イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ

 昨晩は久しぶりに、コルチャーノ(Corciano)の中心街を訪ねました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_22363713.jpg
Corciano (PG), Umbria 3/8/2021

 コルチャーノの歴史的中心街は、ペルージャからトラジメーン湖へと向かって走る無料高速道路のすぐ傍らの小高い丘の上にあります。コルチャーノは、イタリアで最も美しい村の一つです。数年前に解散してしまったコルチャーノの合唱団、コラーレ・テティウムに、夫と義弟が創立時から解散までずっと属して歌っていました。


 そのため、かつては毎年少なくとも年に2回、毎年、コルチャーノの中心街を訪ねて、冒頭の写真で美しい城門の向こうに鐘楼が見えている教会で、夫たちが歌う夏の合唱祭とクリスマスコンサートを鑑賞していました。

 ひっそりとして人気がないように見えるのに、それにしては駐車場の車が多いなあと、ようやく空いている場所を見つけて苦労して駐車した夫はぼやいていたのですが、城壁の中に入ると、中心広場のバールは、大勢の人でにぎわっていました。と言っても、並ぶテーブルの間にはきちんと距離が置かれ、皆がそのテーブルに座って、あるいは近くに立っておしゃべりをしていたのですが、それでも人が多いように思えたので、すぐにジェラートを食べたがった夫に、後にしましょうと言って、しばらく中心街の通りを歩きました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_22535849.jpg

 写真は、すれ違う人が写らないように、できるだけ人のいないときに人のいない場所を撮影していますが、時々ベンチに腰かけておしゃべりする人たちや、散歩をする人たち、夜9時を過ぎているというのに、自分たちだけであちこちを歩いたり、遊んだり、おしゃべりしている子供たちに出会いました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23002308.jpg

 そうやって、駐車場近くの広場から通りを歩き、冒頭の写真で鐘楼が見えていた教会の近くまで来ると、思いがけず、教会内部に照明がついていて、どうやら教会が開いているようです。ペルジーノの美しい祭壇画があり、かつて夫たちがしばしば歌った美しい教会を、せっかくだから久しぶりに訪ねてみたいと、いったん入りかけたのですが、一足先に入って、ちらりと中をのぞいた夫が、どうやら合唱団が練習のために集まっているようだと言います。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23044540.jpg

 歌を聴いてみたいなと、機会があればまた合唱団に参加したいと考えているらしい夫がそう言うので、しばらく教会の近くにとどまって、周囲の風景を眺めました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23073262.jpg

 この写真は、その教会近くの街灯が、下方の通りに落とす影がおもしろいなあと思って、撮影しました。

 しばらく待ってみても、歌声が聞こえてこないので、教会を離れて散歩を続けようとしたとき、向こうから、かつて夫の合唱団でいっしょに歌っていて、今もコルチャーノの新しい合唱団で歌っている知人がやって来ました。練習時間に遅れて、教会に来たとのことです。会うのも久しぶりだったので、いろいろおしゃべりをしました。そうして、せっかくなので、彼が練習のために教会に入るときに、「観光客です」と、一足だけ教会に入って、懐かしい教会とペルジーノが描いた聖母の美しい祭壇画を見せてもらうことにしました。最初は遠慮していた夫も、わたしたちが入るときに、やはり中に入って、懐かしそうに教会の内部を見渡していました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23125411.jpg

 通りを引き返して、バールのある中心広場へと戻ります。左手へと下っていく階段の下の方に、ちょこんと座っている猫が見えて、かわいらしかったです。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23143161.jpg

 夾竹桃が咲くこの右手に中心広場があって、このあと、そのバールでジェラートを買って、屋外席のテーブルで食べました。この頃にはもう午後10時が近かったのに、その頃になって、10歳前後だと思われる子供たちが何人もやって来たので驚きました。大人たちも少しずつやって来ては、バールで何か注文して、テーブルにつき、飲食とおしゃべりを楽しんでいます。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23201279.jpg

 ジェラートを食べ終えたあとは、こちらのアーチをくぐって、城門の外に出て、見晴らしを楽しみながら、駐車場まで歩きました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23215029.jpg

 この城門を出てすぐに、後ろをふり返って撮影したのが、こちらの写真です。近くからは撮影するのを避けていた子供たちも、この写真には遠くに小さくぼんやりと写っています。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23230850.jpg

 街灯や照明が淡い黄色だったかつての方が、夜景も趣があったよねと、二人でおしゃべりしながら、白い光でもやはりきれいな夜景を見やりつつ、駐車場まで歩きました。

 そうやって駐車場に着いたとき、わたしが、せっかくだから久しぶりに、あの懐かしい美しい門を見たいと言ったので、そのあとさらに道路を歩いて、冒頭の写真の門と鐘楼が見えるところまで行きました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23260030.jpg

