イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

青いあおいトラジメーノ湖を船でポルヴェーセ島へ

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 おとといは、恋と幸せいっぱいのカンムリカイツブリたちの姿に、ほのぼのとうれしい気持ちになり、暖かい日差しと青い空、澄んだ湖の眺めを喜びながら、サン・フェリチャーノ(San Feliciano)の岸辺をそのまま歩いて、

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Isola Polvese & Lago Trasimeno, San Feliciano, Magione (PG), Umbria 5/4/2022

ポルヴェーセ島行きのフェリー乗り場がある桟橋に行きました。

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 今度はオオバン(folaga)が水草を運んでいるのを見かけたのですが、このオオバンは前方にある木の杭の間に水草を置いて、再びどこかへと進んで行きました。

 「巣を作るつもりなのかなあ。でも、いくら水草を運んでも、水の上ではすぐ沈んでしまうんじゃないかなあ。」と夫は言うのですが、オオバンにはきっとオオバンなりの考えがあるのでしょう。ただ、もし巣を作ろうとしているのであれば、船が杭に与えるであろう振動が心配です。

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 船が出発する前に風景を撮影した写真を見て、実はこのとき、すぐ近くの水中に大きな魚がいたことに、初めて気づきました。

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 ふだんならフェリーが2階建てで、見晴らしがより楽しめるようにと2階席に登るところなのですが、おとといは1階建ての船でした。そこで、窓越しではない風景が見られるようにと、後部座席に座りました。

 行きは乗客がなんとわたしたち二人だけで、屋外席でもあったので、係の人から切符を購入したあとは、マスクも外して、船旅と眺めを楽しみました。サン・フェリチャーノからポルヴェーセ島へは船で10分です。フェリーの発着所でもある桟橋が、後方に遠ざかっていきます。

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 船が小さいので、湖面がすぐ近くに見えます。風も波もない穏やかな湖面を、フェリーが波を立てながら進んでいきます。

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 鏡のように湖面に映るサン・フェリチャーノの町並みが、船が立てる波にゆがみ、揺れています。

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 青い空も白い雲も、丘の影も、そのままの色と姿で湖面に映り、船が立てるさざ波に、日の光がきらめいています。

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 船がさらに進み、右手に近づいてきたマッジョーレ島(Isola Maggiore)ミノーレ島(Isola Minore)を、ズームで拡大して撮影しました。

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 南の湖畔には、サンタルカンジェロ(Sant'Arcangelo)の村があり、夕日を見送ろうとわたしたちが好んで歩く桟橋も、遠くに小さく写っています。

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 南東の湖畔には、サン・サヴィーノ(San Savino)中世の町並みも、きれいに見えました。この頃から、吹く風のためか、湖面にさざ波が立つようになりました。

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 ポルヴェーセ島が近づいてきます。

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 右手には、館と町並みが美しいモンテ・デル・ラーゴ(Monte del Lago)の村が見えています。

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 島がさらに近くなり、中世の城塞と船着き場が、前方にはっきりと見えます。

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 フェリーが船着き場に到着しようというとき、右手の葦の手前に、白鳥がいると気づいて、夫が教えてくれました。

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 さらに港に近づくと、船が立てる波に、ポプラ並木と葦の茂みが映って揺れて、綺麗です。

 船を降りると、平日の夕方にも関わらず、思っていたよりも港に人が多いので驚きました。学校が終わってから来たのかと思われる少年たちもいました。

 このあと、いよいよポルヴェーセ島の散歩を始めるのですが、天気がぐずついた日が続く中、まれに見る天気のよい暖かい日に、散歩の前に、いつにも増して美しい船からの眺めや幸せそうなカンムリカイツブリたちの姿も楽しむことができて、うれしかったです。

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Tra l'azzurro del cielo e del Lago Trasimeno

con il traghetto all'Isola Polvese.
Scintillano al sole le onde
che trasformano le immagini riflesse sull'acqua.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by nonkonogoro at 2022-04-08 08:25
海の色も空の色も
本当に素敵なブルーですね。(#^^#)

カンムリカイツブリの求愛の姿
とても珍しいものを 見せて頂きました。
水草というのが 可愛いですね。
小魚ではないのね~(笑)

Commented by 3841arischan at 2022-04-08 10:08
なおこさん、お義母さまのご逝去、こころよりお悔やみ申し上げます。家も人ごとではなく、義母は、かなり足腰が弱り、年の過ぎるのを感じていますm(__)m
ご主人様、少し落ち着かれましたでしょうか?日にち薬と申しますか、なおこさんのこと、静かに見守られてることと推察しています。

ポルヴェ―ゼ島行きのフェリ―、お二人で貸し切り、ラッキ―でしたね~☆小さな船だと、より湖を感じる旅が出来た事、お写真から感じます(*^_^*)
自然を感じる場所へ行くのは、とてもこころが癒されますね~(^^♪

Commented by ciao66 at 2022-04-08 16:43
ポプラと葦とさざ波の光景が素晴らしいですね。
明るい湖畔の春。優しい春風、
印象派の絵のような光を感じます。
Commented by milletti_naoko at 2022-04-09 02:43
のんさん、澄みわたった青い世界を船で行くことができて、本当に心地よかったです。

カンムリカイツブリは確かに、魚をつかまえて食べたり、子供にやったりしているのを見かけることの方が多いんです。どこかのサイトに、いっしょに巣を作ろうという意味もあるのではと書いてありましたが、さて真相はいかに。
Commented by milletti_naoko at 2022-04-09 02:52
アリスさん、ありがとうございます。春にはポルヴェーセ島に行って、そうして、お気に入りの店で夕食をというのは、毎年の恒例行事でもあるのですが、こんなふうに大いなる自然や美しい風景、懐かしい皆の顔を見ることを通して、少しずつ元気を取り戻していってくれたらと願っています。

船が小さいので、船が進む真ん前こそ見えないものの、後部座席からほぼ360度風景が見えて、しかもこの日は暖かくて風も心地よく空が晴れて、二人だけで、いつになくすばらしい風景を、行きも帰りも楽しむことができました♪
Commented by milletti_naoko at 2022-04-09 03:04
ciao66さん、葦の前にはもちろん、葦の中にはたくさんの鳥たちがいて、にぎやかにさえずっていました。立つ波の、ポプラや葦がある方を向いている面だけに、そういう風景が映るのも、おもしろいなあと思って撮影しました。共感してくださったと知って、うれしいです。

あれからまた天気が崩れて、空が曇り雨も降ることがある日が続いていて、実にいいときに、春の日差しと風景をいっぱいに楽しめるときに行くことができて、本当によかったです。
by milletti_naoko | 2022-04-07 20:12 | Umbria | Comments(6)