イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ありがとう春風のようなお義母さん

 3月27日日曜日、午前2時が午前3時となって夏時間となったちょうどその日の夕方、午後5時頃、奇しくも日本では、ちょうど28日となる頃に、お義母さんが亡くなりました。

 感染下でもあり、病院では付き添いもでき難い状況であるため、医師からの入院の勧めは断り、自宅で見送ることとなりました。今が山ではないか、これから数時間、2日間が危篤ということが、この1週間余りの間に何度かあり、そのために、この数日は、夫と義弟が義父と共に夜の間も、立ち代わり、お義母さんの枕元、そばで過ごしました。木曜の晩に、急に病状が悪化し、痛みが激しくなって、救急診療所の当直医に、翌朝にはかかりつけ医に来てもらい、そのときに処方してもらった薬のおかげで、亡くなる前日からは痛みも和らぎ、安らかに旅立つことができたのではないかと思います。

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Tempio Daikaku-ji, Kyoto 9/4/2009

 まだ後でゆっくりそばにいられるのではないかと思い、亡くなったそのときは、トーディから来ていた義弟家族のためにも、自分たちのためにも、さっと食べられるようにと、わたしは夕食にと巻き寿司を作っている最中でした。

 初めてお義母さんに出会ったのは、夫とつきあい始めて数か月後、2004年5月頃だったように覚えています。そのときだったか、あるいはもう少し後になってからか、「ようやく片づいてほっとしたわ」と、お母さんがにっこりとほほえんでいいて、その反応に驚いたように記憶しています。いつも優しく、陰で皆をしっかりと支えながら、ほほえみを絶やさず、少女のように軽やかで、春風のようでした。

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 亡くなってもう長くなる兄が神父で、少女の頃から、その兄を支えるために、母と共に教区で兄と共に暮らして、教会の活動を支え、義父もろともとても信仰心に篤いのに、だからと言って、わたしがカトリック教徒でないことを残念がったり、勧めたりすることもいっさいありませんでした。夫はひどく気難しいところがあり、相手に対する思いやりが根にありながらも、怒ってとげのある言葉や態度で示すことがあって、お義母さんやお義父さんが夫の言葉や態度に傷ついてわたしに辛さを語ることもあれば、その逆に、わたしが夫とけんかした後や最中に、義両親の優しさに救われることも、よくありました。

 昨日、義母が亡くなってまもなくしてから、「典礼暦では、今日は一番の喜びの日とされる日で、ですからきっと天が、大きく両腕を広げて、喜びと共に迎えてくれたことでしょう」と、皆の悲しみを察しながら語る、亡くなる前にも家を訪問してくれていた若い神父さんの言葉が、心に響きました。そうして、明日の葬儀にしても、皆で亡き人のために祈る言葉にしても、宗教を介しての葬儀が、亡くなった人はもとより、遺された人のためにも、とても大切であることを改めて感じました。深いふかいお義父さんの悲しみを、きっとお義母さんと二人でいつも共にテレビで見ていた、ロザリオの祈りやミサの祈りが、心の深いところで支えていってくれるのではないかと思います。



 義母が亡くなってから、神父さんが来てくれたり、皆と祈りを捧げたりする中で、わたし自身が教会で結婚式を挙げる前に、式を執り行ってくれた夫の遠い親戚でもある神父さんに言っていた、いずれはカトリック教徒になろうと考えていますという自分の言葉を今一度思い起こし、行動に移してみようかと思い始めました。

 葬儀は明日の朝10時からで、それまではまだ昨日に引き続き、来客も多いと思うので、コメントやいいねのお返しが遅くなってしまうのではないかと思います。

 写真は、2009年4月に夫と京都の大覚寺を訪ね、大沢池で見た美しい桜の花です。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by toshis_photoblog at 2022-03-28 19:52
義母さんのご冥福と、お悔み申し上げます。
Commented at 2022-03-28 19:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by writer1623kita at 2022-03-28 21:24
お義母様の御冥福心からお祈りいたします
人生において「大切な人の死」は本当に辛いことです。
ざわついた心を整理する作業は大変だと思いますが
どうぞご自愛ください。
Commented at 2022-03-28 21:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sunandshadows2020 at 2022-03-28 22:57
しばらく前迄はお元気そうな写真でしたので亡くなったと知りビックリしました。
ご冥福をお祈りします。
Commented by maccha-roll at 2022-03-29 09:16
なおこさん、お悔やみ申し上げます。
寂しくなられましたね…。信仰と共にご家族をそっと見守ってくださっていたお義母様、慈悲深く素敵な方です。その御心が、なおこさんのご主人にも継がれていますね。。
落ち着かれるまではどうぞご自愛ください。
Commented by tawrajyennu at 2022-03-29 15:06
こんにちは♪
桜の季節に逝ってしまわれたのですね。
ご家族と最期の時を過ごすことが出来て
お義母さまの安心して旅立たれたことでしょう。
お義母さまのご冥福を心よりお祈りいたします。
なおこさんもお疲れでませんように!