 この階段の左手にも、広場があります。もう夜10時だというのに、お母さんらしき女性といっしょに、幼い子供たちがいて、何やらおしゃべりに熱中していました。

 「教会を訪ねたあと、そのまますぐに門から出ていれば、遠回りしなくても、この風景が見られたのに」と夫には言われましたが、

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23293803.jpg

おかげで風情ある中心街の散歩を、少しだけ長く楽しむことができました。

城門と町並み夜もきれいコルチャーノ_f0234936_23302615.jpg

このあとは、これまでとは別の小路を歩いて、駐車場まで戻り、それからペルージャへと帰りました。

 1時間ほどの散歩でしたが、久しぶりに美しく趣のある町を、ゆっくりと散歩し、知人にも久しぶりに会って話すことができて、うれしかったです。

 昨晩も、早めに夕食を終えてトラジメーノ湖に夕日を見送りに行ったのですが、夕日がわたしたちが到着する前に雲の中に沈んでしまい、帰り道、せっかくなので、どこかで散歩しようと、コルチャーノに立ち寄ることにしたのでありました。

*********************************************************
Passeggiata a Corciano di notte
Umbria, Italy
*********************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

トラックバックURL : https://cuoreverde.exblog.jp/tb/32386009
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by meife-no-shiawase at 2021-08-05 12:54
素晴らしく美しいところですね。
夜なのもあるのかまた雰囲気が素敵です。
猫ちゃんの映っている一枚は絵本みたいです。

ご主人さまは合唱をやられていたのですね。
教会の音楽なのでしょうか。
知り合いの方に会われるとは・・・
きっとご主人さまがまた合唱団に戻るように
流れができているのかな♪
Commented by tokotakikuh at 2021-08-05 14:47
夜の街並
素敵ですね・・
ご主人様は、合唱団ですか
イタリアといえば・・の想定内ですが
素晴らしいですね

写真を拝見しているには
人の気配を感じないのです
夏・夜・人々の楽しみ方なんでしょうね
Commented by milletti_naoko at 2021-08-05 15:06
メイフェさん、ありがとうございます。
これまでは祭りの開催中に訪ねることが多かったので、夜も明るかったのですが、このときは通りがひっそりとしていて、照明もやや暗く、けれどそれも美しいなあと思いました。猫ちゃん、なんとかふり向いてもらおうと、呼びかけたり猫の鳴きまねをしたりしてみたのですが、ちらりと向いただけだったので、写真はうまく撮れませんでした。

もともと教会のミサのときに合唱用の別席で賛美歌を歌っていた人たち、そして指揮をしていた人が母体となって生まれた合唱団なので賛美歌が大半でしたが、そうでない歌、恋の歌や地域の民謡などもたまに歌っていました。

合唱団に戻りたいなんて聞いたことがなかったのに、やはりかつて歌っていた場所で練習している合唱団がいるのを知って、どこかで望んでいた思いが表層に出てきたのではないかと思います。かつての仲間も歌っているので、そういう意味では参加もしやすいのではないかと思います。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-05 15:12
zakkkanさん、イタリアでは教会の毎週日曜日のミサや結婚式など祝いごとのミサの際に、一般の人も歌う場合が多いのですが、合唱団席にいる人たちが演奏をしたり合唱をしたりする場合が多いんです。そうやって集まって練習するうちに、教会だけではなく他の場所で、賛美歌以外の歌も、皆で集まって歌ってみようと、合唱団が生まれることもひょっとしたら多いかもしれないなと思いました。

エアコンがまだ普及していない家が多いイタリア中部では、真夏は晩になっても屋内が暑く、窓を開けたら虫が入って来てしまうこともあって、屋外に出て涼しく過ごす人も多いのではないかと思います。
Commented by ciao66 at 2021-08-05 17:31
鐘楼の有る教会の夜景が綺麗ですね。
冒頭のカーブを描いた明かり窓が印象的ですし、
見上げる鐘楼のオレンジ色の窓明かりも、
アーチの下を通る路地はペルージャに似ている感じもして、とても綺麗なところだと思いました。

(人のいない所を狙ったという静かな光景からは想像しにくいですが)夜なのに人が多いというのが残念なことですが、ご主人ゆかりの教会を再訪出来て、いい散歩になりましたね!
Commented by milletti_naoko at 2021-08-05 20:54
ciao66さん、ペルージャの隣町で、距離的にも近いので、やはり使われている石や建築方法に似たところが多いように思います。アーチはペルージャにも確かにたくさんあります。注意深く観察しながら、町を歩かれたんですね。

人が多いと言っても、20人余りの人が常時、かなり広い広場のそこここにいたということで、まったく人がいなくがらんとしているわけではなく、活気があるということです。ありがとうございます。いい散歩になって、よかったです♪
Commented by ririrouzu at 2021-08-06 15:45
外国のお城ですか?
城壁というか建物の壁
中世ヨーロッパを感じさせますね!
白馬に乗った王子様が、現れてきそうな雰囲気ね❣
イタリアは≪ローマの休日≫の映画で見た
知識しかなかったが、ネットで検索して
楽しんでいます(笑)
ここ広島県ですが今日の温度38度の猛暑です
Commented by milletti_naoko at 2021-08-08 16:47
ウンブリア州にはこんなふうに、丘の上に建つ町全体が城壁に囲まれて、城塞のようになっている町や村がたくさんあります。

記事を楽しんでくださっていると知って、うれしいです♪
広島もそんなに暑いんですね。どうかくれぐれもお大事にお過ごしください。
by milletti_naoko | 2021-08-04 23:34 | Umbria | Trackback | Comments(8)