イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

愛と光と友人たちも迎えての昼食

 「死がいつでもわたしたちを根底から揺り動かすのは当然で、それは、死はわたしたちの人生の一部だからです。死を恐れながら、イエスの亡骸があるはずの洞窟へと向かったマグダラのマリアたちが見たのは、洞窟の入り口には封をしていた石はなく、洞窟の中は、まばゆい光に満ちていました。

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_00011660.jpg
Lo Spacco della Regina, Ansedonia (GR), Toscana 15/9/2018

 わたしたちが亡き人のために集って葬儀に参加するというのは思い違いで、実は、亡き人が生前与えてくれた愛が今もわたしたちに恩恵を与えてくれているのであり、亡き人はもう光の世界にいて煩いのない世界にいるのです。

 悲しみが深いということは、それだけ生前に愛することができたということであり、亡き人を思い出すことが日々しばしばあるたびに、そこには絆や愛があって、そうしてその愛をさらに他の人へと広げていくことで、亡き人の愛がまたさらに大きなものとなって、人々をつないでいきます。愛は死に勝り、死を越えるものであって、死では終わらないのです。残してくれた愛や思い出は、ずっとわたしたちを包んでくれるのです。」

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_23490082.jpg

 若い神父さんの説教の一言ひとことに心を打たれ、感嘆しました。特に昨夜から今朝にかけては本当に辛そうで、もう義母の顔を見ることができないと嘆いていたお義父さんを始め、夫たち息子の深い悲しみをきっとこれから、どこかで支えていってくれることと思います。メモをしながら聞いたわけではないので、わたしが覚えていてこんなふうに解釈したということを、わたし自身もずっと心に置いておくことができるようにと、冒頭に書いてみました。

 朝10時からの教会での葬儀のあとは墓地に向かい、お義母さんの柩が納められるのを見守って、大勢の親族や友人たちにあいさつしたあと、はるばる遠方から葬儀に駆けつけてくれたコモとリミニの友人たちを招いて、皆で食事を共にしました。にぎやかな食卓で、あれこれと話題が広がり、お義父さんの笑顔も見ることができてよかったです。したくも片づけも、友人たちも手伝ってくれて、何より、義父や夫たちが遠方の友人たちと話すことで、少しでも穏やかに笑いながら過ごすことができて、きっとお義母さんも喜んでくれていることでしょう。

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_23590923.jpg

 写真は、2018年にマレンマの海岸で訪ねたSpacco della Reginaです。

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_00000337.jpg

 海のすぐ近くに立つ大きな岩壁にある細い裂け目(すぐ上の写真)から、中に入って細い道を進んでいくと(上から2枚目の写真)、

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_00015372.jpg

暗い岩の中に、まばゆい光が突然現れたので、驚きました。

愛と光と友人たちも迎えての昼食_f0234936_00034535.jpg

 本当はすぐそこに、少し歩いた先に、光が満ちているのに、それに気づかずにいる、生きている、そういうことがあるように思います。

 こういう状況ではありますが、それだけに、闇の外にはあるはずの光、わたしたちの心のうちにあるはずの光、死の先に必ずあるはずの光に満ちた世界、こうした光を信じて生きていきたいと、深く思いました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

トラックバックURL : https://cuoreverde.exblog.jp/tb/32631892
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by nonkonogoro at 2022-03-30 08:32
義母さまは 天国に召されていかれたのですね。

私の義母も静かで優しい人でした。
義父 義母 義姉 すでに亡くなった人達のことは
日常の色んな場面で思い出します。
夢の中にも 登場してくれます。

こうして 思い出すことが 日本では供養というのかな~と
思ったりもして 夫にも 夢の話や 義父母たちの口癖など
時折話題にしています。
義母さまの想い出も 残された人達の心の中で
いつまでも 生き生きと残っていくことでしょうね。


Commented at 2022-03-30 13:53
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:52
のんさん、温かい義家族に恵まれて、ありがたいことだなと感じています。のんさんのお義母さんも、すてきな方だったんですね。

そうですか。すっかり元気のない義父を、夢でお義母さんが励ましてくれることがあればと願っています。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-30 17:58
3月30日13:53の鍵コメントの方へ

こちらこそありがとうございます。少しでもお役に立てたと知って、また、共感してくださったと知って、うれしいです。

亡くなった人がいたところ、していたであろうことを日々の中に見つける、その寂しさが贈ってくれた愛なのだと言っていたように思い、わたしはもとより、特に義父や夫たちの辛い心を明るくして、支えていってくれることと思います。
Commented by meife-no-shiawase at 2022-03-30 20:40
お義母様のこと、びっくりしました。
お写真などでも拝見していてとてもお元気そうでいらっしゃいましたし、
なおこさんのブログにも登場されていたので・・・。

外国に嫁がれて、なおこさんがいつも穏やかに幸せそうに
暮らしていらっしゃるのは、ご主人さまのご家族が温かくて
とても優しい方に恵まれていらっしゃるのだろうなと
ブログを拝見して感じていました。
特にお義母様のことも、いつも大事にされていらして
また、大事にもされていらっしゃって・・・

なおこさんもお辛いと思いますが、お力を落とされませんように。
Commented by milletti_naoko at 2022-03-31 02:29
メイフェさん、ありがとうございます。3月19日の義母自身の聖名の祝日と父の日には、まだソファーに座った義母に、贈り物を渡して、開けてもらい、お祝いを言うことができていたのに、いつかはと最近では分かっていたものの、わたしたちも驚きました。

優しい義家族に恵まれて、ありがたいことだなと思います。いつもいつもいっしょに集うのは大変だなと思うこともありますが、その絆のすばらしさとありがたさも感じています。
by milletti_naoko | 2022-03-29 23:59 | Famiglia | Trackback | Comments(6)