イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

山越えて海に最後のお別れに

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 昨日は、日曜の大家族での昼食のあと、片づけて一休みし、皆にあいさつしてから、夫と車でペルージャを出発し、

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テベレ川(Fiume Tevere)を幾度か渡って、道路を北上し、

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テベレ川のトスカーナ州のダム湖であるモンテドッリョ湖(Lago di Montedoglio)のそばを通り過ぎてから山を登り、アッペンニーニ山脈を越えて、アドリア海へと向かいました。

 夫の幼なじみかつ大親友である友人の、お姉さんのだんなさんが突然亡くなり、今日、月曜日の朝、葬儀が行われると聞いていました。片道3時間の遠方なので、昨日ペルージャを出て、晩は友人宅に泊まったのです。リミニに暮らすその友人一家と夫の家族は、二人が幼い頃から家族ぐるみでの長く深いつきあいがあるため、夫はお姉さんや亡くなったそのだんなさんもよく知っていて、一家の代表として行くことを決めました。わたし自身は、それほどには故人を知らないものの、長距離の旅でもあり、途中で疲れや眠気に襲われることがあってはと、同行することにしました。大変で忙しいだろうときに、かえって迷惑になりはしないだろうかという心配があったのですが、いつも助けてもらっている友人たちの役に立つことができて、行って本当によかったと思いました。

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 今朝は夫が早起きして、海に行こうと言います。夫は砂浜のバールで朝食をしたいと考え、わたしはウォーキングをしようと考えていたので、二人いっしょに友人宅を出たものの、途中からは別行動と相なりました。いつものように少なくとも1時間は歩きたかったのですが、それが難しかったので、最初から早歩きをしていたら、夫に「いつもそんなに速く歩いているの」と驚かれました。

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 夫の助言で、まずは海と並行に歩道を歩いていき、帰りは砂浜を歩くことにしました。無料で海水浴や日光浴ができる浜へは、歩道から自由に歩いていくことができるのですが、有料の砂浜や施設があるところは、勝手に出入りしたり歩いたりすることができないため、浜辺に向かうときも、砂浜から道路に戻るときも、自由に通れる砂浜を探して、しばらくうろうろしました。

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 月曜の朝8時過ぎにも、海水浴や日光浴、浜辺での散歩を楽しむ人があちこちにいます。

 写真の左手、北の方には青空が見えるのですが、右手、南の空は、サハラ砂漠の砂に覆われ、

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朝日は白く、空も海も乳白色をしています。

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 海に近い友人宅から道路に出て、まずは道路を南へとどんどん歩いていったので、砂浜に出てからは、岸に沿って北へと歩いていきました。

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 消波ブロックに、鵜がたくさんいるのを見て、驚きました。

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 友人宅に戻り、準備をしてから、葬儀のために、教会に向かいました。友人のお姉さんの亡くなっただんなさんは、体調こそ崩していたものの、こんなにも急に亡くなるとは誰も思わず、しかも、お姉さんが新型コロナウイルスに感染してしまったために、離れ離れに暮らし始めた矢先のことだったそうです。大切な人を突然失って、しかも、亡くなったと知っても、昨日陰性との結果が出るまでは、最後のお別れさえすることができず、どんなにか辛い思いをされたことかと思います。わたしがお姉さん夫婦を見かけた数少ない機会には、二人いつもいっしょで、仲むつまじい様子だったので、なおさらのことに。

 お姉さんが陽性であった間、その仕事をいつにも増して手伝っていた友人夫婦は、義兄の突然の死で、さらに葬儀の手配も行うこととなり、自分たち自身の仕事もあるので、ひどく忙しく、大変な様子でした。そういうときに、いつもお世話になっている二人に、ささいなことではありますが、お姉さんの仕事の手伝いや食事のしたく、片づけなどを通して、役に立つことができて、本当によかったです。

 そう言えば、夫と海へ向かいながら聞いていたラジオ番組で、「自分は不幸だ」と憂鬱になるのは、うまく行かないことにばかり目が行くからで、何か起こるかもしれない特別な幸せをもたらすことをあてにして、今身近にある幸せを感じられない人が多いのだけれども、人は他の人に役に立つこと、うれしさや助けを分かち合うことで幸せを感じるのだと言っていました。

