イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ

 先週土曜日に、久しぶりにラヴェルナ修道院(Santuario della Verna)を頂く岩山を取り囲む森を歩いたときは、

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14325808.jpg
Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 17/11/2021

標高1112mの高みにあるラヴェルナ(La Verna)や、トレッキングの出発地点である標高1032mのラベッチャ(La Beccia)では、すでに落葉がかなり進んでいたのですが、

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14384254.jpg

ペルージャからラヴェルナへと北上した道路から見える風景は、ドライブ中ほぼずっと紅葉が美しく、車内にいる間から、もう秋の色を楽しむことができました。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14404288.jpg

 ピエーヴェ・サント・ステーファノで、無料高速道路を降りて、ラヴェルナへと車で山を登っていくときも、森の紅葉が楽しめました。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14420178.jpg

 上の写真で奥に見える山が、わたしたちが歩く森やラヴェルナの修道院があるペンナ山(Monte Penna, 1283m)です。特に山頂近くは、もうすっかり葉が落ちています。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14440483.jpg

 わたしたちはたいていの場合、修道院への参詣路が始まるラベッチャ(La Beccia, 1032m)の駐車場に駐車して、ただし、そのまま参詣路をまっすぐ修道院へと登っていく代わりに、途中で左手に曲がって、岩山の周囲を歩いて、修道院に向かっています。

 ふだんは、途中でバールに寄って朝食を食べても、ペルージャから1時間半あれば着けるラベッチャまで、土曜日は、道路工事中の箇所が多かったために、なんと2時間もかかりました。

 ずいぶん前に閉業してしまった左手のレストランの前にある

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14470966.jpg

アジサイの花と葉が、秋の装いをしていて、とてもきれいでした。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14490699.jpg

 最初のうち、しばらくの間だけは、参詣路を登っていきます。今気づいたのですが、左手にあるアッシジの聖フランチェスコの絵の背景でも、木々が葉を落とし、落ち葉が道にあるようなので、ちょうど今頃の季節を念頭に置いて、描いたのかもしれません。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14510087.jpg
 葉を落とした木々の中に、時々ちらほらと、赤や黄色の木々が見えるのもまた、どこか宝探しのようで、楽しくうれしいものです。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14521628.jpg
 岩山のすぐ下にも、近づいてみると、まだ紅葉の美しい木々が残っています。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14525777.jpg
 一方、この切り立つ岩壁のそばを通り、ブナの森に入ると、木々はもうすっかり冬の装いで、

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14533525.jpg

ブナの枯れ葉に覆われた地面に、赤や黄色の他の木々の葉が、色を添えています。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14554324.jpg
 いったん森を出て、少しだけ見晴らしが楽しめる場所も、この日はふだんならよく見えるはずの平野や遠くの山々が、雲や霧に隠れていました。けれども、近くにある山の木々が、紅葉に色づいているのが見えました。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_14565273.jpg

 雨が降ったためでしょう、このあたりの地面は、かなりぬかるんでいました。それでも、うっかり登山靴を忘れてしまったものの、町用の運動靴で、気をつけて歩けば大丈夫でした。

 どう見ても外国人に見えそうなわたしが一人で歩いていたときに、けれども不思議なことに、若いイタリア人の二人連れに道を尋ねられたので、ここからなら、どちらに行っても修道院には行けますが、こちらの道は最後に急な登り坂があって…と説明しました。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_15000153.jpg

 倒木に、キノコがたくさん生えています。

冬じたく進むも紅葉残る晩秋のラヴェルの森へ_f0234936_15004104.jpg

 このトレッキングコースの中の、わたしのお気に入りの場所でも、苔むす岩と葉を落としてすっくりと立つ木々に、風情がありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

ブログテーマ:紅葉の1枚
Commented by ciao66 at 2021-11-17 19:29
一面の敷紅葉と一緒に緑の苔が見られる景色はその対比が美しいですね!
 どう見ても外国人に見えそうな人に道を聞くという、その行動はたぶん自分よりも詳しそうだと思ったのか、他に誰もいなかったのでとりあえず聞いてみたのか・・・。
 私も外国旅行中、迷わずに歩いているようなオーラを発しているからでしょうか?よく道を聞かれることが有ります。
Commented by meife-no-shiawase at 2021-11-18 00:17
イタリアの紅葉も本当に美しいですね~。

わ~このキノコがすごい!!!
食べられるキノコでしょうか?!

きっとなおこさんが優しい方だというのがわかるのではないでしょうか。
私も道を尋ねる時は優しそうな方を探しますから♪
Commented by katananke05 at 2021-11-18 13:25 x
美しい風景がどこにも
散らばっていて 素敵〜
1000メートルをこえると
やはり 紅葉も進んでいますね〜
紫陽花がこんなに赤くなるなんてほんとすばらしい〜

きっとスタスタと迷いなく歩いているお姿に
ローカルの方と思われたかもですよ〜
Commented by ririrouzu at 2021-11-18 17:25
この時期の山はいいですね~~
何処を撮っても絵になりますね!
大木にキノコがいっぱいなっているのに
遭遇したのはシャッターチャンスでしたね
Commented by milletti_naoko at 2021-12-06 14:50
ciao66さん、なるほど、迷いなくさっと歩いているのを見て、わたしが歩き慣れていると分かったのかも知れませんね!

晩秋の森が美しかったです。
Commented by milletti_naoko at 2021-12-06 14:53
メイフェさん、温かいお言葉をありがとうございます♪

このキノコ、おそらく食べられないキノコだと思います。
Commented by milletti_naoko at 2021-12-06 14:53
katananke05さん、ありがとうございます。紫陽花の紅葉がこんなにも美しいとはと驚きました。晩秋の森がきれいでした。
Commented by milletti_naoko at 2021-12-06 14:56
ririrouzuさん、晩秋の森が美しかったです。

このキノコ、毎年生えているように思うのですが、今回はちょうど撮影どきに出会えました♪
by milletti_naoko | 2021-11-17 15:03 | Toscana | Comments(8)