イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

入手できましたグリーンパス 8月末には電車や飛行機の利用にも

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 7月22日の晩に、ドラーギ首相から、レストランの屋内席や映画館など、様々な場面や活動でグリーンパスが必要となると発表があってから、イタリア全国で、新型コロナウイルワクチンの接種希望者及び接種者が倍増したそうです。

 一方、ウンブリア州で50代が接種希望を告げられるようになった当日、5月20日の朝、希望を申告したわたしは、同じ50代でも年齢が上の方から順番が振り当てられるらしく、また、できるだけ多くの人のワクチン接種を急ぐためにと、接種間隔が42日間であったため、6月10日になってようやく、接種を受けるワクチンはファイザーで、1回目の接種が6月12日、2回目は7月24日だという連絡がありました。


 そうして、7月24日土曜日に2回目のワクチン接種を受けたわたしは、実際にグリーンパスが様々な場面で必須となるのは8月6日金曜日からではあるのですが、いつグリーンパスを手にすることができるだろうかと、接種後からさっそく、それが気になりました。と言うのも、1回目のワクチン接種のあと、わたしはすでにグリーンパスを取得しているのですが、その有効期限は2回目の接種までとなっていたからです。

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 イタリア政府のキャッシュレス推進政策で、カードで買い物をして還元金を受け取るために、IOアプリを利用していたわたしは、6月の1回目のワクチン接種のあと、アプリ上で保健省からのメッセージを通じて、通称グリーンパス、正式名称COVID-19グリーン証明書(Certificazione verde COVID-19)が発行されたことを知り、アプリ上でそのままダウンロードして、入手していました。

 ただ、ご覧のように、わたしがグリーンパスを1回目の接種のあと受け取ったのは、接種から12日後の6月24日でした。そのため、もし2回目のワクチン接種後のグリーンパス発行も接種の12日後になるとすると、8月5日となり、グリーンパスが多くの場面で必須となる8月6日の前日になってしまいます。けれども、7月・8月は旅行に出かける人が多く、グリーンパスが取得できないと旅行の計画が立てられないために、慌ててワクチン接種を希望する人が大勢いるという状況なのですから、今回は接種後すぐにでもグリーンパスが取得できるのではないか、そんなふうに思って、ワクチン接種当日と翌日に、何度もIOアプリや電話へのメッセージ、政府のグリーンパスのサイトを確認したのですが、連絡はありませんでした。

 ところがそれで、どうせ8月6日までは必要ないのだから、発行が遅れてもいいかと思っていたら、昨晩、つまり、イタリア時間で7月25日日曜の晩に、土曜の朝に接種をした翌日、日曜の晩だというのに、

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保健省から電話にメッセージがあって、わたしのグリーンカードがすでに発行されているので、取得のためにはCOVID-19グリーン証明書のサイトでSMS中の認証コードを使うように、あるいは、IMMUNIアプリかIOアプリで連絡を待つようにとのことです。

 気づいたのが、真夜中近くになってからだったのですが、そこでさっそく、IOアプリを見ると、

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グリーンパスが入手できるようになっています。


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 そこでさっそく、まずはスマートフォンに、グリーンパスをダウンロードしました。

 そして、今日になって、やはり紙のグリーンパスもあった方が便利だと考えて、COVID-19グリーン証明書のサイトで、PDF版をダウンロードして、プリンターで印刷しました。

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https://www.dgc.gov.it/spa/auth/login

 ダウンロードページにアクセスするための公的個人認証には、SPID(公的個人認証システム、Sistema Pubblico Identità Digitale)の電子証明書、または電子情報がある身分証明書をスマホで認証することが必要で、わたしはSPIDを使いました。

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https://www.dgc.gov.it/

 SPIDで個人認証を受けると、わたし自身のグリーンカードをダウンロードできるページが、認証コードを入力しなくても現れました。

*7月28日追記:直前のウェブページのスクリーンショットは、先ほど新たに追加したもので、このページにはイタリア語で、4種のグリーンパスの有効期間・有効期限が記されています。
・ワクチン接種すべて完了の場合は、接種完了日から270日間(9か月)
・1回目のワクチン接種の場合は、2回目の接種まで。
・PCR検査の場合は、検査の実施から48時間以内。
・感染して治癒した場合は、治癒を証明する文書に記載された日付。以上、追記はここまでです。

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 グリーンパスには、氏名と生年月日、証明書番号と共に、

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発行者がイタリアの保健省で、ワクチンがファイザーであり、2度の接種が完了していて、2回目のワクチン接種がイタリアで7月24日に行われたこと、そして、このCOVID-19グリーン証明書の有効期間が、最後のワクチン接種から270日(9か月)間であることなどが記載されています。わたしよりかなり前に2回目のワクチン接種を受けていた夫も、昨日のうちにIOアプリから、グリーンパスをダウンロードして、入手しました。

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https://twitter.com/Open_gol/status/1419353030588256263

