イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

グラン・サッソ迫るアブルッツォ聖地、絵はがきが日本に着いたのはひと月後

 7月のアブルッツォ旅行では、グラン・サッソ(Gran Sasso)の美しい高峰や高原を訪ねる前に、アブルッツォ州の守護聖人を祀る教会、悲しみの聖母の聖ガブリエーレ教会(Santuario di San Gabriele dell'Addolorata)を訪ねました。

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Santuario di San Gabriele dell'Addolorata, Isola del Gran Sasso d'Italia (TE), Abruzzo 21/8/2021

 教会は、最高峰、コルノ・グランデ(Corno Grande)をはじめ、グラン・サッソの高峰が目前に迫る村の高みに建っています。

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 わたしは、この聖地のことも聖人のことも、旅行中に初めて知ったのですが、夫は、遠い昔、知人にアブルッツォ出身の人がいて、話を聞いたことがあるのだそうです。

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 教会のクーポラには、グラン・サッソの上空で、天使たちと共に空の高みを見上げる聖ガブリエーレが描かれています。

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 大勢の信者たちが訪れてミサに参列し、聖人の亡骸に拝謁できるようにと、すぐ近くに築かれた大きな教会は、感染下であるために、入場や順路の規制がありました。

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 ステンドグラスから差し込む日の光が、床や長椅子に投げかける光と色が、とてもきれいでした。

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 この教会を訪ねたあと、信仰心の篤い義父母や友人が喜んでくれるだろうと、教会の土産物屋で、聖地の絵はがきを購入し、日本の父に送ろうと、アブルッツォの風景写真が美しい絵はがきも買いました。土産物屋では切手も販売していて、店の人が、教会の脇に手紙を投函できるポストがあると教えてくれたので、すぐに書いて切手を貼り、絵はがきを投函したことは、以前にも記事でお話ししています。


 絵はがきを投函したのは、7月21日水曜日の朝11時過ぎのことです。

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 絵はがきは、投函から9日後の7月30日金曜日に、ペルージャの義父母宅に、13日後、8月3日火曜日に、リミニの友人宅に到着しました。日本の松山に住む父のもとには届いたのだろうかと、時々思い出してはいぶかっていたら、8月22日日曜日、つまり、投函してから1か月後に、「今日絵はがきが届いたよ」と、お礼の電話が父からありました。イタリア国内でも配達にかなり日数がかかったので、教会のポストだから、ひょっとしたら収集がそれほど頻繁ではないのかと思っていたら、父によると、なんと消印の日付は、わたし自身が絵はがきに書いた日付と同じ7月21日だったそうです。

 夫は、以前にわたしが日本からペルージャに送った絵はがきが4日で届いたのに驚いたと言っています。日本の郵便局のサイトで調べると、松山からイタリアへの絵はがきの航空便は、料金は70円で、配達日数の目安は6日とあります。イタリアから日本に絵はがきを送る配達料金は、近年ひどく高くなって、今は2.40€もするのにと、届いた日にこの件についてSNSに投稿したら、イタリア旅行中にしばしば絵はがきを出しているという方から、数年前から料金が倍になったのに、配達は遅くなったのだというコメントが寄せられていました。

 イタリアから日本に絵はがきや手紙を送る際の配達料金のあまりの値上がりに、最近では投函することが少なくなっていたのですが、今回の件を機に、国内での配達料金はともかく、イタリアと日本の国際空港間の配達の料金は同じはずで、いったいどうして2国における料金とサービスにこんなに違いがあるのだろう、もし2.40€払っているのに船便で送ったのだとすると、その浮いた料金はいったい誰の懐に入っているのだろう、そもそも国際郵便のここまでの値上げと配達の遅延が許されるのだろうかという疑問が湧き起こってきました。個人で突き止めるのは難しいと思うのですが、機会があれば、何とか調べてみたいと思っています。

