イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

冷やし中華風パスタうれしいペルージャの夏

 テラスですくすく育つバジルの葉と、畑で育つトマトとサニーサラダ、そうして、やはり我が家の鶏が産んだ卵で作った卵焼きを、生のままのニンジンと共に、パスタの上に飾りつけて、上からゴマを散らしました。

冷やし中華風パスタうれしいペルージャの夏_f0234936_22064094.jpg
2021/8/18

 冷やし中華風の具を載せたかったのですが、急に思い立ったので、ハムがなかったのです。キュウリは畑にあるかと思ったら、水不足のため育たないようで、代わりにバジルの葉とサニーレタスを添えました。ならばいっそモッツァレッラチーズも、冷蔵庫にあるので使ってもよかったのですが、冷やし中華はやはり卵焼きがおいしいと、卵焼きをたくさん載せることにしました。

冷やし中華風パスタうれしいペルージャの夏_f0234936_22115581.jpg

 イタリアのスーパーでわたしが購入したゴマ油は、有機栽培のゴマを熱を加えずに圧搾したもので、日本でよく見かけた焙煎したゴマをしぼったゴマ油とは、色も風味も違うのですが、それでも、日本のレシピでいろいろな料理を作ってみると、おいしい味を楽しむことができます。わたしが今使っているのは、よく行くスーパー、Coopの商品ですが、同じような商品はアマゾンイタリアでも売られています。(たとえばこちらの商品

 最近作った料理の中に、ゴマ油やしょうゆ、酢を使うものがあり、食べながら、冷やし中華のタレに似ているなと感じて、以来、久しぶりに冷やし中華が食べたいと思い始めました。中華麺でなく、パスタを使っても、タレさえうまくできれば、きっとおいしいだろうと、レシピを探すと、いろいろあります。わたしが今日参考にしたのは、以下の三つのレシピです。

白ごはん.com - すっきり美味しい!冷やし中華のタレ(つゆ)の作り方/レシピ
クラシル - タレから作る 基本の冷やし中華 レシピ・作り方
クックパッド - 冷麺(冷やし中華)のタレ

冷やし中華風パスタうれしいペルージャの夏_f0234936_22283284.jpg

 三つのレシピで、酢としょうゆとゴマ油、砂糖の比率が微妙に違い、白ごはん.comのように手元にないみりんが必要なものもあるので、作ってみる前に、それぞれのタレの材料と量を書き出してみました。

 そうして、大さじや小さじで計量する方が作るのに便利であることや、わたしは酢っぱいものは苦手であること、砂糖は少ない方がよかろうこと、みりんはうちにないことを考慮して、オレンジ色の線で囲んだ材料と分量で、タレを作ることにしました。今回試しに作った一人分のタレの材料は以下のとおりです。

・酢 大さじ2杯、しょうゆ 大さじ 2杯、ゴマ油 大さじ1杯、水 大さじ2杯
 黒砂糖 大さじ1/2杯、生姜 ひとかけの半分をすりおろしたもの、ゴマ 適量

 イタリアのスーパーで売られている黒砂糖は粒が粗いので、白ごはん.comのレシピにならって、酢としょうゆを沸騰させて、その際に黒砂糖も最初から加えておいて、完全に溶けるようにしました。

 イタリアでは一般に冷たすぎるものは体や胃を冷やしてよくないと言われることもあり、冷水ではなく常温の水を使い、まだ熱いタレは冷蔵庫に入れずに、室温で冷ましました。タレだけを味見したときは、生姜を入れすぎて失敗したと思ったのですが、パスタや具と混ぜ合わせると、生姜の味は特に感じられず、さっぱりとした懐かしいあの冷やし中華のタレの味がしました。


 
 麺として使ったのは、夫の従兄の勧めで買って以来、夫もわたしも気に入っているラ・パスタ・ディ・カメリーノ(La Pasta di Camerino)タッリャテッレ(tagliatelle)です。

 ふだんの習慣で、ついいつもパスタをゆでるときのように、沸騰したお湯に塩を入れてしまったのですが、ゆで上がったパスタの上に水を流して冷まして味見したら、特に塩味がするわけでもなく、冷やし中華の懐かしい風味と共に、おいしく食べることができました。

