しい歌です。
子供に言い聞かせるように(つまり子供にも分かる表現を使って)、そして語るように歌っているので、非常に聞き取りやすいし、理解もしやすい歌だと思います。何度も聞いて、内容を理解しようと努めてみてください。
ちなみに、上述の「復活祭」の記事で、姪っ子たちが昼食中に歌っていたのはこの歌です。
では、また。日本の桜が花開くのを直に目でご覧になれる皆さんがうらやましい今日この頃です。お花見に行かれた際は、私の分も桜にあいさつをよろしくお願いします。
*2021年4月追記
今号でご紹介した歌『Carletto』の訳と文法・語彙の解説は、次の第43号にあります。ぜひご覧ください。
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Articolo scritto da Naoko Ishii
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