イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

あらそんな おかげでゆっくりと愛でる夕景、トラジメーノ湖

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 水曜の夕方、午後7時過ぎにトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)の岸辺に向かうと、まだ太陽がまぶしく輝いています。

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San Feliciano, Magione (PG), Umbria 1/9/2021 19:09

 湖畔の店で共に夕食を、隣人と義弟夫婦と共にすることになっていたのですが、午後7時に着いて、駐車場で待ってみても、隣人が来る気配がないので、わたしと義弟の奥さんは、湖をもっと近くから見ようと、浜辺まで歩きました。

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 水位がひどく低いのですが、それでも、水遊びを楽しんでいる人たちがいます。

 隣人から、着くまでにまだ20分かかると電話があったからと、夫たちも岸辺にやって来ました。

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19:25

 4人で、桟橋の先端まで歩いて、眺めを楽しんだり、おしゃべりをしたりしていたら、夕日が雲に隠れ始めました。

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19:27

 雲に隠れてしまう直前の日の輝きと、雲や日の光を映す湖が、とてもきれいです。

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19:28

 太陽はいったん雲の向こうに隠れてしまいましたが、下方の空や地平線へと差す日の光も見えるので、そのうち夕日がまた見えるはずだとわたしが言うと、夫と義弟の奥さんは、見えないんじゃないかなあと言います。

 このときは、空の雲や光、色そのものよりも、そういう空の光と色を映す湖の美しさに感嘆しました。

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19:33

 雲の下から、夕日が顔を出し始めました。湖に投げかける金色の光と、地平線近くのオレンジ色の空の水鏡がきれいです。

 隣人が来るだろうかと、夫や義弟はしばしば後方をふり返っていたのですが、隣人は予定を変更して、奥さんと子供をうちに送り届けてから来るとのことなので、「来るのは日が沈んでからでしょう。だからここで夕日を見送りましょう。」と言うと、二人とも納得してくれました。

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19:37

 店の隣にあるキャンプ場に滞在する客も、ボートから夕日を眺めているようです。

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19:43

 そうして、夕日は、雲と湖を桃色に染めながら、沈んでいきました。

 このあと、わたしたちもテーブルに向かい、さらに隣人から電話があって、「10分後には着くから、ピザを注文しておいてほしい」とのことだったので、注文をして、そうして、隣人よりも先に料理が運ばれてきたので、食事を始めました。ちょうど道路が渋滞する時刻でもあったため、隣人が着いたのは午後8時過ぎのことでした。けれども、そのおかげで、夕日が空と湖を染めながら沈んでいくのを、じっくりと見守ることができたのだと思います。

 8月末が締め切りだった学校の大きな仕事の、最後の一仕事と、提出すべきあれこれの文書を仕上げて、8月中に提出し、学校側ともその旨メッセージを交わして、ようやくこれで片がついたとほっとしていたら、9月1日水曜日の朝になって学校から電話があり、あれこれ修正をしてから出すようにと指示があり、そうしてその指示に矛盾があるので、わたしが確認したり質問したりして、そうして返事を聞いて、すべての書類などを書き直して送付しなければならず、思いがけず時間を取られました。何度も連絡を取り合い、互いに確認して、訂正を終えて、提出したら、もう午後4時を過ぎていました。

 やはり8月中には仕上げて投稿しておきたかった寄稿記事の原稿も、前夜のうちに書き上げて、ざっと見直して寄稿はしていたのですが、今日も、学校の仕事の合間に、読み返して文章を修正しました。
 
 食事とおしゃべりを楽しんで、店を後にしたのは、午後10時半頃のことで下。店を営む夫妻の息子が、店内のテーブルで本を読んでいて、それがヘルマン・ヘッセの本なので、えらいなあと感心していたら、「おやおや、読むのがぎりぎりになってしまったねえ。」と、夫たちが話しかけています。ヘッセの本を読むのが、学校の夏休みの宿題だったようで、日本の高校で国語を教えていた頃、夏休み明けに読まなければいけなかった、たくさんの読書感想文を思い出しました。書くのも大変でしょうが、読むのも大変なので、現代文を担当する3クラス、約120人の生徒の感想文を読んだあとで、さらに優秀と思われる文を選び、他の先生方が担当クラスの感想文の中から選んだ優れた感想文も、読書感想文コンクールに応募する作品を選出するために、多数読まなければいけなかったのです。