 夏になってから、ずっと作って食べてみたいと思っていたのですが、夫はそもそもロングパスタが好きではない上に、パスタのこういう食べ方が好きかどうかも分かりません。最近は夫が在宅勤務で、昼食時に家にいることが多く、わたし一人で食べるときには、前夜炊いたごはんが残っていました。今日は、夫が突然、「今日はぼくは1日断食をする」と言い出して、わたしにも、「君もしてみたら体にいいよ」と夫は言っていたのですが、ふだんから朝食は食べずに半日断食をすることが多いわたしは、断食には参加せずに、これは絶好の機会と、冷やし中華もどきを作ってみることにしたのです。

********************************************************************************************************************************
Pasta fresca alla giapponese, un po' italianizzata

con salsa fatta con 30ml di aceto, 30 ml di salsa di soia, 30 ml di acqua, 15ml di olio di sesamo, 7.5ml di zucchero e un po' di zenzero grattugiato.
Di solito come ingredienti mettono sopra cetrioli, prosciutto cotto oltre alla frittata e ai pomodori ma mi sono arrangiata con cibi che ho trovato a casa.
********************************************************************************************************************************

 急に思い立ったので、間に合わせの材料で作りましたが、懐かしくおいしい味を存分に楽しんで、幸せ気分を味わえたので、夏の間に、また作って食べてみたいと思います。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

ブログテーマ:夏の食材
Commented by ririrouzu at 2021-08-19 08:08
故郷の冷やしラーメンは
なつかしいでしょうね〜(笑)
パスタで作るのですか?
こちらは線状降水帯の雨で
中国地方では大雨警報で被害で
土砂崩れなどがありました
Commented by mariko789 at 2021-08-19 09:11
なおこさん、こんにちは。
冷やし中華風パスタ、綺麗だし食欲をそそりますね!
バジルは大好き。私も作ってみよう(*'▽')
食材にもこだわって素晴らしいです。
Commented by meife-no-shiawase at 2021-08-19 14:24
美味しそうですね~。
お野菜もたっぷりで夏の暑いときにでも食が進みそうです。

なおこさんのブログには時々日本料理のお店もでてきますが
普段はあまりおうちでは日本料理というか、日本の調味料などを使ったお料理はあまり作りませんか?

台湾は日本料理が好きな人が多いですが
私の友人たちが来た時にカレーやおでんは大変喜ばれましたが
煮物や酢の物は不評でした。笑。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-19 15:19
ririrouzuさん、中華麺はなかなか手に入らず、パスタでも十分あの懐かしい味を楽しむことができました。日本でとりわけ好きだったわけではないけれど、長い間食べずにいると、食べたくなる、そういう料理がいろいろと増えてくるんです♪

それは心配ですね。どうかこれ以上被害が広がらず、皆さんが安心して過ごせる日々が戻ってきますように。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-19 15:24
mariko789さん、こんにちは。
ありがとうございます♪ ありあわせの野菜を卵焼きと並べてみて、後からああナスはないけれど虹色みたいだと、自分でもうれしくなりました。

インターネットのおかげで、日本では自分で作ってみようと思ったことがないタレやルウなどのレシピが分かり、異国にいても、日本の食材が手に入りにくい地方の町に暮らしていても、懐かしい味を楽しめるのがありがたいです♪
Commented by milletti_naoko at 2021-08-19 15:34
メイフェさん、ありがとうございます。ずっと作ってみたいと思っていたのですが、夫の急な断食宣言のおかげで、食べてみることができました♪

夫が好きなものとそうでないものがあって、わたし一人のために作るのも手間だなあと、頻繁に作るわけではないのですが、トンカツやカレー、みそ汁に肉の生姜焼き、巻き寿司やちらし寿司など、時々作って食べています。カレーは、夫が若い頃にインド旅行をしたことがあって、そのときかなり長い間友人たちと滞在したからか、夫が好きなので助かります。トンカツも、ミラノ風カツレツに似ているから(夫が言うにはミラノのが元祖、あらウィーンのは?)、喜んで食べてくれるのですが、今はひどく暑いのでしばらく揚げていません。

煮物と言えば、肉じゃがは夫も、おいしいとは言わないものの文句も言わずに食べるのですが、炊き込みごはんの味は好きではないようです。酢の物はわたし自身苦手なので、最近作っている酢が入っている料理は、わたしがおいしいと感じるほどなので、酢がそれほどは強くないものかと思います。イタリアでも好みが分かれて、例えば、サラダをあえるとき、オリーブオイルと酢と塩を使ってあえるのですが、大勢いる場だと、もっと酢を効かせなければという人と、酢はまったく入れない方がいいという人と、好みがかなり分かれます。わたしはほんの少しだけ入れたい方です。
Commented by Penta at 2021-08-19 15:49 x
イタリアでイタリアで育てた物で作るので、さしずめ冷やしイタリアンですね。(笑)

