イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

夏至の祝い サハラの砂 イタリアの日と空覆う湖で

 今日、6月21日は夏至(solstizio d'estate)で、1年で昼が最も長い日、夏の初日であり、かつ、聖ルイージ・ゴンザーガ(San Luigi Gonzaga)を記念する日であるため、夫ルイージの聖名の祝日(onomastico)でもあります。

 そこで今夜は、夏至と夫の聖名の祝日を祝って、トラジメーノ湖畔のいつもの店で、食事をして祝いました。

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Lago Trasimeno al tramonto, San Feliciano, Magione (PG), Umbria 21/6/2021

 この数日、ペルージャでも、そしてラッツィオ州のボルセーナや南方のカステッルッチョに出かけても、雲があるわけではないところまで、空全体が白っぽい、あるいは灰色がかった色をしていて、青空がほとんど見えない日が続いています。アフリカからの高気圧のために、ペルージャでは最高気温が35度前後の日が2週間は続くという予報が出ている上、南イタリアでは40度を超える地域も少なからず出てくるようなのですが、サハラ砂漠から来た砂が上空を覆ってしまっているために、晴れていても、空が不透明な白に見えて、太陽まで白くなり、鈍い光を放つように見える日が続いています。

 それでも、夕日が傾いてくると、空と湖が灰色がかってはいるものの、柔らかなオレンジ色を帯びて、きれいでした。

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 そうして、お気に入りの店で食べる夕食は、やはりおいしく、うれしいひとときを過ごすことができました。 先週だったか、夫たちが食べているのを見て、とてもおいしそうに見えたデザートがあったので、今夜はわたしも頼んでみたのですが、味も見かけも、そのデザートは今夜は今ひとつでした。

 ペルージャでは、夕方になっても暑い空気がよどんでいるのですが、湖畔では涼しい風が吹いていて、心地よかったです。

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 到着した7時半過ぎには、浜辺で水遊びをしていた人たちが帰り支度をしていたのですが、その後次々に人がやって来て、岸辺近くで、ピラティスをしていました。

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 そして、淡い光を放つ夕日は、灰色の雲や砂の層に隠れて、見えなくなってしまいました。

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 食事を終えて、浜辺に行ってみると、東の空に昇っていく白い月が

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きれいに見えて、うれしかったです。

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 いつもとは違う、不思議な色をしていましたが、今日の夕焼けもまた独特できれいでした。

*6月23日追記:昨晩書いた記事で、わたしがおいしそうだと思ったデザートの写真と、今回見て食べてがっかりした同じはずのデザートの写真を、共にご紹介しています。興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事へのリンク
- 幸せはトラジメーノ湖の夕焼けの色
- 猛暑を乗り切る黄金律十箇条
- イタリア語学習メルマガ第8号(1)「天気のイタリア語、イタリアの天気予報サイトの使い方」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:お気に入りの場所やお勧めスポット・お店を教えて!
Commented by yako12ya at 2021-06-22 08:50
サハラ砂漠からの砂が辺りをおおうと太陽までがくすんで
しまうと、書いてありましたが、こちらも、先月、中国からの黄砂がひどくて、車も白く、洗濯ものも外に干せない日が続いてたいへんでした。
イタリアでも砂が舞い込んでくるんですね。
ご主人さんのお料理同じのを頼んだのに、味も見かけも、よくなかったのは、可哀そう。でも、頑張ってたべましたか?

私も、評判のお店で食べた物が、イマイチどころか以下でした。我慢しても食べれず、2口だけでした。
お金を出して頂いているので、食べれなくて残しても、何の罪もないけど、文句を言う人もいるでしょうね?
私は、黙ってかえりました。(^_^)v

お月さんと夕日が綺麗で、気分も晴れましたね。
Commented by 3841arischan at 2021-06-22 11:11
なおこさん、夏至の日は、いつものトラジメ―ノ湖畔のレストランでもお食事だったのですね(^^♪
なおこさんの食べたサーモンのカルバッチョですか?とても美味しそうな盛り付けですね~バルサミコが物語ってます~☆
イタリアの美味しいバルサミコが懐かしいです~♡
デザートは、そうですか?イマイチ?
日によって違うのも有りですよね?自分の料理もそうですのでよく理解出来ます(笑)
ピラティスの人がいたり、日常がかえってきてるという画像に安心いたします(*^_^*)
Commented by tokotakikuh at 2021-06-22 15:35
黄砂と似た現象ですね
サハラ砂漠からですか
地球は丸いと改めて感じます
一枚目のお写真・・感動、魅入りますね
素晴らしいです
毎回、ここを訪ねる度に思うこと
あ~自由に旅がしたいです(* ´艸`)クスクス
ご主人様の聖名のお祝いですか
おめでとうございます

Commented by BBpinevalley at 2021-06-22 21:48
onomastico、初めて知りました。
さすがカトリックの国ですね。
皆さん、こうしてお祝いされるのでしょうか?

