イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

感染が増加傾向 特にウンブリア 皆に危機感なく心配な日々

 イタリア全国で、中でもウンブリアでは際立って、残念ながら再び、新型コロナウイルス感染症の感染者が増加傾向にあります。

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https://coronavirus.gimbe.org/

 上の表では、横軸が、イタリアの全国平均および各州の2月26日から3月11日までの2週間における住民10万人あたりの新規感染者数を示しているのですが、ヴァッレ・ダオスタ州でこそ、200人を若干下回っているものの、他州ではすべて250人以上となっている上、ウンブリア州では1700人を越えています。



 昨年のクリスマス前から、ペルージャでは感染者数が急増し、そのために、PCR検査場周辺が大渋滞になって、待ち時間が数時間にも及ぶという日が続いたのですが、検査場から離れた鉄道駅付近までにも及ぶ大渋滞が発生した12月21日には、ウンブリア州における新規感染者数が498人、現在の感染者数が4130人で、



その1週間後、さらに感染が拡大し、我が家の姪や夫と同じ部屋で働く同僚など、身近な人々の感染が次々に発覚した12月末、12月28日でには、ウンブリア州では1日の新規感染者数が2717人、現在の感染者数が11091人となりました。

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https://coronavirus.regione.umbria.it/casi

 その後、1日の新規感染者数(上のグラフ)は1月5日に3967人、現在の感染者数(下のグラフ)は1月13日に13504人に達し、以後は順調に減少を続けていたのに、まだ十分に減少しないうちに、いずれも2月末から再び増加を続け、

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https://coronavirus.regione.umbria.it/casi

3月12日には1日の感染者数が1714人、現在の感染者(attualmente poisitvi)が14335人となってしまいました。ウンブリア州で昨年末に新規感染者数の増加が目立ち始めた12月21日に、3.2%だった前週比の感染者数も、現時点ですでに5%となってしまっています。

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https://coronavirus.regione.umbria.it/casi

 このままではいずれ、入院患者数集中治療室患者数も増えていき、今後もCOVID-19のために命を落とす人が毎日数人いるという状況が続き、1日に亡くなる方が増えてしまう恐れさえあります。

 にも関わらずウンブリア州では、町に出かけても、家族や友人たちを見ていても、危機感が感じられません。

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Lollini Pasticceria, Santa Maria degli Angeli, Assisi (PG), Umbria 6/3/2022

 今でもレストランでは、ほとんどの店でスーパーグリーンパスの提示を求められるのですが、バールについては、最近では、かつては確認を行なっていた店でさえ、いつ訪ねても提示を求められることがないということも増えてきましたし、初めて入った店で、グリーンパスについて何も言われないということさえあります。

 今日は実は、階下に住む義弟夫婦から10人余りを招いての夕食会に誘われていました。これだけ感染者が多く、しかも増加傾向があるときなので、わたしは感染を避けるために参加しなかったのですが、義父も夫も、どうして参加しないのか、心配しすぎだと言っていました。



 3回目のワクチン接種を受けているから安心だと、皆が考えてそんなふうに行動しているのだと思うのですが、上のLa Stampaの記事によると、英国で昨年11月末から今年1月、オミクロン株が蔓延し始めた時期に行われた研究で、追加接種をしても、2か月後にはオミクロン株に対しては抑制効果が下がってしまい、例えば、3度ともファイザーのワクチンを接種した場合には、感染予防効果率がブースター接種後は67.2%まで上がるものの、10週間以上経つと45.7%に減少してしまうという結果が出ているとのことです。また、この研究によると、2度のファイザーのワクチン接種後に、追加接種をモデルナのワクチンで受けた場合は、オミクロン株に対する予防効果率が2〜4週間後に73.9%まで上がるものの、5〜9週間後には64.4%に下がってしまったそうです。わたしも2度のファイザーでの接種の後に、モデルナワクチンでの追加接種を受けているのですが、3回目接種からもう2か月以上経っている上、ウンブリア州でこれだけ感染者数が多く、しかも感染が増加し続けているときに、大勢での長時間にわたる食事は、高齢の義父母のためにも避けた方がいいと考えました。

