イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

緑深く川美しい森で牛と向き合う、トスカーナ

 昨日、トスカーナのアッペンニーニ山脈で、川を遡って歩いていたら、木々の緑はもちろんのこと、川面に映る緑も、はっとするほど美しいときが、たびたびありました。

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Badia Tedalda (AR), Toscana 2/6/2021

 いくつもの川をさらに渡っての大冒険の最中なのだということを、いっとき忘れて、写真を撮ります。

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 たまたま通りかかったときの、日の光が差し込む角度とその強さなど、さまざまな条件がちょうど重なって、見ることができた色と風景だと思います。

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 この川は、まずは大きな石の上へと登って歩いてから、川に飛び飛びに置かれた石の上に足をのせて、渡っていく必要がありました。上の写真を撮影したとき、行きがけには気づかなかったのですが、帰りにこの川を、反対柄から渡ったとき、

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硫黄の匂いがしたからか、川を見やった夫が、泡が出るところがいくつもあるのを見て、硫黄の湧き水があるよと言います。水が冷たいので、温かくはないのですが、こんな山中に湧き出ることもあるのかと驚きました。

 しかも、アメンボが何匹かいたばかりではなく、うまく撮影できなかったので写真は割愛しますが、オタマジャクシも、少なくとも2匹いました。

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 時間を先に戻して、先ほどの大きな石がある川を越えたあとに、越えなければいけなかったのは、こちらの川です。夫が歩いている方向にさらに進むと、川幅が狭くなり、楽に渡れるところがありました。

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 そのあとはしばらく、こんなふうに、冬など雨量が多いときには川があったであろう道、川底にあったと思われる石がごろごろしている上を歩いていきました。写真の左手には、今もまだ少し水が残り、たまっているところが写っています。

 この先へとしばらく歩くのに、いつまで経っても夫がやって来ないので、どうしたのかと思っていたら、実はこのあたりで夫は、昨日の写真でご紹介したオダマキの花や、

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ヤマヤグルマギク(centaurea montana、fiordaliso montano)の花が咲いているのに気づいて、写真を撮っていたようです。

 帰り道、いっしょに通ったときに教えてもらうまで、わたしはどちらの花にも気づきませんでした。

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 花のつぼみが、パイナップルによく似ているように思います。

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 先の石がごろごろと転がる道を歩き続けると、再び川を渡ることになります。夫がなかなか来ないので、歩いて渡れるようにしようと、手頃な大きさの石を川に投げ込んだり、置いたりしていたら、夫が追いついて、さっさと川を渡っていってしまいました。

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 この川をすぐ渡ったところに、日当たりがいいからか、色とりどりの花がたくさん咲いていたので驚きました。

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 こうして、花がたくさん咲くひなたから、緑が深い木々の間に入って、しばらく歩いたその先に、

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わたしたちがこの日の散歩でここまで歩いて引き返すことにして、岸辺に腰を下ろして、おやつを食べた場所がありました。

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 そうして、今写真を選ぶにあたって、ふと目に入った写真を去年の写真と比べてみると、岸辺から川の上に枝を伸ばす木々の中に、枝も葉も、ひどく黄花藤に似た木があることに気づきました。今となっては確認できませんが、ひょっとしたら、3年前に見かけた黄花藤がある岸辺までは歩いたのに、日当たりの悪い森の中では、花の時期が遅れていたのかもしれません。

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 帰り道には牛たちが、わたしたちが行きがけに見かけたのとは別の草原で、草を食んでいました。黄色い花の中に顔を埋めているのは、この花や草がきっと好きだからなのでしょう。

 上の写真はズームを使って拡大しているので、わたしたちと牛との間には、互いに安心していられるだけの距離が、十分にありました。

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 ところが、さらに先へと道を歩いていくと、道に立って草を食べている牛がいます。

 「ねえねえ、ぼくたち今から君の後ろを通るんだけど」と、夫が何度か言うと、

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じっとこちらを見つめていた牛は、夫の言うことが分かったのか、わたしたちを避けたのか、右手にいる牛を追って草むらに入っていったので、このあとは、そのまま道を、ひょっとしたら牛に蹴られるかもしれないという心配をせずに、歩いていくことができました。

 いくつもの川を渡ったり、道の行く手に牛がいたりと、冒険的要素が強い山歩きになりましたが、美しい風景や花に出会い、緑を満喫して歩くことができました。

関連記事へのリンク
- 清らかな川を越え遡れば牛・花・緑 (2021/6/2)
- 黄花ふじ・蘭うつくしい山の道 (2018/5/26)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by tokotakikuh at 2021-06-04 11:51
嘘のような・本当の出逢いですね(* ´艸`)クスクス
いや~
今年は「丑年」
縁ですよ・・こうして出逢えるのも・・ね
Commented by zao480 at 2021-06-04 23:33
川のオタマジャクシ、4枚目に結構沢山写ってますね(^.^)見えましたよ(^^♪ 川を飛び越えたり牛がいたり、冒険の山歩き、楽しそうですね。
我が家周辺も昔は牛が車道を歩いていたり、上の観光牧場に馬を連れて行くのに飼い主のおじいさんが乗って歩いていたりしました。牧草地にワラビが沢山出るのですが、たまに牛に気づかずに夢中になっていて、ずいぶんそばに牛がいて仰天することがありました。今は牛もちゃんと電気柵の中の牧草地で草を食べていたりします。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-05 06:41
zakkkanさん、こちらを見つめて、道を譲ってくれた牛が、かわいらしかったです♪

そう言えば、今年は丑年ですよね。イタリアで山を歩くと、牛に出会える機会は多いです。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-05 06:44
zao480さん、わたし、川辺で近くにいるオタマジャクシを撮った写真が、水面が光って見えにくいので没にしたのですが、4枚目にもこんなに写っているとは、川の中央付近にこんなにたくさんオタマジャクシがいたとは気づきませんでした! たくさんいますね。

そちらでも、牛が以前はよく人がいるところにも歩いてきたりしていたんですね。近くにいるのに急に気づくとびっくりしますよね。わたしたちも慌てたことがあります。
by milletti_naoko | 2021-06-04 06:14 | Toscana | Trackback | Comments(4)