イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

聖ステーファノの今日はシエナの修道院でミサそして昼食

 今日、12月26日は、キリスト教の最初の殉教者と言われる聖ステーファノ(Santo Stefano)を記念する日で、イタリアでは祝日です。イタリアでは祝日が日曜日と重なっても、翌日が休日とはなりません。そのため、この冬は、クリスマス(Natale)に聖ステーファノ、そして、やはり国民の祝日である元旦(Capodanno)が、土曜や日曜にあたってしまって、イタリアの勤労者には休める日が少ない残念な年末年始となってしまったのですが、その分、感染が広がる機会も少なくなると考えれば、結果的にはそれも、天の恵みかもしれません。

 ピアン・ディ・マッシアーノのドライブスルーのPCR検査所も、昨日のクリスマスはさすがに休みだったのですが、今朝はまた検査が行われ、昨日までほどではないものの、車が並んでいました。

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Abbazia di Monte Oliveto Maggiore, Asciano (SI), Toscana 26/12/2021

 今朝、わたしたちが向かったのは、トスカーナ州シエナ県にあるモンテ・オリヴェート・マッジョーレ修道院(Abbazia di Monte Oliveto Maggioreです。今日も義父母たちと昼食を共にしようかという話もあったのですが、この修道院の朝11時のミサで、グレゴリア聖歌が歌われると知った夫が行きたいと言うので、

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雨の中、車でミサに向かいました。夫が車を飛ばすので心配しました。ミサ中の撮影は不謹慎かと、禁じられてはいなかったようなのですが、写真は献金を集めていた間に1枚だけすばやくこっそり撮影しました。


 かつては農産物や薬草を使った様々なものを、修道士たちが作る修道院が多かったのですが、今では、歴史ある薬局で作られたというもの、あるいは人気のある修道院の商品を購入してよく見ると、外注だったり、宣伝文句には伝統の方法で作ったとあるのに、何やら怪しい合成添加物が含まれている場合が、残念ながら少なくありません。そんな中、このモンテ・オリヴェート・マッジョーレ修道院では、今も修道士たちが農産物や薬局で販売される品々を自ら作っていて、例年であれば、こんなふうに仕事に勤しむ修道士たちの姿もあるプレゼーペ(presepe)や大きくみごとなプレゼーペを見ることができます。

 今年は感染下で、そうした大がかりなプレゼーペは見られませんでしたが、

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教会の隅に、この美しいプレゼーペが飾られていました。

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 ミサは朝11時と午後5時半からだと夫が言うので、今から行けば間に合うからとすぐに朝食を食べて出かけたのですが、回廊に美しいフレスコ画がある修道院は、訪ねられるのは、朝は正午までで、午後は3時15分以降とのことなので、

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昼食後に出かけた方が、慌てて行くこともなく、修道院内もゆっくり訪ねられたかもしれません。ただ、こうして記事を書いている午後5時過ぎはもう真っ暗で、午後4時でさえ夫が運転しながら眠そうだったことを思うと、また、うちにいたら結局は義父母たちと昼食を共にすることになって、どこにも行かずじまいになったような気もしますので、今回は、これでよかったのではないかと思います。

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 さて、修道院の入り口にこの大きな城門があって、

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入り口の上には、聖母子と音楽を奏でる天使の陶器の美しい像があります。

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 そして、車では現在進入禁止となっているこの聖母子像の下のアーチを歩いてくぐると、その向こう側には、ノルチャの聖ベネデット(San Benedetto di Norcia)の像があります。モンテ・オリヴェート・マッジョーレ修道院は、ベネディクト修道会の一つ、モンテ・オリヴェートの聖母マリア修道会の修道院だからです。

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 上の写真の右手に、塔が見えるのですが、

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今日の昼食は、この塔(torre)の中にあるレストランで食べました。その名も、Bar Ristorante La Torreです。

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 シエナ地方名物のパスタ、ピーチ(pici)が好きなわたしは、メニューに見つけて、すぐにピーチを食べることにしました。うどんによく似ているので好きなのだと思うのですが、店の人が、かつては、小麦粉と水だけで作る、農民など貧しい民のためのパスタだったんですよと教えてくれました。イノシシのラグーソースもおいしかったです。