コロナ禍で、病院に入院されて家族に見守られずに
亡くなる方も多いと聞きます。
私の友人の亡くなったご主人さまも最期の2か月は、
ご自宅で過ごされたと聞いています。
Commented by django32002 at 2022-03-29 18:11
御義母様のご冥福を心よりお祈りいたします。
Commented at 2022-03-29 20:33
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by katananke05 at 2022-03-29 21:37 x
お体壊されていたのですね、、

神父様のおっしゃるように
天の大きな祝福をきっといっぱいいただいての 旅立ちかと思います〜

謹んでご冥福をお祈りいたします
Commented by likebirds at 2022-03-29 21:39
milletti_naoko
お義母様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
likebirds(妻)
Commented at 2022-03-30 10:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 16:51
toshiさん、ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 16:55
3月28日19:57の鍵コメントの方、ありがとうございます。
ミサの説教がすばらしくて、その言葉を通して、これからも義母の思い出が義父や夫たちを支えていってくれるのではないかと願っています。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 16:57
writer1623kitaさん、ありがとうございます。
「人生はすばらしい」と、
しばしば口ずさんでいたお義父さんのその言葉を聞かなくなってしばらくになります。少しでも支えになっていけたらと、願っています。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:08
3月28日21.44の鍵コメントの方へ

温かいお言葉とお気持ちを、本当にありがとうございます。亡くなったのがちょうど日曜の夕方で、トーディの義弟家族も長い間そばにいることができて、それが本当によかったと、わたしも感じています。

なんとお父さまがそんなに最近に亡くなられたのですね。大好きだというお気持ちや思い、きっとお父さまにも通じていて、今はきっと天から見守られ、いつもそばにいてくださることでしょう。

夫は人前では涙を見せまいとしていましたが、やはり昨夜目を覚まして、涙に暮れていたようでした。少しでも皆がより心穏やかに過ごしていける手助けができればと考えています。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:13
お転婆シニアさん、ありがとうございます。
あまりの早さに、わたしたちも驚きました。3月19日の父の日は義母の聖名の祝日でもあって、二人にいっしょにお祝いをしたときには、弱々しくはあっても、まだソファーに座ってい、話をすることができていたのです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:26
maccha-rollさん、ありがとうございます。昨晩も近所の親戚たちが来てくれてロザリオの祈りを唱えました。昨晩は義父もゆっくり眠ることができたようで、少しずつ時間をかけて、元気になっていってくれたらと願っています。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:32
タワラジェンヌさん、ありがとうございます。
そうなんです。感染下で、葬儀さえ開けなかった2年前の春を思うと、マスクをしながらではあっても、こうして皆で集まって見送ることができ、亡くなる前には、かつてのように大家族での日曜の昼食を皆で楽しむことができるようになっていて、本当によかったです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:36
django32002さん、ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:39
3月29日20:33の鍵コメントの方、ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:42
katananke05さん、ありがとうございます。
昨晩も親戚や知人が来てくれて、皆でロザリオの祈りを唱えました。たくさんの人が義父を気にかけてくれていて、ありがたいことです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:47
likebirdsさん、ありがとうございます。

鍵コメントも拝読しました。いえいえ、きっとお忙しい中、時間を見つけて書いてくださったからでしょう。

こちらこそ、これからもよろしくお願い申し上げます。
Commented by bondgirl333 at 2022-03-30 22:12
素敵なお義母様ですね。

慰めの言葉がヘタな私。

なおこさんも、お身体大切に。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-31 02:31
bondigirl333さんへ、温かいお言葉をありがとうございます。
お義母さんのせめてもの恩返しに、できるだけ義父に寄り添えたらと思っています。
by milletti_naoko | 2022-03-28 17:14 | Famiglia | Trackback | Comments(25)