綺麗な湖の夕暮れですね。
お写真が素晴らしいです。
それにしても、サハラ砂漠の砂塵がそこまで飛んでくるのですね。
北半球が夏至を迎えたということは、こちらは冬至だったのか…
今のところマイルドな冬です。
Commented by meife-no-shiawase at 2021-06-23 00:40
聖名の祝日ですか・・・
初めて知りました。
そういうお祝いの日があるのですね♪

美味しいお料理をこんな美しい景色が見られるところで
とってもいい時間ですね。
サーモンの上にのっているのはなんでしょうか?!
白ワインかな♪私も白が大好きなので、ご一緒したい。(笑)。

湖のほとりでのピラティスなんて気持ちが良さそう
すごく癒されますね♪
Commented by milletti_naoko at 2021-06-23 01:26
yakoさん、日本でも中国からの黄砂で、なんと洗濯物も外に干せないほどだったのですね! 洗濯物にも降りかかると言うと、札幌に住んでいた幼い頃に、物干し竿に降り積もった有珠山の火山灰を思い出します。頑張って食べたのですが、ずいぶん前から楽しみにしていただけに残念でした。あれはきっと、料理をした人が違うのだと思います。

今が稼ぎどきなので、おそらくシェフも交代で料理をしているので、当たった人が作るデザートがわたしの好みには合わないと言うことだったのでしょう。ピザ屋でも交代で焼く場合、その誰が焼くかでかなり味が違ってきます。評判のお店でそれほどひどい味で、二口しか食べられないほどとは、本当に残念でしたね。夫も、職場の近くのパン屋のピザが普段はおいしいのに、とても食べられたものではなくまずい場合もたまに、いえ、時々あると嘆いています。

きれいな夕景と月が見られて、うれしかったです♪ ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-23 01:46
アリスさん、フィッシュ&チップスにも魅かれたのですが、デザートも食べるつもりでワインも飲んでいて、花粉症の最近辛いので、揚げ物は避けてこちらにしました。夏に食べやすくおいしい一品です♪

デザートは盛りつけがかなり違うので、おそらく今日は別の人が担当したのだと思います。ピラティスもできるようになって、少しずついつもの夏が戻ってきています。まだまだ安心は決してできないのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2021-06-23 01:54
zakkkanさん、砂漠の大量の砂は、やはり世界のどこでも海を越えて、風に乗って運ばれてくるようです。

ありがとうございます。夫は、今日は祝うんだとうれしそうに言っていました。そう言えば、冒頭の写真、砂の層で広がりが不思議な日の光が、どこかで見たアフリカに沈む夕日の写真に似ているような気もします。

自由に旅ができる日が早く戻ってきますように♪
Commented by milletti_naoko at 2021-06-23 04:16
BBpinevaleyさん、イタリアでは、マルコ、リータ、フランチェスコなど、聖人の名前をもらった人が多く、365日のカレンダーも毎日数人のその日に記念する聖人の名前が並ぶほどなのですが、聖名の祝日は、現代では特に、南イタリアの人がよく祝うのではないかと夫は言っています。

なるほど、そちらでは冬至だったんですね!
Commented by milletti_naoko at 2021-06-23 04:28
メイフェさん、こちらでは今でも名前は、誰か聖人の名前に由来している場合が、今も大半ではないかと思います。名前の響きが好きで選んだ場合でも、やはりその名前に該当する聖人がいるという場合も少なくないのではないかと思います。

サーモンの上に載っているのは、手前は青リンゴで、後方は薄切りのチーズです。白ワイン、おいしいですよね。メイフェさんもいらっしゃったら、きっとおしゃべりがはずむことでしょう!

運動している人たち、きっと大自然の営みと鼓動を合わせるような心持ちでいるのではないかなと、そんなふうに感じました。
by milletti_naoko | 2021-06-22 05:50 | Umbria | Comments(10)