 昨日のクリスマスの昼食で、肉をたくさん食べたためでしょう、夫は豆スープを頼んでいました。夫があっという間に食べてしまったので、写真を撮るひまがありませんでしたが、甘いものにはうるさい夫が、デザートとして頼んだzuppa ingleseのクリームがとびきりおいしいと、喜んでいました。

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 天気は今ひとつでしたが、境内から、修道院を取り囲むシエナ地方独特の風景も見ることができました。

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 昼食後は、教会の近くに駐車していた車まで歩いたついでに、周囲を少しだけ散歩しました。紫陽花の花にまだ鮮やかなピンクや赤の色が残っていて、きれいです。

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 それから、霧がかかってさらに美しい風景の中を、雨に降られながら車で進み、ペルージャへと戻りました。

 朝はどしゃ降りの雨で、特に行きはひやひやしましたが、せっかくの休日でもあり、こうして外出することができてよかったです。修道院こそ訪ねられなかったものの、薬局であれこれ買い物ができて、夫も満足そうです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by yuta at 2021-12-27 03:08 x
時代を感じるレンガの城門に陶器の鮮やかないろの像がいいですね。
シエナ地方ののどかな風景美しいです。
絵心があればここで時間をかけて描いてみたいです。
Commented by tokotakikuh at 2021-12-27 15:11
日本では25日が終わると
クリスマスから、お正月へ
気持ちの切り替えが・行われます

このように、素敵な時間を
たっぷりと・過ごされるのは・素敵な
クリスマスだと、よそ事ながら拝見します

日本はね
クリスマスの夜から寒波です
寒いです・
オミクロンも増えだしました
風邪・これに尽きます
体調に気を付けてお過ごしくださいね
Commented by ciao66 at 2021-12-27 19:59
修道院の陶器で出来た像が素晴らしいですね。
陶器製のものは何か優しい感じがしますし、
色彩が鮮やかで情感が有る気がします。

見上げるような上に有ると、スッと通り過ぎそうなですが、
このようにアップで拝見すると美しさが良く判りました。

途中下車したモデナで見た陶器製の像を思い出しました。
https://ciao66.exblog.jp/11133191/
Commented by milletti_naoko at 2021-12-28 05:36
yutaさん、城門の陶器の像に、回廊のフレスコ画と、さりげなく芸術が散りばめられた美し修道院なんです。

心も軽く世界を旅して、風景や出会いを楽しめる、そういう時が早く戻ってきますように。
Commented by milletti_naoko at 2021-12-28 05:45
zakkkanさん、そうですよね。イタリアではどこか、新年の祝いもクリスマスの祝いの一環であるように思うのですが、冬至を過ぎてこれから日がどんどん長くなる、春が訪れることを祝う異教徒の祝いを踏襲したクリスマスは、常緑樹を飾るところにも、日本の正月に通じるものが多いように思います。実際イタリアのクリスマスは、日本のお正月に似て、家族で静かに敬虔に迎えるものなんですよ。

ありがとうございます。どうかzakkkanさんも、くれぐれもお大事にお過ごしくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2021-12-28 06:03
ciao66さん、修道院の薬局で購入した案内所によると、ロッビア派の彫刻であるとのことです。ロッビア派の彫刻はラヴェルナの修道院の教会やフィレンツェの博物館などでも見ることがあるのですが、壁という平面に立体的に彫像が浮き出るように施されている場合が多く、こんなふうに完全に立体的な像で、しかも特に聖母や天使たちについては、かなり多くの色彩を使っているのは珍しいように思い、きれいで、興味深いなと思いました。ピエーロ・デッラ・フランチェカの絵では、聖人の上の後光が、金色の厚みのあるディスクが頭の上に浮いているように描かれているのですが、ここでは同じように、彫刻で立体的に後光が表現されているのも、おもしろいです。聖母も幼子イエスも、聖ベネデットも、よく見かける像や絵とは違う、独特の顔立ちや表情をしていて、個性的だなと感じました。

モデナでご覧になった陶器の像、拝見しました。表情やそれぞれの人物の特徴までうまくつかまれていて、美しいですね。
by milletti_naoko | 2021-12-27 02:09 | Toscana | Trackback | Comments(6)