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 昼食後、仕事へと出かける二人を見送ってから、午後2時にわたしたちも、ペルージャへの帰途につきました。日が高くなったからか、朝に比べて、海の青が深くなったように見えます。

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 赤や白、ピンクのキョウチクトウが花盛りで、とてもきれいです。

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 帰り道は、リミニを出発した頃から、遠くの丘や山が霞んで見えていて、雨が降っているのだろうかと思ったのですが、そうではなくて、サハラ砂漠の砂がかなり浮遊しているためであるようです。

 モンテドッリョ湖を囲む景色も、帰り道は、行きに通ったときよりも、さらに白い霞のようなもの、おそらくはアフリカからの砂に霞んで見えています。

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 山を下る途中、夫が近道だと思って通った道は、ところが作業中で通行止めがあり、かなりの間、待つこととなりました。エンジンを消し、エアコンが消えてからしばらくすると、炎天下で車内が暑くなったため、ドアを開けたのですが、山中でも気温が36度だったので、ひどく暑かったです。ドアを開けたついでに、すぐ傍らにあった花の美しい庭を撮影しました。

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 途中で何度か、気温が40度さえあったこともあるほど暑い日だったので、車にエアコンがあって、本当に助かりました。山越えをした上に、道路工事があちこちで行われていたため、ジェラート屋に寄り道をしたためでもありますが、ペルージャの家に戻ったら、午後5時半でした。昨日、日曜日は、ペルージャから同じ道を通って、2時間55分でリミニの友人宅に着けているのですが、今日は月曜日だったためか、昨日は工事がなかった箇所で、工事が行われ、そのためにしばらく止まらなければならなかったり、ゆっくり進まなければいけなかったりしました。

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 ペルージャの田園地帯を通ると、きれいなヒマワリがあちこちで満開です。

 無事に戻ってほっとしていたら、なんと夫は午後9時からまた、2時間のテニスの練習に出かけました。今夜はゆっくり休んでくれますように。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by meife-no-shiawase at 2022-06-28 10:41
なおこさんご自身もお忙しいところに、色々と大変でしたね。

ご主人さまを心配されて一緒に行かれて
またそこで、お手伝いができて良かったです。
なおこさんご夫婦の優しさはご友人やそのご家族にも嬉しかったと思います。

ひまわりがたくさん。綺麗ですね。
そしてルビーのアイスクリームもとても美味しそうでした。
そのシリーズ、私ももしもイタリアへ行けることがあれば
(いつでしょう~?!)食べてみたいです♪
Commented by koito_hari616 at 2022-06-28 11:41
こんにちは

大変な一日だったのですね
人を弔うと言う事は非日常ですが大切な事ですものね
「小さな村の物語」でもいつもご近所の人同士が助け合っている様子が羨ましくもあります
大変だとは思いますが。。

帰りは通行止めとかのハプニングでお疲れでしたでしょうに
ご主人さまはテニスを楽しまれて。。(笑)
気分転換でしょうか??
お気を付けて暑い夏をお過ごしください!
Commented by PochiPochi-2-s at 2022-06-28 11:53
辛いけれど、最後のお別れができよかったですね。
Commented by ciao66 at 2022-06-28 17:34
炎暑の中、遠路までの往復、お疲れさまでした!

コロナに罹って夫婦が離れ離れになった時に相手の方が亡くなる、というのは何ともつらいことだったでしょうね。
そのお友達を弔問されて、お役に立ったというのは何よりのことでした。はるばる行った甲斐が有りましたね。

大変な中でも、途中での花々や景色の美しさに慰められましたね!
記事の中の真っ赤なアジサイと、一面のヒマワリがとても印象的でした。
Commented by milletti_naoko at 2022-06-28 23:17
メイフェさん、ありがとうございます。慌ただしい週末になりましたが、行って本当によかったです。あれこれすべきことがたまってしまったので、ぼちぼちしっかりと片づけていこうと考えています。

いつかいつかメイフェさんも、イタリアにいらしてルビーチョコを食べられる日が早く来ますように♪
Commented by milletti_naoko at 2022-06-28 23:19
結うさん、こんにちは。