ゴマ油も製法が違ったのがあるんですね。

そちらでは、窓に付ける網戸はないんですか?
日本では、窓の所に吊るしておく蚊とか何種類かの虫除けの防虫剤で半年程度長持ちする「虫コナーズ」と言うようなのがあります。
外の郵便受けの所に吊るしているんですが、割と効果あります。
外用に使っているので部屋にはあまり効果があるか分かりませんが。

ちょっと前に「スズキ」の意味、ありましたが、ひょうとして「ス」は何々、「ズ」は何々とそれぞれに会社の方針を当てはめている説明を聞いたのかなと思いましたが、イタリアなので「SUZUKI」になりますから、そうではないなと考え直しました。(笑)
調べると、漢字の意味では神の祭礼に関係する姓氏とありました。
Commented by tokotakikuh at 2021-08-19 16:00
一工夫・ひと手間
日本独自の関西風に言えば冷麺です(* ´艸`)クスクス

我が家も
野菜をたっぷり食べれるので、これは
夏場のランチメニューです

パスタで・
一度、試してみたいです(* ´艸`)クスクス
Commented by sunandshadows2020 at 2021-08-19 22:13
私も冷麺は夏の間には数回食べたい方です。
今ではグルテン抜きなので米麺で作りますが、夫用にはスパゲティ麺で作ることもあります。
あまり違和感なく食べられる様です。
暑い日のランチにさっぱりしていて美味しいですね。
ご主人は1日絶食でしたか?
私は最高20時間まで、それ以上は無理の様です。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-19 22:43
Pentaさん、確かにパスタにトマトやバジルというと、イタリア色も強いですよね。冷やしうどんだと麺つゆですし、冷やしイタリアン、冷やしパスタだと、こちらではプーリアの人が、パスタを冷やして、ゆで卵やトマトなどとあえるのを見て食べたことがあります。冷やし中華風と言うのは、決め手のタレが冷やし中華のタレで、このタレの味で食べたかったからなんです。

ゴマ油をこんなふうに作るのは、エクストラヴァージンのオリーブオイルをそうやって作る慣習があるためかもしれませんね。

窓につける網戸はイタリアでも売られているのですが、すべてに取りつけるとなると大仕事で、夏は夫も水やりに忙しいため、やはり春や秋に準備しておかなければいけませんね。

友人に聞かれた言葉はカタカナで書かれたスズキだったのですが、いっしょに説明を聞いたという彼の奥さんの話を聞いても、社是がスズキの3字で表されていると、説明をしたディーラーの人が、おそらくは日本語の文字も漢字と同じようにそれぞれが意味を持つはずだという思い込みから、そう考えてしまったのではないかと推察しています。
Commented by tawrajyennu at 2021-08-20 10:54
こちらからも・・・
冒頭の写真、どうみても冷やし中華。
とても、パスタで作られているとは思えませんね。
でも、サラダパスタというのもあるので、
パスタ麺を使って冷やし中華風もありですよね。
イタリアでもごま油が作られているとはしりませんでしたが、お料理にもよく使われるのでしょうか?
私は、普通の焙煎した胡麻から採るごま油の
香りが好きで、よく使いますが、太白ごま油という、焙煎してない胡麻から作ったものも、よく見かけますよ。
イタリアでは、冷たすぎるものは、体に良くないとされるんですね。
日本だと、冷たいものは冷たく、暖かいものは暖かくですよね。
私も冷やし中華やそうめんを食べる時、いつも氷水で麺を必ずひやしてましたが、体には普通に常温が良いのですね。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-22 22:12
タワラジェンヌさん、そうすると日本でもサラダパスタというものがあるんですね。幼い頃に食べたマカロニサラダをふと懐かしく思い出しました。

ごま油は従来のイタリア料理のレシピでは見かけることが少ないので、やはり中国やアジアなど東洋の料理を作るのに使うことが多いのではないかと思います。日本でも焙煎していないごまからできたごま油も売られているんですね。

わたしも冷たすぎるものがよくないとはイタリアに来て初めて知りました。これは極端な例ですが、体がほてっている運動直後に冷たすぎる飲み物を飲んで、気を失いさえした友人もいます。
by milletti_naoko | 2021-08-18 22:59 | Gastronomia | Comments(12)