イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23390177.jpg
 11月12日土曜日に、オルヴィエートで崖下周遊トレッキングコースを半周し、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23271494.jpg
Orvieto (TR), Umbria 12/11/2022

大聖堂の内部を久しぶりに訪ねたあと、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23254349.jpg

駐車場へと向かっていると、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23283122.jpg

通りの壁にハシゴを立てかけて、何やら作業をしている人がいます。

 見るとどうも、早くもクリスマスのイルミネーションを設置しているようだったので、「きれいですね」とその人に言うと、「あちらへ行ってごらんなさい」と、奥の方を指さします。

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23294680.jpg

 そこで、小さなツリーのイルミネーションに彩られた小路を、奥まで進むと、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23305116.jpg

幼子イエスの生誕場面を再現するプレゼーペが、クリスマスにはまだ早いのですが、もう飾られています。

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23344345.jpg

 かなり大きなプレゼーペで、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23354489.jpg

ワインを作ったり、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23364178.jpg

馬を使って粉を挽いたりと、暮らしの様々な場面が、再現されています。

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23390177.jpg

 そうした場面の後方が、木の幹の皮で覆われていて、

クリスマスに先駆けもうプレゼーペ オルヴィエート_f0234936_23480189.jpg

ひょっとしたら、オルヴィエートの町を頂く岩壁を、樹皮で表現しているのだろうかと、思いました。

 伝統的には、イタリアでクリスマスの飾りやイルミネーションを施すのは、12月8日から1月6日までです。年々飾りつけが早く始まる傾向があり、「クリスマスを祝う心や意義が薄れてしまうようだ」と夫は眉をひそめているのですが、この今年のオルヴィエートの一足早い飾りつけに関しては、感染下で2年間、いろいろなお祭りや祝いごとが制限されたあと、今年はようやくクリスマスを従来のように祝えそうだという、そういう喜びによる先駆けてのプレゼーペであるような、そんな気がしています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

Commented by cut-grass93 at 2022-11-23 08:51
すごい大がかりなセッティングですね。
これ商売抜きでやるんだ!!

ナポリだったかな以前夏に行ったとき
遺跡の地下街に降りる入り口近くに
クリスマスの飾りつけの人形なんかを
沢山売っている店がズラリーーーとたくさん並べていて
ヨーロッパ各地から買いに来るのだと聞きました。
結構有名なようで帰国後テレビでも紹介されていました。

12月なんか関係ないんだと驚きました。
Commented by koito_hari616 at 2022-11-23 10:59
おはようございます

ご主人さまが仰るように飾りつけが早いのでしょうが
ご降誕の喜びを早く感じられるのは嬉しいことです♪
やはり、イタリアですね~大掛かりで馬小屋が広々と
当時の方々の生活が分かりました
こちらでは、馬小屋のみですもんね
見られて嬉しいです♪
ありがとうございます~
Commented by meife-no-shiawase at 2022-11-23 13:22
街がこれからクリスマスに向かってどんどん華やかになりそうですね。
私はなおこさんのブログで初めてプレゼーペを知りました。
今日、紹介されているのは、これはとても大きいですね!
一つ一つ細かく見ていくのが楽しいです。
ちょっと子供の頃遊んだリカちゃん感覚のような♡
山肌にいる動物たちも可愛いですね。

オリーブ油が火傷に効くという過去記事も拝見しました。
かなりひどい火傷だったのですね・・・すごく痛そうでしたがオイルで痛みが引いて良かったです。
Commented by ciao66 at 2022-11-23 16:43
街角にあるプレゼーベもなかなか本格的なものですね!
ワイン造りや粉ひきもでてきて、市民が造ったという手作り感が有っていいですね。
樹皮でオルビエートの岩肌を現しているとは、なるほどでした!
Commented by milletti_naoko at 2022-11-25 06:00
草刈真っ青さん、町の皆自身が楽しもうと言う意図があると共に、観光客にもできるだけきてもらえたらという意図もあると思うので、宗教的意義の大きい飾りつけではありますが、商売が完全に抜きというわけではないように思います。

さすがナポリ、プレゼーペの人形や背景づくりで、こちらでも有名で、いつだったかアッシジの聖フランチェスコ大聖堂で、ナポリがあるカンパーニア州のプレゼーペ展が開かれたことさえあります。
記事はこちらです。↓
https://cuoreverde.exblog.jp/30301139/
Commented by milletti_naoko at 2022-11-25 06:03
結うさん、こんばんは。

イタリアではどうしても、プレゼーペの背景として、イタリアやその設置される町でのかつての暮らしを再現していることが多いのですが、場合によっては、幼児イエスが生まれた当時の場所や服装や状況をできるだけ再現しようとしているものもあります。

大きさも登場する人物や仕事や背景も様々なので、また機会があれば、ご紹介していきますね。こちらこそ、うれしいコメントをありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2022-11-25 06:11
メイフェさん、細部までていねいにご覧くださって、そうして、セイヨウオトギリソウのオイルについての過去記事も読んでくださって、ありがとうございます♪

プレゼーペは、町や教会、家ごとにそれぞれの工夫があり、また年によっても違っていることがあるので、毎年見るのが楽しみです。今年こそは感染増加でロックダウンや集まりや展示の中止ということにならず、プレゼーペやイルミネーションを楽しむことができますように。
Commented by milletti_naoko at 2022-11-25 06:18
ciao66さん、いろんな階段やハシゴがあちこちにあり、樹皮も今見ると、コルクの木の樹皮かもしれないという気がしてきたのですが、人々が暮らす様子にしても働く場面にしても、いろんな工夫が感じられて、興味深かったです。

家庭や教会でのプレゼーペの背景には、carta rocciaと呼ばれる茶色に緑色が入り、岩のように見える模様が印刷された紙を使うことが多いんです。そういうこともあって、この樹皮の利用は、色と見かけからして、凝灰石の崖を表しているのではないかしらと、そんなふうに感じました。
Commented by katananke05 at 2022-11-27 22:28 x
このなおこさんのブログで
イタリア語で
イエズス 降誕のミニチュアのことを プレゼーペというんだと
知りましたが
これはずいぶん大掛かりで精巧にできたものですね〜
おっしゃる通りに 岩壁だと思いますが 樹皮で うまく表現されていて 感心します〜
プエルトリコを訪れた時は
腰巻をまいた 褐色の肌のカリビアンのお人形たちが 頭にバナナや パイナップル 野菜など
南国の果物をカゴに入れたのをのっけて イエズスの寝ている飼い葉桶を 囲っているのがあり、、
お国柄が現れていて
楽しいですね〜
年中売ってるお店でしたよ〜
Commented by milletti_naoko at 2022-11-28 17:36
katananke05さんは、プエルトリコでご覧になったことがあるのですね。土地の風物や人の風貌や衣装が反映されていて、すてきですね。

プレゼーペは、実際に幼子イエスが生まれたときのその時代や場所の様子を反映しようとするものもまれにありますが、イタリアでもイタリア各地の中世など、造る土地のそれぞれの時代のある時期が背景となることが多く、また世界のプレゼーペ展を見ると、素材も衣装も人物の表し方も背景も様々で本当に興味深いです。
by milletti_naoko | 2022-11-22 23:46 | Umbria | Comments(10)