イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

遠い夏の海の友情 遠距離で今も続き再会と祝いの宴

 夫たち3兄弟は、幼い頃から両親や伯父と共に、夏になれば、アドリア海岸はリミニ県の浜辺近くのアパートを借りて、長く滞在していました。1985年頃、3兄弟が青春真っ盛りの夏に、やはり同じ海辺のアパートを借りて長く滞在していた、北イタリアのコモの家族の5姉妹と親しくなったそうです。

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Gatto Nero Ristorante, Perugia, Umbria 26/8/2021

 その初めての出会いから数年後に、その5人姉妹の一人の結婚式に、夫たち3兄弟が皆招待されたのは、以後も、海辺やペルージャやあるいはコモで、時々出会うことで、交流が続いていたためでしょう。

 昨晩は、真珠婚式を9月に控えたその5姉妹の一人とそのだんなさんが、南イタリアへの旅行からの帰りにペルージャに滞在するからと、3兄弟とその妻たち、そうして、コモの姉妹たちをよく知るペルージャの友人に、夕食を共にしようという誘いがありました。あんなこともあった、こんなこともあったと、皆昔話に花が咲いていました。

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 わたしは、ラグービアンコのピーチと、サラダを食べました。シエナ地方のパスタ、ピーチ(pici)は、見かけも食感もうどんによく似ているので、メニューにあると、つい頼んでしまいます。寿司も冷やし中華もうどんも、日本に住んでいた頃は、特に好きな食べ物というわけではなかったのですが、長い間食べずにいて、めったに食べられないためか、今は時々食べたくなります。

 店の人が親切で、記念写真の撮影を快く引き受けてくれました。

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 おしゃべりがはずみ、店を出てからも店の前でひとしきり話をして、午後11時頃に、駐車場へと向かって歩いていたら、夜空にきれいな月が見えました。慌てて撮影したので、写真では、輪郭がぼんやりしています。

 ぜひコモに来てねと言ってくれる二人と、皆、名残を惜しんであいさつをしました。イタリアの人たちの、そうして夫たちの、こんなふうに友情や縁を大切にするところが、すばらしいと思います。

Gatto Nero Ristorante
Via della Pallotta, 18 - 06126 Perugia
Tel. : +39 075 31783
Sito: https://www.gattoneroperugia.it

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Serata lieta con amici da lontano,
ritrovarsi dopo tanto tempo ieri sera a Perugia.
Amicizia longeva a distanza dagli anni '80
tra Como e Perugia iniziata a Rimini.
Molto bella e sorprendente!
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cocue-cocue at 2021-08-28 06:39
素敵な交流のお話ですね。
海の近くにアパートを借りて長期滞在、そこで知り合った家族と長年のやりとりと往来。
本当に羨ましい限りです。

文化やその成熟度の違いなのでしょうか、日本では海の近くの長い休暇もまず望めないですし、長年のの付き合いといえばまずは血縁者含めた親戚が最優先されます。
本人が強く望むかどうかに関係なく、限られた休暇を(コロナで変わりましたが)満員電車や渋滞する高速道路を使っての帰省に割かざるを得ない人も少なくありません。

私自身は帰省のしばりもなく自由にやっていますが、今回ご紹介いただいたようなお話を伺うと、イタリアの豊かさがいろんな意味で本当にうらやましいです。
同時に、日本であくせく暮らしていて、人ははたしてどんな幸せを目指しているんだろう、とも。

いろんな意味でゆとりがないのが日本社会であり、人の価値なのだろうと改めて感じました。
ゆとりがないから判断基準も硬直的・画一的になりがちですし、時間的にも人間関係の面でも拘束される場面が非常に多く感じられる。
そこに違和感もなく、むしろ拘束が快適な人にとっては楽しいのかもしれませんが、ほかの選択肢を選ぶのに無駄なエネルギーを割かざるを得ないという点で、日本って本当に窮屈だ、などと考えていた次第です。
Commented by meife-no-shiawase at 2021-08-28 18:36
わ~♪いいですね~♪
ご家族の集まり♪楽しそうです。
なおこさんもまったく違和感がなく溶け込んでいらっしゃる。
イタリアの方はなにか雰囲気が東洋系(ちょっと変な表現ですが)ですね。

