夕色に染まる町に昇る月きれい 冬のペルージャ

　今日の夕方、いつもの市民の散歩コースを歩いていると、

Perugia, Umbria 4/2/2023
沈もうとする夕日にペルージャの歴史的中心街が赤らみ、その上に白く大きな月が見えて、とてもきれいでした。

　散歩道から見える月に気づき、そのあと少し歩いて、ペルージャの町並みがよく見える場所から撮影したときは、けれども町並みが手前の木々やガソリンスタンドに隠れてしまっていました。
　散歩コースをさらに進んでいけば、町並みがきれいに見えるところはあるのですが、その頃にはもう町は茜色ではなく、空がたそがれているであろうことは、経験的に知っていました。

　そこで、少し歩いた先、左手にある鉄道駅の階段を上り、そのホームから撮影したのが冒頭の写真です。

　駅からは、わたしが少し前まで歩いていたペルージャ市民の散歩道かつサイクリングコースも、よく見えました。プラットホームに登れば、木々に遮られて見えないのは町の下方だけです。

　それに、下の方に建つのは風情のあまりない現代の建造物ばかりですから、木々が隠してくれた方がかえって都合がいいくらいです。

　ちなみに、わたしが駅のホームに登ってすぐに、月がしばらく雲に隠れてしまったのですが、月が再び姿を現すまで辛抱強く待って、冒頭の写真を撮影しました。
　満月となる明日は、ひょっとすると同じ場所から、もっと町に近く大きな月を撮影できるかもしれないのですが、明日には気温ががくりと下がり、明日月が昇る午後５時の気温が１.６度で、午後６時には０.１度まで下がるという天気予報を出すサイトもありますので、茜色のペルージャの上に昇る満月の写真はあきらめて、早いうちにウォーキングを終えた方がよさそうな気もします。別の天気予報サイトでは、午後５時の気温が３.２度、午後６時は３.２度とのことなので、そのくらいの気温であれば、しっかり着込んで撮影したいと思うのですが、そのサイトでさえ、北風が吹いているためか、体感温度はそれぞれ−０.９度、−２.１度となっています。

　ウォーキングを終えて家に戻ると、急斜面に建つ我が家からは、月が高い木の向こうに見えました。

　そこで、月がきれいに見えるところまで歩いて、写真を撮りました。
　実は今日の夕方は、本当は夫と二人で久しぶりにトラジメーノ湖のほとりを歩き、湖に沈む夕日を見送るつもりでした。ところが、わたしたちがうちを出た頃に、ちょうどサッカーの試合が終わったために、サッカー競技場の周囲が大渋滞となっていたので、夕日に間に合わないだろうと湖に行くのはやめて、わたしはいつもの散歩コースの出発地点で夫に車から下ろしてもらって、ウォーキングをしました。楽しみにしていた湖の夕景が見られなかったのは残念ですが、そのおかげで今日は、カメラで撮影することができました。


　調べてみると、去年は２月３日に、友人とトラジメーノ湖の夕焼けを見に行っていました。冬は日が沈むのが早く寒いので、湖で夕日を見送ることがなかなかできないのが残念です。
Spello (PG), Umbria 3/2/2023
　そう言えば、昨夕もちょうど午後５時頃に高速道路から、夕日に染まるスペッロ（Spello）の町とその上の空にかかる白い月が見えました。
　夕日に染まる風景の上に昇る月と言えば、夫と二人で冬のシビッリーニ山脈で雪の渓谷を歩き、散歩から引き返したときに、
Monti Sibillini 7/1/2012
桜色に染まるシビッリーニ山脈の上に昇る月が見えたことがあります。（記事はこちら）

　この日は、月が山の上へと顔を出したときには、空はまだ青く山も白かったのですが、わたしたちが車に戻る頃には月がさらに高く昇り、山が夕日の光に茜色となって、その美しさに感嘆しました。
　あれはいつだったろうと調べてみたら、２０１２年１月７日ですから、もう１１年前のことでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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