イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

椿みごと住宅街彩るオルヴィエート

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 昨日、いつもの店で寿司の昼食を楽しんだあと、オルヴィエート(Orvieto)の歴史的中心街に行って、凝灰石の崖の上の散歩道を歩くと、

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Orvieto (TR), Umbria 1/4/2022

ミモザはもう花の季節が過ぎたものの、崖の向こうに見える緑の平地や森の中に、白い花が花盛りの木がたくさんありました。

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今、ペルージャの我が家の近所でも、また車で走る道の傍らでも、満開の花をあちこちで見かけるスピノサスモモ(prugnolo)ではないかと、夫が言います。

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 セイヨウハナズオウ(albero di Giuda)の花も、あちこちで見かけるようになりました。



 さて、ここで話を2週間前に戻します。3月19日に、まだ椿は花が咲き始め、ミモザの花が満開だった頃に、オルヴィエートを訪ねたときのことです。

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19/3/2022

 散歩を終えて、駐車場へと向かっていたら、わたしたちが歩いていた通りから、満開の花が美しいピンクのモクレンの木が見えました。「この木はきっと、もう一つ向こうの通りを歩けば見えるはずだけれど、今日はもうたくさん歩いたから、見に行くのは次回にしよう」と、そのとき夫は、そう言っていました。

 昨日は、駐車場から歩き始めて、そのモクレンの木からそう遠くないと思われる道を通りかかったとき、わたしが2週間前のことを思い出して、「モクレンの花が見えるかもしれないから、ここを歩いてみましょう」と言いました。「もう花は終わっていると思うよ」と夫に言われながらも、わたしたちが歩き始めたのは、一般道ではなく、住宅街の間を通る私道であるように見えました。

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1/4/2022

 そして、その道を歩くと、住宅街のどの家の前にも、庭や階段に、たくさんのみごとな椿が植わっていて、しかも花盛りでそれは美しいので、感嘆しました。

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 花の色や姿、大きさも様々です。

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 赤やピンクの椿の花の色が、凝灰石でできた家の壁を背景に、いっそう映えるように思います。

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 オルヴィエートでもペルージャ同様、雨の日が続いたためでしょう。落ちた花や散った花びらも多く、そうした花びらに彩られた地面もきれいです。

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 住宅街ですから家には住む人がいて、中には窓から外を見やっている人もいれば、帰宅して車から家へと戻ろうとする人もいるため、そういう家の花は、こんなふうに背景として奥に写るように撮影したり、

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遠くから、ズームで拡大して写したりしました。

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 椿だけではなく、他の花が咲く庭もあります。

 このあとは、秘密の花園を後にして、町の散歩を続けたのですが、

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中心街の通りに面した家の庭にも、いっせいに花が咲いて美しい椿の木が

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あちこちにあって、椿の花見を楽しむことができました。

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 3月に、先駆けして早くから咲く椿の木もありましたが、町全体で椿の花が最もきれいに咲くのは、今年はちょうど今の時期であるようです。

 ルッカ県の椿まつりを、今年も見に行けなかったことを残念に思っていたときに、思いがけず、花盛りのきれいな椿の花たちを、オルヴィエートの住宅街で見ることができて、うれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ririrouzu at 2022-04-03 07:29
モクレンの花は、見られなかったようですね~(笑)
『明日ありと思う心の仇桜』・・・ですか?
Commented by milletti_naoko at 2022-04-03 08:13
ririrouzuさん、残念ながら目指すモクレンは見られませんでしたが、この日は椿を、そして前回訪ねたときに、他のモクレンの木を見ることができたので、まあよかったです。
Commented by katananke05 at 2022-04-03 08:17 x
椿はヨーロッパで 改良されて
華やかな品種がいっぱい出てきましたね〜
日本古来のは 赤くてもなんとなく
奥ゆかしい日本的な花なのが
面白く 「外人さん」の椿は
華やかですね〜

ところで ペルージャといえば
たしか サッカーの中田??が いたところかと認識してますが
サッカー場がある街中は
なおこさん在住のばしょからは
遠いのですか?
Commented by nonkonogoro at 2022-04-03 10:41
日本では 椿は庭木になっていることが多いので
小ぶりの木が多いですね。
こんな見事な椿は あまり見たことがないです。

花いっぱいの画像を
たくさんアップしてくださって
ありがとうございます。

高所から眺めた
スモモの花の一群も 素敵な光景ですね。

Commented by meife-no-shiawase at 2022-04-03 15:39
椿というと和のイメージが強かったのですが
イタリアの椿も美しいですね~。
少しヨーロッパの風味が入っているような♪

台湾の漢方屋さんに椿の葉っぱが売っていました。
漢方薬の材料として使われているようです。
イタリアにも漢方ってあるのでしょうか?
Commented by milletti_naoko at 2022-04-03 16:00
katananke05さん、冬にも花が愛されるために愛されて、品種改良が進んだそうです。最初はやはり日本風の花に魅かれ、今もその気持ちは変わりませんが、最近はこういう洋風の椿もきれいだなあと思うようになりました。

サッカー場、うちから車で5、6分と近いんですよ。無料高速道路を利用するときは前を通るので、試合の前後に通行止めになって、困ることもたまにあります。
Commented by milletti_naoko at 2022-04-03 16:01
のんさん、品種改良の際に、バラを念頭に置いていたからか、華やかな木が多く、庭園にそれは大きな背の高い椿があるのを見て、驚くこともあります。

こちらこそうれしいコメントをありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2022-04-03 16:07
メイフェさん、ヨーロッパの好みを取り入れて品種改良したであろう華やかな椿がたくさんあるんです。バラに似た華やかさはそのためではないかという気もします。他の花が咲かない冬に咲くことから珍重されたのだそうです。

漢方屋さんに椿の葉が! 探したことがないのですが、中国からの移民の方は多いので、ありそうにも思います。イタリア、西洋古来の、修道院などが中心に伝えてきた薬草を使う療法やそのためのハーブなどが、今も売られる店や薬用に調合してもらえる店が、イタリア全国、町の各地にあるんですよ。
by milletti_naoko | 2022-04-02 22:42 | Umbria | Comments(8)