イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

水鳥と風景眺め船を待つポルヴェーセ島、トラジメーノ湖

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 4月5日、最終便の船が着く前にと、ポルヴェーセ島(Isola Polvese)を、トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)や花の眺めを楽しみながら、

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Isola Polvese sul Trasimeno, Castiglione del Lago (PG), Umbria 5/4/2022

島の南東にある港へと向かっていると、

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夕日が傾いて、影となって伸びるわたしたちの足がとても長くなったので、これはおもしろいと、写真を撮りました。

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 港が目の前に見えてきたとき、左手の葦の茂みの前に、白鳥が1羽いることに気づいて夫が教えてくれました。そこで、乗るべき船はまだ港に着いていないのを見て、しばらく白鳥(cigno)オオバン(folaga)の様子を眺めて、写真を撮りました。

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 この写真の中央付近には、マガモ(germano reale)も写っています。

 白鳥はしばしば頭を水に沈めて、食事に忙しそうです。のどかな風景だなあと思って見ていたら、夫が、こんなふうにオオバンたちが白鳥の近くにいるのは、白鳥が自分たちの縄張りをうろついているので、警戒しているのだろうと言います。

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 わたしたちが水鳥たちを観察していた場所からは、前方に、トラジメーノ湖の南東のほとりにある村、サン・サン・サヴィーノ(San Savino)の中世の町並みが見えました。すぐ近くの湖面には、ヨットが浮かんでいます。

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 港の桟橋から島に上がってすぐのところに、トラジメーノ湖に生息する主な水鳥たちを紹介する案内看板があります。

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 桟橋へと上り、西の方を見やると、青空を映す湖の向こう、中世の城塞の向こうで、まもなく沈もうとする夕日が金色に輝いています。

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 その光に包まれた葦の茂みの前に、コサギ(garzetta)がいます。葦や木の杭の実像と水鏡の間にいる様子も、

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つい先ほどまで、歩くわたしたちの前方に見えていた城塞のすぐ手前に葦があるように見えて、その下方にコサギがいるのもおもしろいと思い、切り取る風景を変えて、撮影しました。

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 港の桟橋の先まで歩いて、船着場の前まで行き、後ろをふり返ると、

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ポプラ並木と葦原の前に、まだ先ほどの白鳥がいます。

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 前方を見やると、サン・フェリチャーノの港を出発した船が、ヨットの傍らを通っています。

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 穏やかな青い湖面に波を立てながら、船が島に近づき、その前をのんびりと、オオバンが通っていきます。

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 船が港に到着しました。船が来た南東の方向は、空も湖もまだ青く明るいのですが、

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船に乗り込む前に見やった西の空と湖は茜色を帯び、トスカーナ州のチェトーナ山とアミアータ山は、青く霞んでいました。

 帰りの船から見たとびきり美しい夕焼けを、次の記事でご紹介できたらと考えています。

関連記事へのリンク
- 花と緑彩り光満ちる春のポルヴェーセ島、トラジメーノ湖 / Isola Polvese in primavera (2022/4/5)

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Folaghe, garzetta, germano reale, cigno
sulle acque calme e limpide del Lago Trasimeno al tramonto.
Isola Polvese sul Trasimeno 5/4/2022
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by minoru2703 at 2022-04-20 06:09
いつも思うけど野鳥の写真は鳥が大きければ良いというものではないですよね
なおこさんのように「鳥の居る風景写真」が良いです象
特にコサギの写真がお気に入りです
Commented by meife-no-shiawase at 2022-04-20 08:21
たくさんの種類の水鳥がいるのですね。
水鳥ってそれぞれがのんびりと水の中で過ごしていて
あまり縄張りというイメージがなかったのですが
やはりそれぞれにそういう場所を持っているのでしょうか。

船が近付いてくるところに、小さな小さなオオバンが
横切っているのが本当に可愛い(ღˇᴗˇ)。o♡
そしてオオバンが通ってきたところに
ちゃんと後が残って小さな波が立っているのがまた面白いですね。
Commented by 3841arischan at 2022-04-20 10:11
なおこさん、ポルヴェ―ゼ島の、長閑な空気が伝わる記事、ありがとうございます(^-^)
水鳥たちも、春のなって、いやもう初夏に近くなり、イキイキと活動してますね~
白鳥さんは、トラジメ―ノ湖からどこかへいく渡り鳥でしょうか?3年前に、ブル―ジュで沢山の白鳥たちがいたことを思い出しました~
他の水鳥たちも、名前が表示してくれてる案内板が良いですね!より楽しんで鳥観察が出来そう~
対岸の景色も見事ですし、お船とヨットが並んでるお写真も素敵です~(^_-)-☆
次回の、お船からのお写真も楽しみにしています(*^_^*)
Commented by milletti_naoko at 2022-04-20 16:53
みのるさん、ありがとうございます。コンパクトカメラで、ズームは4.2倍までというカメラなので、大きい写真が撮りたくても撮れないので、風景を工夫することになります。温かいお言葉、うれしいです。実さんの白鳥などの鳥の大きく写るお写真を拝見すると、ああ、こんなふうに空を飛ぶのか、暮らしているのかと分かる上、瞳で表情まで分かるようで、近くからと遠くからとそれぞれのよさがあるように感じています。登山で持ち運ぶのに、便利で頑丈で、夜景もそこそこ撮れることの方を重視したのですが、風景がきれいに撮れるようで、気に入っています♪

どうかくれぐれもお大事にお過ごしくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2022-04-20 16:59
メイフェさん、白鳥など、同じ鳥同士が警戒しあったり、威嚇しあったりしているのは、たまに見かけることがあるのですが、白鳥に対してオオバンがということもあるのだろうかと、夫の言葉を聞いて思いました。白鳥の方が大きくはありますが、確かにこのあたりは、従来はオオバンやカンムリカイツブリを見かけることの方が多い場所なんです。

メイフェさんのコメントを機に、もう一度1枚上の写真を見直すと、船の前方、進む先にいるオオバンが多いので、ひょっとすると、オオバンが船の前を横切ったというより、オオバンたちが進んでいるところ、いるところに、船の方が迫ってきたという感じなのかしらと思いました。本当に小さいオオバンも湖面に波を立てて進んでいますね!

Commented by milletti_naoko at 2022-04-20 17:07
アリスさん、こちらこそうれしいコメントをありがとうございます♪

春になってカンムリカイツブリたちの恋の季節も始まり、わたしたちもこうして、島や湖に足を運べるようになって、うれしいです。この白鳥たち、数年前にはパッシンニャーノ湖畔で初めて見て驚いていたのが、年々増えて、あちこちの湖畔で見られるようになり、今では年中見かけるので、もはや住みついているのではないかという気がします。

島からは対岸がよりよく見えて、自然が豊かなので鳥も多く、散歩や撮影の楽しみが多いです♪
Commented by ciao66 at 2022-04-20 19:42
のんびりと船で島に渡るのがいいですね。
ゆっくり景色が流れ、時間もゆっくり流れていくような。
船着き場の風景や渡し船を拝見して改めて思いました。
足がとても長い写真、不思議ですね。足長族?になったお二人のようです!
Commented by milletti_naoko at 2022-04-21 04:29
ciao66さん、外の席に座れば、10分間存分に眺めを楽しめるので、寒くさえなければ、乗り込んですぐに屋外席に向かいます。

足だけがひどく長いのが不思議ですよね。山を登っていても、影がおもしろいなあと思うこと、時々あります。
by milletti_naoko | 2022-04-20 00:00 | Umbria | Comments(8)