秋色で花も咲くオルヴィエート崖下周遊トレッキングコース

　１０月１日土曜日は、２か月ぶりにオルヴィエート（Orvieto）で、崖下周遊トレッキングコース（Anello della Rupe）を歩きました。栗の実が落ち、黄葉が始まり、秋咲きの自生のシクラメンが咲く一方で、バラやカラミントの花が咲き、秋の訪れと咲く花を楽しみながら、歩くことができました。

Orvieto (TR), Umbria 1/10/2022
　いつものように、駐車場からアルボルノス城塞（Fortezza Albornoz）の前を通り、ソリアーナ門（Porta Soliana）を出て、凝灰石の崖の下へと下っていきました。

　脚が痛んだらトレッキングをやめて中心街へと戻りやすいように、コースを時計回りに歩くことにして、まずはオルヴィエート中心街を頂く崖の南東面の下を通る道を、歩いていきます。

　前回、７月３０日には、速足で１時間２１分で回った道を、土曜は、無理をしないようにゆっくり進み、また、写真を撮ろうとしばらく立ち止まったことも多かったので、１時間５２分かけて歩きました。

　崖の下をしばらく歩くと、冒頭の写真に写るソリアーナ門が、後ろをふり返ると見えるようになります。たくさん雨が降ったあとで、大きな水たまりに門と青空が映っているから撮影しようとカメラを構えていたら、夫が猫とおしゃべりを始めました。

　オリーブの木々の間を通ると、まだ青い実が多い中に、紫に色づきつつある実もあります。

　このトレッキングコースで、フェンネル（finocchio selvatico、学名 Foeniculum volgare）とカラミント（mentuccia、学名 Clinopodium nepeta）の花がこんなに咲いているのは、今回初めて見たように思います。

　ヨウシュヤマゴボウ（学名 Phytolacca americana）も、あちこちで見かけました。

　南の端を回って、崖の西面の下を通ると、菩提樹（tiglio）の黄葉が始まっています。

　崖の北面からは、日かげを歩いていくことになります。
　しばらく進むと、バラ園があって、今もバラがたくさん咲いています。ただ、長い間バラたちの間に立って写真を撮っていたら、雨がたくさん降ったためか、蚊にあちこち刺されてしまいました。涼しくなって蚊の季節は過ぎただろうと、うっかり油断していました。

　上の地図に④とある、歩き出してから４km近くの地点で車道を渡り、山道のような道を下っていくと、秋咲きの自生のシクラメン（ciclamino selvatico）が思いがけず咲いていました。

　コースの一周がそろそろ終わる頃になると、今度は登り坂が続くのですが、実った栗がいくつか、もう落ちています。

　冒頭の写真の左手に写るアルボルノス城塞の城壁の北面が見えてきました。

　さらにしばらく歩いて、そろそろ最後の登り坂が近づこうというとき、この小さな白い花が

崖の緑や木々を覆いつくしているところがあります。その白い花と緑のトンネルを通り抜けて、

最後の坂道を登り、前方に見えるソリアーナ門から中心街に入って、駐車場へと戻りました。
　ゆっくりと歩きながら、訪れつつある秋や花たちを楽しむことができて、うれしかったです。歩く速度が遅いと、平地では心拍数が上がらないため、最近はウォーキングのあとで、スマートウォッチに「初心者や回復期間に適した運動」で「有酸素運動能力の明らかな向上にはつながりません」と評されることが多いのですが、オルヴィエートの崖下周遊トレッキングコースは、登り下りも多いので、歩くのがゆっくりでも「有酸素運動能力を高められ、通常のトレーニングセッション中に目標とするのにちょうどよい強度」とのことで、とてもいい運動にもなりました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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