湖の夕焼け・赤い月美しい夏の宴、トラジメーノ湖

　トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）の夕焼けが美しい湖畔のいつもの店で、昨夕、夫や友人たちと6人で、夕食とおしゃべりを楽しみました。電話で席を予約しようとしても録音された音声が流れるばかりなので、前の日に店に直接行ってみると、今は復旧しているものの、TIMの電話やインターネットがまったく使えない状態だったために、電話を受けることができなかったのだそうです。

Lago Trasimeno al tramonto, San Feliciano, Magione (PG), Umbria 12/8/2021
　8時だった待ち合わせ時間より、かなり早く着いたので、しばらく岸辺に行って、湖や夕焼けの眺めを楽しみました。桟橋では、結婚の記念写真を撮影していました。

　雨が降らず暑い日が続き、また、湖畔でもいくつか火事が発生し、その消火に湖の水が使われたためでしょう。湖の水位がすっかり低くなり、本来なら湖の底であるはずの地面がかなり見えています。

　結婚写真の撮影はなおも続きます。隣がキャンプ場で、今は滞在客も多いのでしょう、桟橋のすぐ近くにボートがあって、人も乗っています。
　この記念写真の撮影に、なんとドローンまで使っているのを見て、驚きました。

　ポルヴェーセ島（Isola Polvese）の向こう、左手にチェトーナ山（Monte Cetona）が見えています。岸辺をしばらく南へと歩くと、その右手に、最初は隠れていたアミアータ山（Monte Amiata）の山頂も見えてきます。

　友人たちの姿はまだ見えなかったのですが、8時前に店の人にあいさつして、予約していたテーブルまで行きました。昨日は久しぶりに、美しい夕焼けを見ることができました。
　記念写真の撮影も、この頃ようやく終わったようで、二人が桟橋を岸へと歩いています。

　食器棚にも、夕焼けの空と湖が映っています。他の客から離れたところをと、夫が予約したのは奥の席で、確かにマスクなしの客が近くで話をするようなことはなかったのですが、風通しが悪いために、ひどく暑かったです。
　ただし、ペルージャでは最高気温が35度を超える日が続き、また昨晩はあまり風が吹かなかったために、湖の近くでさえ、ひどく蒸し暑かったのでしょう。

　このあと到着した友人たちとあいさつし、注文をしていたら、日が沈もうとしていたので、すぐに岸の方へと駆けていき、岸からは少し離れたところから、ズームを使って、撮影しました。

　他にも、夕日を見よう、撮影しようと岸辺へと近づいた人が大勢いました。

　最近過食気味で、体重の増加も気になるので、昨晩はツナとゆで卵入りのサラダを注文しました。夫や他の友人たちは、皆ピザを頼み、「今夜はピザが冷めるまでに時間がかかるね。辛口のサラミを食べると、よけいに暑いなあ。」などと言いながら、食べていました。グラスに１杯頼んだ白ワインが、昨晩はひどく少なかったのが気になったのですが、あまり飲まないわたしには、無理せずに飲める量でした。

　食事とおしゃべりに夢中になっていたら、夫が月がきれいだと言います。わたしの席からは月は見えなかったのですが、そうと聞いて、外に出ると、三日月が出ています。

　地平線に近づいた月が、赤く大きく見えて、その月が湖面に赤い光を投げけかる様子が美しいので、午後10時前に、再び写真を撮りに、岸辺へと向かいました。

　目には赤く見えた月が、写真には白く写ってしまうのが残念です。このあと、もっと夕日が地平線に近づく頃に、また撮影したいと思っていたのですが、またもやおしゃべりに夢中になって、気がつくと月はもう沈んでしまっていました。


　前回、4人で食事をしたときに、「ディーラーが語った車に書かれた日本語の意味」をわたしに尋ねた友人とその奥さんも、昨晩はいっしょにいて、奥さんと話すと、どうも友人がディーラーからそういう説明を受けたときには、奥さんもいっしょだったらしく、「はっきりは覚えていないけれど、例えば信頼性（affidabilità）とか、そんなふうに車づくりや企業の精神を表すような言葉を三つ、確かに言っていたのよ。」と言います。そして、友人が聞き間違えたわけではなく、「スズキ」のそれぞれの文字が、それぞれ意味を持つ言葉だと、ディーラーの担当者が語ったようです。

　それで、わたしが二人に、やはり日本語を教える同僚でもある日本人の友人も、スズキのそれぞれの文字に意味はないと言っていたと言い、「漢字と違って片仮名は表音文字なので、表すのは音であって、意味ではない」のだと再度言うと、「今度ディーラーに行くとき、いっしょに行ってみようか」と友人が笑いながら言っていました。
　社員研修か何かで語られた社の精神を、社員の人が車体に書かれた日本語の言葉だと勘違いしたのかもしれませんし、教えた人がそう思い込んでいたのかもしれません。あるいは、誰かが冗談でそう言ったのを、友人に語ったディーラーの担当者がうのみにしたのかもしれません。ちなみに、友人の新車はスズキのS-Crossで、運転中に目の前を走る車の形と色を見て、一目で気に入り、なんとその日のうちにディーラーに行って、購入を決めたということです。
　皆でいつまでもおしゃべりを楽しんで帰宅したら、なんともう午後11時半でした。この6人での集いは昨年から時々あるのですが、そのうち4人が夫も含めてウンブリア州庁の職員であるために、つい仕事の話になりがちです。昨晩は、席順のおかげもあって、夫たちの仕事から離れた、いろんな話を皆ですることができたので、わたしも終始楽しむことができて、よかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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