イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

イタリア進むワクチン接種、その効果とわたしの番はいつ

 イタリアでは着々とワクチン接種が進み、昨晩の全国ニュースでは、接種可能な住民の4分の1の接種が終わり、2日間連続で、24時間に60万回のワクチン接種を達成したとの報道がありました。さらに、ワクチン接種による防御効果が、1回目の接種から4か月後も持続することが確かとなったというニュースもありました。

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 少なくとも1回のワクチン接種を受けた1400万人、つまりイタリア全住民の約4分の1のワクチン接種者を対象にした調査結果の報告によると、1回目のワクチン接種の2週間後以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による感染・集中治療室への入院・死亡の危険が急速に減少し、35日後には、感染する危険が80%減少し、集中治療室に入院する危険は90%、死亡する危険は95%減少して、35日後以降は、危険の割合が格段に減少したこの状況が安定して続き、さらに、1回目のワクチン接種から、105日から112日後以降には、老若男女を問わず、新型コロナウイル感染症に感染する危険のさらなる減少が見られ、そのため、ワクチン接種による防御効果が、長期間に持続することが分かったとのことです。(調査結果の要旨を述べた記事はこちら

 当初イタリアが目標に掲げていた、1日50万回を大幅に上回る接種が、2日連続で行われたためでしょう、

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https://www.governo.it/it/cscovid19/report-vaccini/
 
イタリア政府サイトの新型コロナウイルスワクチン接種状況を知らせるページにも、今日はリボンの勲章の絵が添えてあります。

 さて、全国ニュースを見ると、もう40代どころか、もっと若い層がワクチン接種を受けられる州が少なくないようなのですが、ウンブリア州では、5月20日、50代の市民がワクチン接種希望をオンラインで申告できるようになったその日に、わたしも手続きをしたにも関わらず、まださっぱり連絡がありません。


 ウンブリアでは、国からワクチン接種を優先すべきと言われている70代の方の接種もまだ遅れている状況なのですが、先日も言及しましたように、全国ニュースで、ウンブリア州における高齢者の接種の遅れは、高齢者や基礎疾患を有する方の同居者や介護者が申請すれば4人までワクチンを受けることが可能であるため、本来資格がないのに接種を受けた人も多いからだと報道がありました。

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https://www.governo.it/it/cscovid19/report-vaccini/

 ただ、全国とウンブリア州における現在の接種状況を比べてみると、50代でワクチン接種を、イタリア全国で1回受けた人が52.79%、2回目の接種、あるいは1度で済むワクチンの接種を終えた人が21.05%であるのに対し、

イタリア進むワクチン接種、その効果とわたしの番はいつ_f0234936_22094209.png
https://www.governo.it/it/cscovid19/report-vaccini/

一方ウンブリア州では、1回目の接種を受けた人が52.43%、2回目あるいは1度で済むワクチンの接種を完了した人が18.57%ですから、全国平均に比べると、それほど遅れているわけではありません。

 週末に来ていたエミリア・ロマーニャ州の友人たちも、わたしより年上で夫より若い友人には、夫よりも早くワクチン接種の通知が行ったそうですが、わたしとほぼ同年代の友人たちは、まだ連絡を受けていないそうです。

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Monte Tezio, Perugia, Umbria 6/6/2021

 他のいくつかの州と違って、ウンブリアでは自分が希望する日時やワクチンの種類を選ぶことができず、接種を希望する旨を知らせておくと、在庫が確保できたときに、接種日時と会場を知らせるSMSが携帯電話に届くことになっています。わたしが接種希望を伝えるためのオンライン手続きをしたとき、ウンブリア州のワクチン接種情報サイトには「年齢の高い人から順に接種」と書かれていました。先週には、義弟夫婦がSMSで接種日時・会場の連絡を受けて、義弟の1963年生まれの奥さんと1964年生まれの義弟が、それぞれ数日前と昨日、日曜日に接種を受けていますので、1967年生まれのわたしにも、早く番が回ってくることを願っています。この週末のように、自分では避けたいと思っていても、大勢の人と会ったり、食事をしたりしなければいけない可能性が、今後増えていくと考えられるからでもあり、高齢の義父母に感染を媒介してしまう危険を避けたいからでもあります。

 昨日までに、同じ二世代住宅に暮らす義弟夫婦が1回目のワクチン接種を受けたため、毎週日曜日の大家族での昼食に集まる10人のうち、一度もワクチン接種を受けていないのは、わたし一人になってしまいました。トーディの義弟の家族は、義弟の義母の介護などの理由で、すでに全員が、1度あるいは2度のワクチン接種を受けているのです。

