夕焼けの湖と空腹に鳴く雛と親鳥と、トラジメーノ湖

　おととい、金曜日の晩は、猛暑のペルージャから涼を求めて、トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）に行き、湖に沈む夕日を見送ろうと、南の湖畔へと向かいました。

Lago Trasimeno al tramonto, Magione (PG), Umbria 23/7/2021
　早めに夕食を済ませて、湖畔に向かうと、岸辺の店で夕食を食べようという人が多いからか、たくさんの車が数珠つなぎになって、道路を進んでいます。
　サン・サヴィーノ（San Savino）の近くまで走ると、ようやく湖と夕日が見えてきました。

　夕日はどうやら、地平線近くにある厚い雲の層に、沈もうとしているようです。

　湖から少し離れた道路を走行する車から、ズームを使って撮影すると、夕空も湖も茜色に染まっています。

　美しい夕景を楽しみながら、着く前に夕日が雲に隠れてしまわないことを祈りながら、なおも進んでいきます。

　このとき太陽は、明るいオレンジ色の炎のように輝いていました。

　夕日の輝きが見える間に、無事、サンタルカンジェロ（Sant'Arcangelo）の桟橋に到着することができました。

　前方に見えるポルヴェーセ島（Isola Polvese）の方へと、桟橋を歩いていくと、このときはまだ、夕日のきらめく光が、湖面にも映っていました。

　空も湖も、オレンジ色の光に包まれています。

　けれどもまもなく、湖面の夕色は、淡いピンク色の光となりました。

　その淡く色づく湖面では、カンムリカイツブリ（svasso maggiore）の雛鳥たちが、あちこちでピーピーとひっきりなしに高い鳴き声を上げて、親鳥に食べ物をねだっていました。

　雲の中に隠れたまま、夕日は地平線の向こうに沈んでいき、雲は赤くなり、空は少しずつたそがれていきます。

　この間、カンムリカイツブリの雛鳥たちは、しじゅう鳴き続け、親鳥はうまく魚を捕らえられないのか、何度も湖に潜っては、再び水面に浮かび上がります。

　沈んだ夕日が、なおも淡い茜色の光を、雲や湖面に投げかけています。

　カンムリカイツブリの親鳥が、ようやく魚を捕まえました。

　かなり大きな魚のようですが、雛鳥は待っていましたとばかりに、魚を食べていきます。

　北西の空には、明るい桃色の雲と光が広がっていました。
*********************************************************************************************Bimbi di svasso maggiore piangevano venerdì sera,
affamati al Lago Trasimeno al tramonto.
Genitori si tuffavano diverse volte per accontentare i piccini
e finalmente uno svasso ci è riuscito!
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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