 閑話休題。こんなふうに、あれこれとするべきことがあったので、日曜の朝は夫とミサに行く代わりに、家に残って寄稿記事を書こうかとも考えたのですが、今ここで夫と過ごせる時間の方を大切にしようと、ミサに行くことにしたのでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by meife-no-shiawase at 2021-09-03 01:05
素敵な夕日を楽しませていただきました♪
本当に湖にも太陽がキラキラと反映していて
ずっと見ていても飽きない風景ですね。
太陽って出てくるときも感激ですが、沈むときもまた感動しますね。

夏休み明けの作文を読む先生の大変さ!
なるほど。生徒の数だけ先生は読まなくてはなりませんもんね!
でも赤文字で書かれた自分の作文への先生のコメントは
子供心に嬉しかったな~♪
きっとなおこさんも生徒さんに慕われる良い先生だったんだろうな~って想像できます♡
Commented by milletti_naoko at 2021-09-03 01:28
メイフェさん、ありがとうございます。
昨日の夕焼けと夕日はとびきりきれいで、隣人が来るのが遅れたおかげで、夕日が沈むまで空と湖を見ることができました♪

当時は、読書感想文はもとより、現代文・古文・漢文の問題集など、その他の宿題や、実力テストの採点もあって、9月の初めはなかなか慌ただしかったです。今回は大きな仕事の締め切りがたまたま8月末だったので、久しぶりにあの頃のことを思い出しました。

感想文は、生徒たちがせっかく苦労して書いたのだからと、なんとか読んでうれしいコメントになるように書いていました♪
Commented by ririrouzu at 2021-09-03 06:07
素敵な夕日の写真ですね〜
何処にいてもこの景色は感動しますね!
陽はまた昇ると、
若いときは夕日の写真撮影だったのが
今は朝日の写真を撮る事に感動します。
年のせいでしょうね〜(笑)
宍道湖の夕日に、にていますね〜
Commented by tokotakikuh at 2021-09-03 15:46
素晴らしいです
この光景を眺める時を楽しめましたね

これだけの風景は、めったに私には見る機会が無いので
しばし・見惚れさせてもらいました
Commented by u831203 at 2021-09-03 21:46
トラジメーノ湖の夕景 いつ見ても素晴らしいですね
この風景を見て思い出しました
NHKのBS放送でこの写真と同じような風景を
シチリア島のタオルミーナです
ここも美しいところですね シチリアの宝石といわれているようですが、映画グランブルーのロケ地になったところですね
クレタ・ガルボ 懐かしい俳優です
このタオルミーナでカンツオーネを聞いてみたい
叶わぬ望みですが masa
Commented by milletti_naoko at 2021-09-05 17:39
ririrouzuさん、ありがとうございます。
この日の夕景はとびきりきれいで、少しずつ沈んでいく夕日を最後までゆっくりと見送ることができて、本当によかったです♪

朝日もとても美しいですよね。我が家からは朝日はかなり高くなってからでないと、見えないのが残念です。
Commented by milletti_naoko at 2021-09-05 17:44
zakkkanさん、感動を共有してくださって、ありがとうございます♪ こんなに美しい夕景を見たのは、久しぶりのように思います。少しずつ色と光が移り変わっていく空と雲と湖をゆっくりと眺めることができて、うれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2021-09-05 17:51
masaさんありがとうございます。南イタリアには海のことさらに美しい場所が多いようで、シチリア島のタオルミーナも、行ったことはないのですが、テレビで見て美しいと感嘆しました。
カンツォーネを聴くには、うってつけの場所ですね。いつかそういう日がきっと来ますように。
by milletti_naoko | 2021-09-02 23:42 | Umbria | Comments(8)