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6/6/2021

 先週末に山の家を訪ねてきた友人たち7人のうち、二人はすでに感染して陰性となり、一人は自分ではすでに一度感染して陰性になったと考えているけれども1度目の検査を早く受けすぎて2度とも検査結果は陰性となったと考えていて、一人は1回目のワクチンを接種し、残りの3人はまだワクチンの接種の順番を待っているところでした。週末に皆で過ごしたとき、残念ながら、この7人も夫も、屋内でも屋外でもマスクなしだったのですが、改築中の家まで送ってくれた義弟夫婦は、ずっとマスクをつけて対応していましたし、わたし自身も、食事中や屋外で過ごすとき以外は、マスクを装着しました。

 上の写真は、昨日、皆の写真が撮りやすいように、また、感染を避けるためにも、皆から少し遅れて、テッツィオ山を登りながら撮影した写真です。まだ日本や世界でご自分のワクチン接種を心待ちにされている皆さんと同様、わたしもこんなふうに、望まざるも感染しかねない状況に置かれる可能性があるという事情もあるために、「早くワクチン接種を受けたい」と、今日も朝から時々、ワクチン接種の通知が来ていないかと、携帯電話の画面を確認しています。

 5月31日付のこちらの地方記事によると、ウンブリア州では、6月15日からは40代の接種が始まる予定とのことです。最近になって、高校の卒業試験前に、希望する高校生にワクチンを接種するという報道もあったものの、この5月の記事に記載された予定どおり、6月15日までにはわたしも接種を終えることができることを願っています。義弟夫婦の例から、接種の通知が直前に来る場合もあることや、土日になる場合があることも分かっているため、接種を終えてしまわないと、旅行の計画も立てられないという事情もあります。5月下旬から、7月15日までに日々かなり時間をかけて作業をしなければいけない大きな仕事を、共同で進めているところであるため、おかげで仕事に集中できるとも言えるのではありますけれども。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by tokotakikuh at 2021-06-08 10:58
流石ですよ
日本では、ワクチン接種、ここへきて
どうにか、めどは立ちましたが
若人、65歳以下、まだ未定ですからね

ワクチン接種後も、ある意味
未来図見えますから、楽しみですね
Commented by meife-no-shiawase at 2021-06-09 16:58
ワクチン接種は国によって状況は違いますが
私達世代で健康だと優先順位がやはり低くなりますもんね。

でも確かにヨーロッパでは接種が終わった人などが
動き始めているようですし、観光客もどんどん入ってくるとなると
接種を受けている人でも陰性証明を持っている人であっても
まだまだ不安はありますから、自分も接種しないと
安心はできないですね・・・。
早くなおこさんにも順番が回ってきますように。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-09 18:27
zakkkanさん、量は確保できているようなので、どうか一気に日本でのワクチン接種が加速していきますように。

まだまだ余談はできませんが、少しずつ自由に行動できる範囲が広がってきて、ほっとしています。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-09 18:34
メイフェさん、ありがとうございます。

観光客がすでに外国からもかなり入ってきていることもあり、2度の接種を終えないと防御できない変異種も出てきているようなので、通知を待っています。最近ではウンブリアでは、被災地の小村の全員にワクチンをしに行ったり、高校受験前の高校生たちのワクチン接種を行ったりしているので、きっとそのために遅れているのでしょう。
Commented by ciao66 at 2021-06-09 19:47
手ワクチンの続きをしたにも関わらず、何時になるのかまださっぱり連絡ないというも困りますね!気がもめることでしょうし、予定が建てられないのもお困りでしょうし、早くすっきりしたいですね。
どうか早くすっきりしますように!

ところで、ワクチン打っても、海外へ行けるのはいつのことか、という感じもします。日本でも多分ワクチンパスポートが出来るようですが、まずは行った人からの情報集めから、と思うので、残念ながらまだ先の感じです。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-10 00:47
ciao66さん、ありがとうございます。「来てはくれないワクチンを」涙はこらえていませんが待っています。ちょうど今学校の仕事で大忙しではあるので、旅行に出かけたがる夫に待ったをかけるいい口実にはなるのですけれど。

先日日本語の授業で、フランス人の生徒さんと、「パリで日本人に会って話しかける」という想定でロールプレイをしたとき、生徒さんが、もう日本からフランスやベルギーに来ている日本の友達がいますと聞いていて、あらそんなことが可能なのかしらと驚いていたところです。最近のニュースでも、ヨーロッパ間を旅行する際のグリーンパスについて言っていたのですが、やはり実際に行ってみた人の話が一番ですよね。
by milletti_naoko | 2021-06-07 22:39 | Covid-19 Italia | Comments(6)