イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

清流わたり登る山にプリムラ・プルモナリア・ヘレボルス

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 シビッリーニ山脈の清流、アンブロ川が流れるほとりにある教会、Santuario della Madonna dell'Ambroは、中世に聖母マリアが現れた場所に建てられたと言われています。

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Santuario della Madonna dell'Ambro, Montefortino (FM), Marche 11/2/2022

 昨日、土曜日は夫がアンブロ川(Torrente Ambro)の水源を再び訪ねたいと言うので、

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昼食後に、この教会からアンブロ川を遡って歩いてみたのですが、川の左手にあるはずのトレッキングコースが見当たりません。

 実は、夫が水源へと歩きたいと言い出したのが突然で、時間を惜しんで地図を見たがらない人なので、まずは地図を見ずに、歩いてみました。

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 驚いたことに、教会付近にも川の近くにも、トレッキングコースの案内表示や看板、地図はいっさい見当たりません。

 ところが、山に生まれて山に育った夫は、このあたりではないかという勘や本能で、隠れているようにさえ思われるトレッキングコースを発見しました。コースの番号も書かれておらず、どこに行くのかも分からぬまま登っていくと、

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道の端に、もう咲いているプルモナリア(pulmonaria)の花があります。

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 トレッキングコースを示す赤と白の印には、ごくまれに出会うばかりで、しかも、かなり急な登り道が何箇所かあったのですが、ひたすら登っていくと、

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プリムラ(primula)の花も、あちこちに咲いています。

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 枯れ葉に覆われ、すっかり裸になった木々の間で、ヘレボルス(elleboro)の花も、咲き始めています。

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 登り道が険しいので、登り始めてから30分後には、教会がはるか下方に見えました。

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 冒頭の写真で、教会の左手に見える、頂が鋭角をした岩山、イル・ピッツォ(il Pizzo、1758m)も、登っているうちに、木々の間から見えることが増えてきました。この写真は、ズームで4.2倍に拡大して撮影したもので、頂上の上に立つ十字架が、少し見えにくいのですが、写っています。

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 ようやくアンブロ川の水源へと進むトレッキングコースを見つけたときには、もうかなり登って疲れていた上に、遅かったため、このブナ林の間を進み、木々の間からイル・ピッツォの山頂がのぞくあたりまで歩いてから、山を下りました。

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 登るときにも下るときにも、かつて何度か歩いたことがあるアマンドラ山(Monte Amandola、1707m)や、崖のすぐ上を通るトレッキングコースが見えて、感慨深いものがありました。

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Monti Sibillini Carta dei sentieri Scala 1:25.000, Società Editrice Ricerche

 去年の秋、アマンドラ山の頂上から、渓谷がより見えるだろうかと、端の方へと歩いてみたときには、まさかこんなふうに急に、ゆるやかな緑の山が終わって、切り立った崖になっているとは予想だにしなかったので、今さらながら、恐い思いもしました。

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 登山地図を見ると、CAI(イタリア山岳会)の225番トレッキングコースを通って、教会から山を登り、224番トレッキングコースと合流してからは、224番コースを登っていけばいいようで、簡単そうです。けれども、トレッキングコースの番号がきちんと書いてあるところはごくまれで、昨日歩いている間に、二つほど見かけただけです。この記事には、トレッキングの覚え書きとして、その二つの写真を載せています。

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 それぞれのトレッキングコースがどこに向かっているかという表示がいっさいなく、木の幹に赤と白で記されたCAIの道しるべもまれなので、時々見当違いの方向へと歩いたりしてしまいました。

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 山を下ったときには、太陽がもう山の向こうに沈んでいました。駐車場に着くと、平日だと言うのに、教会でミサが行われていたので、知っていたら参列したのにと、夫は残念そうでした。次回はぜひこのトレッキングコースを進んで、アンブロ川の水源まで行ってみたいと夫が言うので、調べてみると、教会から急傾斜の道を登らなくても、別の場所から、なだらかそうな道を歩いて、224番トレッキングコースまで行く方法があることが分かりました。

 昨日は、登り道が急で、登り下りが大変でしたが、春の訪れを告げる野の花に出会えて、うれしかったです。

関連記事へのリンク
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2022-02-13 16:14
春の訪れを告げる野の花に出会えてよかったですね。
案内版もない急登コースにもビックリですが
そこを登ったからこそ出会えたのでしょう。
尖った山も、のぞき込むような眼下に見える教会もいい眺めですね!
Commented by milletti_naoko at 2022-02-14 01:44
ciao66さん、もともと歩こうと考えていたところは、冷たい強風が吹いていたので予定を変更したこともあり、あまり調べることができぬまま歩いたのですが、こんなに案内や道しるべがないとは予想もしていませんでした。

傾斜がこんなに急だと知らなかったおかげで、歩くことができたとも言えます。2月だと言うのに、いろんな野の花が咲くのを見られて、よかったです♪
Commented by sunandshadows2020 at 2022-02-17 00:02
ああこの教会、以前のブログから思い出しています。
トレイルと言うより水の流れで削れたような、こちらではほぼそんなトレイルですが、急な坂ですね。
春を告げる花々、まだ所々に雪が残っていても咲き始めたことに感動します。
Commented by milletti_naoko at 2022-02-17 00:40
お転婆シニアさん、この渓谷を高みにあるアマンドラ山や周囲のトレッキングコースを見下ろすと、渓谷の崖など自体が、長年の間に流れに削り取られたのだろうなと、感慨深いです。おそらくは、この三角のてっぺんの岩山に教会と呼応する十字架があることから、あるいは、上方を川の水源へのトレッキングコースが通ることから、そういうところへと急な登り道にも関わらず、無理やりコースを作ったのではないかと、そんな気がしています。

春先の花は、雪の下から咲く花も多く、可憐でたくましいなと、わたしもそう感じています。
by milletti_naoko | 2022-02-12 23:47 | Umbria | Trackback | Comments(4)