オルヴィエート花愛でながら崖上・街中さんぽ

　土曜日の午後、美術館を訪ねたあと、オルヴィエート（Orvieto）歴史的中心街を頂く岩壁の西面の上を通る道を、しばらく散歩すると、

Orvieto (TR), Umbria 7/3/2022
崖の下方や道の傍らに、スモモや椿、ミモザなどの花が咲いていて、花を楽しみながら歩くことができました。

　大聖堂から崖上の散歩道へと向かう途中にも、鉄格子の扉の向こうに、椿やモクレン、水仙などの花が咲いている庭があります。

　花がきれいだろうなと楽しみにしていた、この見晴らしのいい道のミモザの花は、今満開です。
　この後、道をさらに北へと歩き、長いながい坂道を下っていくと、

道端に、菜の花に似た花が咲いていました。そうして、この写真を撮影したとき、この凝灰石の壁の向こうには、冒頭の写真の眺めが広がっていました。

　さらに少し下ると、花が少しずつ咲き始めた、大きな椿の木があります。

　ここで下ってきた道をふり返ると、右手に見える菩提樹並木は、まだ冬の風情です。この日は、この坂道の上に、ガイドについて歩く大勢の観光客がいたのですが、わたしたちがここまで下った頃には、もう別の場所へと移動していました。

　アーモンドの花か、スモモの花か判別しがたいのですが、今は崖の上を通る道を歩くと、こんなふうに下方に咲く花が見えて、花見気分を楽しむこともできます。

　岩壁にはめ込まれたように建つ教会の前にも、ピンクの花がいっぱいに咲く木があります。

　わたしたちが歩く道の右手には、椿が花盛りのみごとな木もあります。
　土曜日は、激しい北風の吹く、ひどく寒い日で、空も曇っていたのですが、幸い南面の岩壁の上は、時には日も差して、風もあまり感じられなかったので、助かりました。

　崖の上の道の散歩を終えて、駐車場へと中心街を歩いていると、虹色の平和（pace）の旗が、風に翻っています。

　先日わたしたちがてっぺんに登って眺めを楽しんだ、モーロの塔が奥に見えてきました。「今日のように寒い日は、登る人が誰もいないだろうね」と、夫が言います。北風が身を切るように冷たい日だったのです。

　でも、花屋の店頭には、色とりどりのきれいな花の鉢が並んでいました。椿の鉢もあります。

　飲食店の前に置かれたこの花も、春らしい彩りがきれいです。

　いつになく寒い日だったのに、夫に誘われて、ジェラートを食べたのはわたしです。でも、イチゴ味のジェラートがおいしくて、幼い頃にイチゴをつぶして作って食べたイチゴミルクのような、懐かしい味がしました。

　アーモンドの花もきれいに咲いています。ピンクの花に、懐かしい日本の桜が重なります。
　ペルージャでは、明日はさらに気温が下がり、最低気温が−３度となって、こうした寒い日が今週末まで続くという予報が出ています。せっかく育ち始めた花の芽が、どうか寒さに耐えて花を咲かせ、実を結んでくれますように。　

Articolo scritto da Naoko Ishii

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