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https://www.governo.it/it/articolo/domande-frequenti-sulle-misure-adottate-dal-governo/15638

 こんなふうに危機感がなく、油断している人が少なくないのは、ウンブリア州が、イタリア中部で唯一この冬、今のところはイエローゾーンにならずに済んでいるため、また、これはウンブリア州に限りませんが、ワクチン接種や様々な場面でのグリーンパスやスーパーグリーンパスの所持・提示の義務化のおかげで、もう感染は抑制できているので心配ないと安心してしまったため、さらに、最近では全国ニュースも地方ニュースも、ロシアのウクライナ侵攻の関連報道が大半を占め、感染状況についてのニュースが少なくなったためなど、様々な理由が考えられるかと思います。



 上の記事では、イタリア全国で感染者数が再び増加傾向にある理由として、近日の寒さがことさらに厳しいこと、屋外でのマスク装着義務などの規則が解除されたことや、そのために危機意識が薄れたこと、オミクロン変異株による感染で加速化した可能性などが挙げられています。また、ワクチン接種を受けていれば、オミクロン株に感染しても、重症化する恐れはまずないものの、感染が蔓延してしまうと、高齢者や基礎疾患のある人が感染して亡くなってしまうことにつながり、先週も1日平均190人の方が新型コロナウイルス感染症のために亡くなったとのことです。

 社会の皆の健康と命のためにも、一人ひとりが十分に注意をして行動していくことが、今こそ大切な時期だと思います。どうか皆が心がけて行動し、感染を抑止していくことができますように。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by Pura at 2022-03-14 03:04 x
こんにちは😃
いつも、いろんな情報を発信していただいてありがとうございます😊
ウンブリアの増加傾向は、やはりデータからもでてるのですね。
私は、ローマ在住ですが、主人の実家がウンブリアです。
COVID 以来、数回しか行っていませんが、ローマより感染対策が甘い感じがします。
ちょっと、下の倉庫まで行くとか、マスクつけてないようですし、それが当たり前のようです。
年末に30人で年末晩餐をしたり、もちろん、クラスターが起こったようです。
人間性なんだと、思うのです。
未だに、姑は、ローマは危険でウィルスが蔓延っていると思っているようです。
ウンブリアというか自分の町は大丈夫。
特別意識があります。
しかし、彼女の親戚、隣人の殆どは、1度は感染してるようです。
なので、一人で暮らしている彼女は、家で引きこもっているようです。
なぜ、危機感が薄いのか?本当に不思議です。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-14 04:40
Pureさん、こんばんは。こちらこそコメントをありがとうございます。なるほど、お住まいのローマではまだ皆さん、注意を怠らずにいるのですね。

わたしが日本語を教える学校には、イタリア全国からイタリア人で社会人の生徒たちが通っているのですが、ウンブリアに限らず、北伊でも南伊でも、地域の特性というよりは、人によってかなり用心や危機意識などが違うなという印象を受けています。知人には、北イタリアの人ですが、ワクチンを接種せずに済むように、年末年始に感染している人の家を回って接触を図り、その末に感染したというとんでもない夫婦もいますし、ボローニャから通っていた生徒が、年明けにカンパーニア州から来た親戚と会食して、その翌日にその親戚の一人が陽性と判明したのに、濃厚接触者である彼にいっさい連絡がなく、自分自身が感染していることが分かってから、別の親戚を通して初めて、感染源となった親戚が陽性であったことを知ったなど……

厳しい規制が長く続き、辛いのは分かるのですが、食い止めるためには皆が気をつけて行動することが大切なので、どうかもっと警戒心を持って行動してくれますように。
Commented by BBpinevalley at 2022-03-14 09:29
naokoさん、こんにちは。
これはとても心配なニュースです。
ワクチンが意外にも効力期間が短く、これでは菌とのサバイバル競争ですね。
皆さんはすっかりコロナ疲れしていますし、困ったことだと思います。
オミクロンがさらに強い菌へと変異していかないことを願うばかり。
戦争はエスカレートしていて、第三次世界大戦への大きな危険を孕んでいる中、八方塞がりにも感じます。
Commented by nonkonogoro at 2022-03-14 10:25
私もコロナに対する危機感は
naokoさんと同じです。