 配達に1か月以上かかったものの、絵はがきが、とにもかくにも無事に父のもとに届いたと知ってほっとしています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:お気に入りの場所やお勧めスポット・お店を教えて!
Commented by tokotakikuh at 2021-08-26 13:33
笑えないお話ですね
日本人には、思考できない行為です
しかし、無事に届いたので、よしとしましょう

素晴らしい一枚の絵ハガキは
素敵ね、愛を添えたメッセージでもあるのですから
出来れば・ホットな状態で、届いてほしいですね

床に映し出される、ステンドグラス
みてみたいです・・
Commented by meife-no-shiawase at 2021-08-26 14:44
郵便事情。
これは自分ではどうしようもコントロールできないですもんね。
でもイタリアからの絵葉書。
お父様、きっととても嬉しかったと思います。

メールやLINEなどで気軽に世界中と連絡が取れるようになって
絵葉書などを出すことも減りましたが
以前から集めているはがきがいっぱいあるので(笑)
少しずつ出してみようかな~って思いました。

いつかなおこさんの住所を教えて下さい。
台湾からイタリアに出してみたいと思います♡
Commented by ciao66 at 2021-08-26 16:47
教会のクーポラに山の絵が描かれるのは珍しいですね!
聖人が山の上空にいるようだし、まるで天開いていていて、そこに山が有るようにも見えますね。

郵便の謎、船便になっていた可能性が有るということですね。
専用の国際郵便はがきとは扱いが違ったのでしょうか?
謎ですね~。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-28 23:42
zakkkanさん、まさか1か月も要するとは思いもしなかったのですが、そんなにも時間がかかったのに、届いてくれたので、よかったということにします。

教会に入ったとき、時々ちょうど彩り美しいステンドグラスの光と色が、床や壁、机の上を彩っていることがあって、きれいだなと感嘆しています。予期していないだけに、なおさらのこと。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-28 23:48
メイフェさん、値段が倍以上になったのに、いつの時代かと思うような配達日数。いつか調べてみたいと思ってはいますが(どうやって?)、とにもかくにも、無事に届いて本当によかったです。父もとても喜んでくれました♪

まあ、メイフェさん、ありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2021-08-28 23:54
ciaoさん、いつか詳しくご紹介しようと思って、今回は書かなかったのですが、この聖ガブリエールが暮らして亡くなった修道院は、グラン・サッソの山が目前にそびえる上に、成人は若い頃にも、シビッリーニ山脈に過ごし、山にゆかりが深い人であったためではないかと思います。

ペルージャに7月30日、リミニに8月3日に届いているので、ローマにもその頃には届いていたと思われます。飛行機で日本まで飛んだのであれば、日本国内でそんなにかからないでしょうから、いったいなぜにと、本当に不思議です。
Commented by sunandshadows2020 at 2021-08-29 00:02
今やWi-Fiやスマホで手軽に連絡法があり、手紙、葉書など出すことが極端に減りました。
私の友人の中で二人、いまだに手紙を下さる方々がいますが、手間をかけて書いてくれたと思うと嬉しさ倍増します。
メールは読み返すことはないのに手紙は何回か読み返したり、残しておいて何年後かに読んでみるのも楽しみです。
何故、葉書がそんなに手間取ったか気になりますね。
日本、カリフォルニア間は4日ですが。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-29 00:24
お転婆シニアさん、カリフォルニアからは4日間ですか! やはりこの絵はがきの配達にかかる時間が、これが手紙もそうだとすると、とんでもないことですね。値段も日本の倍以上するというのに。

義父母も父も喜んでくれたので、また機会を見つけて出したいと思いつつ、かかりすぎる日数と料金を思うと、困ってしまいます。これでは、旅行の最初に出しても、よっぽど長い旅行でない限り、結局はわたしたちの方が絵はがきよりも先にうちに着いてしまいそうで。
by milletti_naoko | 2021-08-26 01:11 | Abruzzo | Comments(8)