イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

春爛漫カエル・つくしにも会えた古城への道、ペルージャ

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 4月1日は、早朝、日曜の町の丘の上に、思いがけず白くきれいな月が見えて、うれしくなりました。

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Perugia, Umbria 1/4/2021

 カトリック教会では、春分のあとの最初の満月の次の日曜日に復活祭を祝います。3月29日月曜に満月となった月が少しずつ欠けていき、復活祭を4月4日に控えた、木曜の朝のことです。

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 あの頃は、我が家の白い桜(ciliegio)も花盛りできれいでした。

 この日は夫が、友人でもある太極拳の師匠の家を訪ねに行くと言うので、わたしも車で近くまでいっしょに行って、ただし会ったこともないその先生の家には行かずに、いつもの古城への道を歩くことにしました。

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 最近では夫は、道の脇の水の流れが滞ったり、路傍の空き地に水がたまったりしてできた水たまりや池を、「蛙(rana)がいるかな」とのぞき込んでいます。

 夫といっしょに歩くときは、夫の方が先に水たまりを見やるので、わたしが見たときには、蛙たちはすでに逃げてしまっています。この日は、わたしもようやく、蛙たちを見ることができました。

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 見かける数が少なくなってはいたものの、スミレ(violetta)

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プリムラ(primula)の花も、まだきれいに咲いていました。

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 まだ高い日の光を浴びて、満開の桜が、輝くように咲いています。

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 この散歩道の脇には、スピノサスモモ(prugnolo)の木が多く、春は長い間、白いかわいらしい花で目を楽しませてくれました。4月1日には、もう花が終わって葉が目立つようになった木もありましたが、こんなふうに、まだ花盛りのスピノサスモモもありました。

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 桜もこの頃、最もきれいに花を咲かせていたのではないかと思います。

 夫と歩いているときは、立ち止まってじっくり撮影する余裕がないのですが、この日は気になった花や風景に、気に入る写真が撮れるまで、向かい合うことができました。

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 こんなふうに、枝が上に垂直に伸びて、花を咲かせている桜の花もあります。

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 翌日夫と見に行こうと考えていた桜並木も、この日遠くからですが、見ることができました。

 古城の前、そしてこの眺めのいい場所も通り過ぎ、坂道を下り、一本道の広い野原が見える場所まで歩いてから、引き返しました。

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 そうして、引き返す前に、「このあたりの路傍に、確か以前プルモナリアが咲いていた」と思ってみやると、ツクシ(equiseto)が生えています。例年であれば、春の山で水辺に見かけるツクシを、今年はこの日初めて見ました。

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 帰り道に、プルモナリア(pulmonaria)の写真を撮っていたら、マルハナバチ(bombo)もやって来てくれました。

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 4月半ばには、もう散ってしまったスピノサスモモや桜の代わりに、今は、4月初めに咲き始めたこの黄色い花を、あちこちで見かけるようになりました。

 夫はこの植物をginestrino(セイヨウミヤコグサ)と呼んでいるのですが、それにしてはかなりの高さまで育つため、おそらくミヤコグサ属であっても別の植物だと思います。

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 日当たりのいい場所では、花の大きいタンポポ(tarassaco)も、見かけるようになっていました。

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2/4/2021

 これは散歩の翌日、遠くに見えていた桜並木まで歩こうと考えたのに、向かう途中で、並木は私有地にあるらしく鉄柵があったため、代わりに古い塔と館の跡へと歩いた日に、トレッキングの出発地点へと車で行く道中に撮影した桜の写真です。

 春分の日と復活祭の間のあの頃が、桜やスピノサスモモなどの木の花も、そして、スミレやプリムラなどの野の花も、一番きれいに咲いていたのではないかとふり返りながら、あの日の花と散歩をご紹介しました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:春を感じる一枚
Commented by tokotakikuh at 2021-04-21 12:14
春の散歩道
まるで、国を忘れてしまいそうです
さくら・菫、プリムラ、カエル?(笑)
私も、今年、初のカエルに出遭いましたよ

そして、何よりも
土筆、日本語ですよ
土筆は、てっきり、日本の野草だと思い込んでました
((´∀`))ケラケラ

春ですね・春は
どこから見ても、春なんですね((´∀`))ケラケラ
Commented by milletti_naoko at 2021-04-21 17:02
zakkkanさん、今はまだ行けませんが、今の時期高い山に行くと、まだ涼しい山の高みでは水たまりにオタマジャクシがたくさんいるんですよ。

ツクシは、わたしも初めて見たときは驚いたのですが、スギナはイタリアの野山でも水辺によく育つ植物で、古来骨などにいいとして薬用にも利用されているので、春に気をつけてみると、湿気の多いところや水が流れるところの近くで、ツクシも見つかることがあるんです。ツクシを食べる慣習はないのですけれど。

懐かしい日本の春と重なる植物や風景をこちらでもみられて、うれしいです♪
by milletti_naoko | 2021-04-20 17:59 | Fiori Piante Animali | Comments(2)