イタリアの人は、家族にしても友人にしても、つきあいを本当に大切にしていて、ときに大変なこともあるのですが、すばらしいなあと思います。

夫のテニスの約束はすでに先週からあったようなのですが、まさか昨晩テニスの練習があるとは、帰り道に初めて知りました。

ありがとうございます。結うさんも、どうかお体を大切にお過ごしくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2022-06-28 23:27
PochiPochi-2-sさん、そうなんです。電話で聞いた段階では、お姉さんが亡くなっただんなさんに会うことさえかなわないままとのことだったので、陰性と分かり、葬儀に出て、だんなさんや参加した人たちにあいさつをして、励ましをもらうこともできて、本当によかったです。
Commented by milletti_naoko at 2022-06-28 23:31
ciao66さん、ありがとうございます。

今イタリアでは再び感染者がかなり増加してきている状況で、にも関わらずほとんど規制がない状況なので、こういうことが再びまたあちこちで起こるのではないかと心配です。

ペルージャから北へと向かうと、一面のひまわり畑がしばらく続く道路があって、行きも帰りも花がとてもきれいでした。
Commented by harupita at 2022-06-29 12:03
こんにちは。

日本も暑い日が続いていますが
イタリアも暑いですね。

遠方へ葬儀の参加、やはり行かれて良かったですね。

ラジオからの言葉

人は他の人に役に立つこと、うれしさや助けを分かち合うことで幸せを感じる

↑これはそうだと思います。不幸を嘆くよりも
まずは考え過ぎずに動くことが良いなと私も
感じます。それが誰かを喜ばせているようで
自分が嬉しくなるんですよね。

コロナでまだまだ翻弄されちゃいますね。

夾竹桃の花色がとても可愛らしいですね。

向日葵畑もあるのですね。
咲く花もあまり日本と変わらないのですね。

無事に戻って来られた上に
そのあとテニス何て 体力のある旦那様ですね。

幼馴染の方との人間関係も絆が濃くて
素敵だなって思います。

私は炎天下出歩いて早くも夏バテ気味

まだ6月なのに、今年の夏は覚悟は必要かなと思います
。葉流
Commented by katananke05 at 2022-06-29 13:42 x
急な弔辞のできごとに 行った先で 色々手伝えることができ
よかったですね〜
ご主人も なおこさんもおやさしいから 残された奥様も
随分たすけられたことでしょう〜
そして なおこさんのごしゅじんさまは 長旅のドライブで
ご帰還から 9時からのテニス、、 ひえ〜
タフでいらっしゃる〜
そのごきっと 爆睡でしたでしょう?
Commented by milletti_naoko at 2022-06-29 16:48
葉流さん、こんにちは。
温暖化の影響が日本でもイタリアでも出ているのでしょうね。夫は最初から行くことを決めていたのですが、わたしも行って本当によかったです。義父が一人で残るのが心配だったのですが、トーディの義弟が泊まりに来てくれました。

自分が得られないことに焦点を当てるより、できること、誰かのためになることを考えて動く、頭では分かっているつもりのことが、こういう状況の中ですとんと心に入ってきました。

有毒ではあるけれど花の美しいキョウチクトウ、イタリアでは庭でも街路樹としてもよく見かけるんですが、花盛りのときはとてもきれいです。

動き慣れてはいる人なのですが、まさかテニスを夜にとはと驚きました。50年以上も続いている友情、こうやって保ってきたのだろうなとも、今回の夫を見ていて、改めてそう思いました。

本当に暑いですよね。一番暑さが応えたのは、この日はジェラート屋の中でした。わたしも、こういうときに限って、遠方に授業に行ったり、ローマに在外投票にいったりしなければいけないので、あれこれできるだけ涼しく過ごせる方法を考えたいと思っています。

どうかお大事にお過ごしくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2022-06-29 17:48
katananke05さん、ありがとうございます。

今は恐ろしい猛暑なので、午後9時からに仲間との練習時間をずらしたそうなのですが、まさかこれだけ慌ただしい旅の後でテニスとはと、わたしも驚きました!

きっとよく眠れたのでしょう。翌日、特に疲れはないと言っていました。
by milletti_naoko | 2022-06-28 05:19 | Viaggi | Comments(12)