岩上のロッカストラーダ 猫とハンバーグと見逃した眺めすばらしい古城跡

　昨日ご紹介したロッカストラーダ（Roccastrada）の村では、こんなふうに切り立った岩の上にある展望台から、

Roccastrada (GR), Toscana 21/9/2022
西はティレニア海まで、


東はアミアータ山（Monte Amiata）まで見晴らすことができて、

眺めがすばらしかったです。アミアータ山は、遮る雲や霧がなければ、トラジメーノ湖はもちろん、ペルージャの我が家からも小さく見えるのですが、イタリアの真ん中にあるウンブリア州からは東から眺めるアミアータ山を、ティレニア海岸に近いマレンマから見ると、普段とは反対側から見ることになるので、山の姿が違って見えるのが、おもしろかったです。

　冒頭の写真を崖下から撮っていたとき、ふと気づくと、前方にかわいらしい猫がいました。猫はカメラを向けると逃げてしまったので、このあとハンバーグを頼んでいた店に向かいました。

　夫が名前に魅かれて入った店、Dolce Fornoには、クッキーなどの焼き菓子や菓子パン、ピザなどがショーウィンドウにずらりと並んでいて、夫は切り売りピザを買って食べたのですが、わたしは、入り口にあった写真入りのハンバーガーのメニューを見て、ハンバーグが食べられるかどうか店の人に尋ねたのです。と言うのも、午後4時半前で、食事の時間帯ではなかったからです。夫もわたしも、宿でたくさん朝食を食べていたので、この日はこの村を訪ねた午後4時過ぎになって、ようやくおなかがすいてきたのでした。
　すると、15分か20分ほど待ってもいいならできますよとのことだったので、探していた巨木について観光案内所で尋ねてから店に戻ることにして、すぐにハンバーグを注文しました。市役所の近くにあるという観光案内所も、市役所も閉まっていたのですが、再び店に戻ったときには、幸いもうハンバーグができあがるところでした。
　そうして、このハンバーグが、しんなり炒めた甘い赤タマネギがたっぷり入っていて、ヒナゲシの種を散りばめたパンがカリカリに焼いてあって、とてもおいしかったので驚きました。これで６ユーロですから、懐にも優しいです。

　ロッカストラーダの村は、岩の上に築かれた中世の町並みの北に、後世にできた比較的新しい町並みがあって、このハンバーガーを食べた店は、ちょうどその古い地区と新しい地区との境目にありました。
https://www.google.it/maps/

　上の地図で、上の方に斜めに書いてある二つの長い矢印が、この店から市役所付近まで歩いて、それから引き返すために通った道なのですが、この通り付近には、バールがいくつもあったにも関わらず、すべて閉まっていました。
　ご覧のように、村の右手にスーパー、inCoopがあったので、

夫は最初、このスーパーの駐車場に車を置いて、村へと歩こうと言いました。
　けれども、駐車場には、駐車時間は１時間以内と書かれていて、また、ここから歩いたのでは、訪ねるのが村の新しい地区になってしまうからと考えたわたしが、上の地図にアステリスクで記した、中心街の南にある駐車場に戻って車を置きましょうと提案しました。

　車で通り過ぎたとき、そのすぐ近くに、旧市街へと登っていく趣ある坂道や階段が見えたからです。

　そうして、南にある駐車場から登ったおかげで、こんなふうに岩の上に家が建つ様子を、間近に見ることができました。

　村の中央を通る小路は、左右に高い建物が建つために、その向こうにある風景が見えないことが多かったのですが、時々こんなふうに、遠くの青い山が見えることもありました。

　歴史がありそうな古い井戸もあります。

　夫が訪ねたがっていた巨木についての情報は、この通りを歩いていたときに出会った人に尋ねて、得ることができました。
　遅い昼食を終えたあとは、巨木を訪ねようと村を後にしましたし、この日は村役場も観光案内所も閉まっていたので、知らなかったのですが、今調べていたら、この村には、中心街から１５kmほど西に、360度のすばらしい眺めが楽しめる古城、モンテマッシ城（Castello di Montemassi）の跡があることが分かりました。



　巨木を見るたびに戻りたいと夫が言っていることでもありますし、いつかまた村に戻って、今度は巨木と共に、このモンテマッシ城へもぜひ行ってみたいと考えています。

LINK- visittusany.com - Roccastrada, un piccolo borgo medievale nel Parco delle Colline Metallifere Grossetane- I luoghi del silenzio - Castello di Montemassi - Roccastrada (GR)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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