 先日の記事でも書いたように、ワクチン接種会場でも、皆が機会をとらえては、グリーンパスの入手方法を、医師などに尋ねていました。ニュースによると、この数日は、グリーンパスの印刷を頼むために薬局を訪れる人が後を絶たず、しかも、家族全員分の印刷を頼む人もいるために、1日に100枚以上の発行を余儀なくされる薬局さえあり、そのために時間や手間、費用がかかる上に、病気のために薬や処方箋を必要とする人が暑い中列に並んで待つことになって困ると、薬局から抗議の声が上がっているそうです。

 イタリアでは今後、8月末までには、飛行機や長距離のバス・電車を利用する際などにも、グリーンパスを必須化することが検討され、学校の生徒たちのワクチン接種が急がれると共に、教職員のワクチン接種を義務とするか否かなども、討議されていくようです。イタリア各地で、こうした措置に「自由を規制するもの」と反対する集会が行われていますが、保健省や医師などが言うように、ワクチン接種のおかげで、より自由で安全な、かつての平常の生活、経済活動を取り戻していくことが可能になるのだと思います。許可も得ず、マスクなしで密集して行われる反対集会のために、今後さらに感染が拡大していくことのないよう願っています。

*7月29日追記:今日の閣議で、列車や飛行機・船の利用にも、8月6日からグリーンパスが必要となる可能性があるということです。詳しくは次の記事をご参照ください。記事にはまた、1回目のワクチン接種の場合は、グリーンパスは接種後14日後から有効となるとも書かれています。さらに追記:7月29日、今日の昼のニュースによると、列車や飛行機・船の利用についての討議は、来週に持ち越されることになったようです。

- Corriere.it - Green pass obbligatorio dal 6 agosto per treni, aerei, navi: il piano del governo per i trasporti (28/7/2021)

関連記事へのリンク
- World Voice - グリーンパス、感染下のヨーロッパ通行許可証 イタリアの場合と日本からも入国可能に (2021/6/30)
- 日本でも日本語・英語で記したワクチン接種証明書が発行されることに (2021/7/1)
- イタリア8月6日からグリーンパスが店の屋内席での飲食や博物館などで必要に、緑美しい峡谷の写真を添えて (2021/7/23)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2021-07-27 09:16
グリーパスの取得完了、おめでとうございます!
記事を拝見していて、日本もはやすそうすればいいのにと思ったのです。
若い人の接種率が上がらないようなので、飛行機や長距離のバス・電車を利用する際にも、グリーンパスを必須化という流れになれば、状況は一変するのではないかと。
 マスコミで見た記事では、近畿大学の接種率は60%くらいで、残るのは消極的な層だと推測されているそうです。https://www.kindai.ac.jp/news-pr/topics/2021/07/032872.html
ワクチンを打ちたくても、身体の状況で出来ない方には、別途の配慮が必要かとも思いますが。
Commented by tokotakikuh at 2021-07-27 10:16
漸く・日本でも
この「グリーンパス」の詞がきかれるようになってきました
勿論・日本では渡航に必要だからです
国内での移動、にさほどの危機感が無いのですから

さて、オリンピックも熱を帯びてますが
今回、選手たちには
先陣をきって、ワクチン接種をお願いしたかったですね
そうあるべきだと、いうう事例が続出ですから

Commented by django32002 at 2021-07-27 17:24
”飛行機や長距離のバス・電車を利用する際などにも、グリーンパスを必須化することが検討されている”というイタリアの現状がよく分かりました。
日本でも同じような動きが出てきていますが、おそらく例のごとくいろんなゴタゴタが頻発して遅々として進まないのではと予想しています・・・。
Commented by milletti_naoko at 2021-07-28 00:12
ciao66さん、ありがとうございます。ある程度ワクチン接種が進んで、接種可能年齢の人の大半が少なくとも1回は接種を終えている状況になれば、移動や経済活動も継続しつつ、平常の暮らしを取り戻していくためには、有効だとわたしは思います。思ったよりも日本での接種が進んでいるようで、うれしいです。

打ちたくても接種ができない方のためには、安く検査が受けられるようにするなど、検討されているようで、それも大切だと、わたしも思います。
Commented by milletti_naoko at 2021-07-28 00:22
zakkkanさん、イタリアでは8月末に向けては、長距離の公共交通機関や、職場でのグリーンパスの必須化についても話し合いが持たれているようですが、日本でも本当は、国内での移動にも危機感を持つべき場合が多いのではないかという気がわたしはしています。

ワクチン接種が可能な国で、接種を受けずにきて開催国や他の選手たちに迷惑をかけるようでは、本当に困りますね。
Commented by milletti_naoko at 2021-07-28 00:28
django32002さん、イタリアではデルタ株によって感染が拡大しつつある状況で、そういう中で厳しい規制で活動や営業・異動を封じ込めずに、危機を乗り越えるためには、首相も言うように、グリーンパスの必須化が欠かせないのではないかと思います。
どうか日本の政治や感染対策が、よい方向へと向かっていきますように。
by milletti_naoko | 2021-07-26 23:51 | Covid-19 Italia | Comments(6)