日本の感染者数も
昨日は55000人のようですが
これって お正月前に比べると
恐ろしいほどの数字なのに
これがずっと続いていると 数字にマヒしてしまいます。

私も夫も コロナを怖がっていますが
友人などは あまり怖がってない人も多いです。
今は まん防発令中なので 会食も制限されていますが
もうすぐ解除されると また 感染者は増えると思われます。
ヨーロッパ諸国のように マスクをはずしたりは
しないかな~ どうだろう?
今でも レストランなどに入る時に
ワクチン接種証明を見せることはないです。
私が見せるのは 母の老人施設だけです。

それでも 公的な施設や レストランによっては
体温測定をするところも多いです。

naokoさんは
開放的なイタリア人のご家族と暮らしていらっしゃるので
自分の意志をつらぬくのは 大変ですね。
でも 私も自分の気持ちに正直に生きていきたいと
思っています。
Commented by みーは at 2022-03-14 13:53 x
私の家族も危機感が薄い方なのでお気持ちわかりますよ!
義父さんや旦那さんが、どうして参加しないのか、心配しすぎだと言っておられても、流されず参加しなかったなおこさんはえらいと思います。
ワクチン接種が進んでも、リスクが高い人々が減るわけじゃないですもんね。
なおこさん宅の長毛の猫ちゃんたちは暖かくなってきて毛が短くなったりしていますか?ご近所の猫さんの毛が短くなっていてすぐには気がつきませんでした。春夏が暑すぎる東京だけの現象でしょうか?(笑)
Commented by milletti_naoko at 2022-03-15 02:18
BBpinevalleyさん、感染者が増えているというのに、入院患者や重症者が少ないからと、国では緊急事態宣言の解除や規制の緩和に向けて動いているのですが、2月28日から上向きになった感染曲線の、その感染者数の増加に伴って、数週間後には入院患者も増えることが今から予測できるのではないかと心配しています。

そうなんです。イタリア全土が突然ロックダウンとなって以来、もう2年も経ち、ワクチン接種を受けてグリーンパスが義務化になったのにと、皆本当に飽き飽きしてはいると思うのです。ただ、だからと言って感染が拡大してしまうと、おっしゃるように新たな変異株が生まれてしまいますし、大勢の油断が感染拡大を招き、それは確実に、誰かの死につながってしまいます。世の行方も本当に危険に満ちていますよね。どうか春と共に、よいニュースが聞けるとよいのですが。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-15 02:30
のんさんもやはり危機感を抱かれているのですね。近年は、感染状況でもワクチンでも、人によって考え方や感じ方が違うので、そういう意味でもとまどうことが多いです。

実は、症状が重くなる可能性があるデルタ株も相変わらず蔓延している上に、オミクロン株は症状が軽いと言っても、感染者数が激増しやすく、そうなるといくら重症化や死亡の確率が少なくても、重症となってしまう人は結果的に増えてしまうわけですし、実際に、年末年始にはイタリアはそういう状況でした。

日本では接種証明がなくても、レストランなどに入ることができるんですね。

ありがとうございます。今回は、結局、義父も夫もわたしの意思を尊重してくれたので、よかったです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-15 04:15
みーはさん、お宅にもやはり、危機感が薄い方だと思われるご家族がいらっしゃるのですね! 実は、大家族での日曜の昼食は、最初は食事前後はマスクをしながら心配しつつ、今はもういっさいマスクなしで、10人でいっしょに食べたり過ごしたりしているのですが、土曜の晩の義弟夫婦宅のお客は、いろいろな場所に住み、仕事も様々で、それぞれに接触する人が多いこともあり、隣席が近くなり、皆が大声で話して、しかも長時間おしゃべりが続くだろうと、避けたかったんです。

我が家の猫たちは、今のところ、まだ長い毛がふさふさですが、夏が近づいて暑くなってくると、ミミなどは、赤い長い毛が短くなって、しかも毛が灰色に近くなって、本当に別の猫のようです。イタリアでもですよ。
by milletti_naoko | 2022-03-13 18:42 | Covid-19 Italia | Trackback | Comments(8)