イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

高山の花アルニカ古来の薬草肉離れ・筋肉痛 患部に口からも

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 天然の薬草成分でできた療法を好む人が、わたしの周囲には多いからかもしれないのですが、筋肉痛と言うと、イタリアでは昔から、アルニカ(arnica)のオイルやクリームをつけるように勧められます。

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Sentiero dei Fiori, Valle Stura (CN), Piemonte 16/8/2011

 手元にある高山植物の本やウィキペディアには、6月から8月にかけて、イタリア全国の標高500〜2500mの高みに育つと書かれているのですが、学名がArnica montana L.「山のアルニカ」で、「山の」という形容があるように、とりわけ高い山で見かけたことが多いように記憶しています。

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 この記事を書くために、探して見つけたこの写真も、2011年8月に夫や友人と、ピエモンテ州マリッティメ・アルプスストゥーラ渓谷(Valle Stura)の標高2500mに近い高みにあるSentiero dei Fiori「花のトレッキングコース」を歩いたときのものです。

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 この日は、夫が持つ植物図鑑を参照し、花の名前や薬草としての効用なども確認しながら、山の風景や花を楽しみました。

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 もちろん山歩きそのものも楽しみました。

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 先日、わたしが脚を痛めたのは、肉離れを起こしたのに無理をして歩いたために、太ももの筋肉が炎症で腫れて痛んだようだと分かり、このときも皆がすぐに、アルニカを勧めてくれました。

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 夫ばかりではなく、山歩きや巡礼、空手をする友人も、肉離れや筋肉痛で苦しむことは多いらしく、二人ともすぐに、母国では医師である義弟の奥さん同様に、まずはアルニカのクリームを患部に塗ることを勧めてくれました。

 そうして、さらに早く患部を治して痛みを取るためには、アルニカを中心に薬草を成分としてできた、ホメオパシー医療でも使うという錠剤、Arnica Heelを購入して、舌の下に入れて溶かすといいと友人が勧めてくれたので、まだ歩くのが辛かったときにインターネットで注文し、届いて以来、1日に3錠を服用しています。

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 おかげで少しずつ痛みが和らぎ、とりあえず筋肉痛は、たまに感じる程度になって、脚のつけ根付近の痛みや違和感だけを、歩いたときに感じることがあるという状況になりました。けれども、昨日、そう思って油断して、オンラインでスーパーに注文した食料品などを、門まで取りに行って、買い物を運ぶために腰を落としたり重い荷物を運んだりしたら、またしばらくは痛みが戻ったりしましたので、やはりまだ無理は禁物だと思います。そこで、今は仕事がひどく忙しいときでもありますので、体はゆっくり休めたいと考えています。

 けれども、ウォーキングをしない日が1週間続くと、さすがに体重も体脂肪率も上向きになってきたので、今日は夕方、30分ほどだけゆっくり歩き、もし途中で少しでも痛みを感じ始めたら、引き返すつもりでいます。ただし、今日はひどく天気が悪い上に変わりやすく、晴れかけたと思ったら、雨が降るということが何度もありましたので、空模様とも相談するつもりでいます。

 アルニカについては、その効用を日本語で紹介するページもあり、イタリアでも愛用する人が多いマッサージオイルも、アマゾン日本で販売されているようです。アルニカは、ヨーロッパでは古来、効果の高い薬草として重用されているためか、イタリアではオイルやクリームなど、販売されている商品がたくさんあります。昨夕、かかりつけ医の診療所に夫が行った際に、ついでにわたしの肉離れについても、検査などが必要かどうか尋ねてほしいと頼んでいたら、医師からは、検査は不要だけれども完治までには日数を要することのことで、そうして、薬としてはやはりアルニカのクリームを勧めていたとのことです。ただし、人間用のアルニカのクリームは含有率が低いため効果があまり期待できないために、馬用のクリームがいいとのことで、その後夫が店で見てみたのですが、馬の足は大きく、4本もあるためでしょう、馬用のアルニカのクリームの瓶は、とんでもなく大きかったのだそうです。ちなみに、上の写真に手書きで「アルニカ」とあるクリームの瓶は、夫の同僚が肉離れのために買った馬用のアルニカのクリームを、あまりにも量が多いからと、瓶に入れて分けてくれたものだそうで、わたしの脚の痛む部分は、もうそれほど広くはないため、完治まではこのクリームで十分に間に合いそうです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:9月8日は休養の日
Commented by nonkonogoro at 2022-09-17 09:10
なかなか良さそうな オイルですね。
アマゾンで購入できるので
買ってみようかな?
あちこち 筋肉痛になる夫に勧めてみます~(^^)/ 
Commented by cut-grass93 at 2022-09-17 09:32
「山のー--」は日本ではさしづめ「ミヤマー--」でしょうね。
そちらにも漢方みたいな薬が昔からあるのですね。
馬用は驚きました。成分濃度が高いのでしょうか。

標高2400m付近にまで車で入れるのですか。
それは素晴らしい。下界より15度ぐらい涼しくて涼しいというより寒いぐらいでしょう。

いつもいろいろなイタリア情報、楽しみにしています。
Commented by koito_hari616 at 2022-09-17 15:49
こんにちは

黄色いお花の「山のアルニカ」って、可愛いお花ですね
そして、薬草として使われているなんて優れものです
変形性関節症とかの鎮痛剤などにも使われているとか
Amazonにも有ったので見てきました
ご紹介をありがとうございました

naokoさんもお気を付けてくださいね
Commented by milletti_naoko at 2022-09-17 17:23
のんさん、イタリアで売られている多数の商品に比べると濃度はかなり少ないと思うのですが、予防などにも役立つ品だと思います。うちにもいつも置いてあります。
Commented by milletti_naoko at 2022-09-17 17:29
草刈真っ青さん、確かにそんなところでしょうね。
もともとは西洋でも薬草やハーブが治療に用いられていて、現代医学で用いられる薬も成分の大半はその薬草などの成分と同じものなのだそうですし、今でもそういう薬草でできたクリームや錠剤、ハーブティーなどが、イタリアでも手軽に手に入ります。

馬用はかなり成分濃度が高いのだそうで、イタリアで使った人から効果が格段に違うというコメントをSNSでいただいています。

花がたくさん咲く美しい山でした。うれしいコメントをありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2022-09-17 17:31
結うさん、こんにちは。
わたしの周りには、植物や薬草・ハーブを育てたり自分でオイルやハーブティーにできるようにしたりする人が多いので、それでかと思ったら、SNSで、イタリアに暮らす日本人の多くの方も、スポーツや筋肉の炎症にはアルニカが欠かせないと、コメントを寄せてくださったので、わたしも驚いています。

ありがとうございます。
Commented by katananke05 at 2022-09-19 22:23 x
シンガポールで有名な
タイガーバームみたいな
薬草などでできた 漢方薬みたいなものでしょうね〜
今は 我が家 化学薬品の
ロキソニンなるものを ぬったりしてますが、、

たんぽぽのような花ですね〜
Commented by milletti_naoko at 2022-09-21 16:47
katanankeさん、タイガーバームもうちにあります。それぞれの文化圏に伝統の療法があって、おもしろいですね。
by milletti_naoko | 2022-09-16 23:50 | Fiori Piante Animali | Comments(8)