ピーチっていうんですね。
本当に細いおうどんみたいです。

コモ。素敵なところですよね~。
一度しか行っていませんがものすごく印象に残っています。
コモに住んでいらっしゃるなんて羨ましい~。
Commented by 3841arischan at 2021-08-28 21:08
なおこさん、旧知の友が訪ねて来てくれるって、素晴らしいですね(^^♪
縁があっての事だと感じずにはいられません(^-^)
美味しいお店での夕食会も、羨ましいです♡
私も、ピーチというパスタ、旅行中に食べたことあると思います♡日本人は、こういうモチモチしたものが好きだと思います♡
長い事食べないでいると、食べたい気持ちが増すのは、分かります、海外旅行にたった2週間だけ行ってるだけで、和食が恋しい私ですから(^-^)
Commented by milletti_naoko at 2021-08-29 00:35
cocue-cocueさん、遠く離れていて、会える機会が少ないのに、それでもこうして友情を大切にして、息の長い、そして深いつきあいが続いていることが、すばらしいと思いました。

おっしゃるように、日本ではまず、長い休暇を海辺で過ごすことが難しいですよね。イタリアでは親戚や家族も、少なくともわたしの周囲の人たちを見ると、とても大切にして、日頃からつきあいがあるように思います。

わたしも、日本にもすばらしいところがたくさんあると思う一方、イタリアに暮らして、自分のための時間や、家族、友人たちと過ごせる時間を多く持てることをありがたく感じています。おっしゃるように様々な面で、人それぞれの個性や自由がイタリアの方が尊重されているように思います。
Commented by milletti_naoko at 2021-08-29 00:49
メイフェさん、コモの5姉妹のうち、別の一人とはほぼ毎夏あっているので、よく知っているのですが、今回の姉妹夫婦は、わたしは義弟の結婚式の日に会ったようなのですが、参加した人が多かったためにうろ覚えで、今回初めて、じっくりとあれこれ話すことができました。ちょうど来客に近い中心に近い席だったため、感染は少し気になりましたが、会話に参加しやすかったのも、ありがたかったです。

コモ、わたしも一度だけ、初めてのイタリア旅行で訪ねて、船でも観光したのを覚えています。メイフェさんもいらしたことがおありなんですね!
Commented by milletti_naoko at 2021-08-29 00:56
アリスさん、遠い昔に若い頃、海辺で出会ったその縁が、互いに遠くに住んでいるのに、今もなお続いていることが、すばらしいと思いました。

ピーチもキタッラも、わたしは日本の麺とにているので、懐かしくておいしく思うのですが、なるほど日本からいらして食べられてもやはりおいしいのですね♪

食への好奇心旺盛なアリスさん冴えですか! やはり生まれたときから食べ慣れている食事に、体も心も味覚も慣れているのでしょうね。ペルージャに滞在中も、できるだけ食事はごはん、和食でなくてリゾットでもいいからと希望をされた、通訳のお客様もいらっしゃいます。
Commented by tokotakikuh at 2021-08-29 14:20
お話を聞いていると
ヨーロッパの人たちにとって
夏のバカンスは、外せない意味合いを知りますね

滞在するから、うまれる縁ですね
そして、再会するから、またね、があるのですね

身近過ぎると、見過ごしますよ
遠く離れると、ふと、思い出すのは?
やはり食感ですね・・
Commented by milletti_naoko at 2021-08-29 22:07
zakkkanさん、1960年代に高度経済成長期に突入した頃から、イタリアでは夏を海辺で過ごすのが慣習になったのだそうですが、ウンブリアはイタリア中部で唯一海がない州で、海から遠く、日本と違ってイタリアは海藻が日常の食生活に自然とあるわけではないので、ヨウ素が不足気味であることもあって、夏にはできるだけ海辺で子供が過ごせるようにすることは、健康のためにも必須だと考えられていたようです。

離れてみると食べたくなる、そういう食べ物がいろいろあります。
Commented by sunandshadows2020 at 2021-09-01 08:04
そのようなお付き合いが出来るご家族って良いですね。
心のゆとりを感じます。
ピーチ、うどんにやや近い太さですね。私も寿司、冷やし中華、うどんなど好きでは無かったのに、無いとなると欲しくなるものらしいです。
Commented by milletti_naoko at 2021-09-02 17:05
お転婆シニアさん、イタリアの人って、こんなふうに国内に限らず、旅先での出会いを大切に長くつきあっていることが多いのに驚きます。夫の友人の中には、若い頃、友人たちと東南アジアを旅行中に出会って、今も皆の間でつきあいが続いているという友人もいるんですよ。

ないと懐かしくなるのですね、きっと。時々妙に食べたくなります♪
by milletti_naoko | 2021-08-28 04:24 | Altro | Comments(10)